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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年05月31日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 タイ(4)

堀 明則(Hopewill Group)

 

今年は2月10日が春節(旧正月)でした。
弊社のアジア各拠点も毎年春節にあわせ長期休業を計画させていただきます。
この時期ばかりはアジアは機能不全におちいります。

じつはこの春節の時期、タイでは中国系の住民が多いバンコク、中部ナコンサワン、南部ハジャイ、西部ラチャブリなどで、
盛大に新年の催し物が周囲を彩り、一帯が祝賀モードに包まれます。
例えば、バンコク中華街のヤオワラート通りでは、シリントン王女の主宰による祝賀式典が開催され、獅子舞など様々な出し物が行われます。

春節の期間中に、タイへ訪れる旅行者は例年に増して多くなっており、タイ観光庁(TAT)によれば、中国の本土、香港、台湾、ベトナムからの増便、チャーター便は633便、席数13万5000席に上るようです。
また、2012年にタイを訪れた外国人は、前年比16%増の2,230.3万人で、このうち中国人は62.1%増、278.9万人と最も多くなっています。
この期間中の中国人旅行者は平均8日間滞在し、1日約150ドル支出するとのことです。
TATによれば、今年の訪タイ中国人旅行者数を326万人と見込んでいるようです。

数字が示すとおり、タイと中国の二国間関係は、益々密接なつながりを構築し始めています。
この事実を象徴する事例を1つ挙げてみます。
昨今、タイ運輸省は、高速鉄道の建設計画
(全体の投資額は、3,870億バーツ(約1.2兆円))
に関するセミナーを北部チェンマイで開催しました。
その時演壇の場に立った、ジュラー運輸交通政策企画事務局長は、バンコクとチェンマイを3時間で結ぶ高速鉄道路線
(全長約680キロ、12駅)のうち、第1期のバンコク-ピッサヌローク間(全長約380キロ)の入札を今年9月に行い、2014年度着工、2018年もしくは2019年度の開業を目指す方針を示し、その発注先に関しては、
「中国は欧州の技術を改良して独自の高速鉄道システムを築いた」と評価しています。
(1)工期の短さ
(2)価格の安さ
からも中国が優勢という見方を示しています。

その一方で、日本に関しては、他と違う独自のシステムを保有していることから、まだ受注のチャンスがあるとも述べています。
タイの現政権は中国政府と関係を親密なっものとしていますが、日本の技術進出への期待もまた併せ持っていることが現れていますね。
中国の存在感がどんどん増すなかで、日系企業がタイでのプレゼンスを高めていくためには、スピード感を持ったタイへの一層の投資が必要不可欠です。
そして、タイが日本に求めるその温度感をしっかりと認識し、日本独自の技術供与を積極的に行うことにより、タイの経済発展の貢献国としての地位確立を目指す必要があります。

スピード感と温度感を研ぎ澄ましていくことで、中国に劣らず、日タイ間の経済親密度が形成することができるはずです。

それでは、本日の本題にうつります。

今回はタイのアユタヤ地域の経済特区をご紹介します。
今回も弊社「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティングチーム」
がまとめます情報を、以下の通り発信させていただきます。

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(1)ロジャナ工業団地
バンコク市街から70キロに位置しており、総開発面積は1,164haとアユタヤ地区で最大級の工業団地である。
日本住金物産が出資する、日本とタイの合弁資本の工業団地である。
付帯施設は、商業施設、住居、講演、デパート、大学、病院、ホテル、インターナショナルスクールなどがある。
インフラ面では、電力は、国営電力会社から供給されている。
工業用水は、パサック川と地下水を利用している。
入居企業業種は、機械関連会社、自動車部品などがある。
入居企業数は218社となっており、そのうち日系企業は150社ほどである。
ホンダ、ニコン、日本電産、日立製作所などが進出している。

(2)ハイテク工業団地
バンコク市街から60キロに位置しており、総開発面積は380haである。
インフラ面では、電力は、ライチ法発電公社から供給されている。
工業用水は、チャオプラヤー川を利用している。
入居企業業種は、自動車部品関連会社などがある。
入居企業数は140社ほどであり、日系企業数は約100社入居している。
キヤノン、HOYA、ソニー、東レなどが進出している。

(文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム
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次回も引き続き、アユタヤ地区の各工業団地の詳細情報をお届けします。
お楽しみに。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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