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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年12月07日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 カンボジア(6)

堀 明則(Hopewill Group)

引き続き、カンボジアの経済特区に関する各種情報をお届けします。
今回は、南部経済回廊と呼ばれる「拡大メコン経済圏」と、カンボジア国内のそれぞれの経済特区との関わりについて見てゆきます。

カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムのメコン川流域諸国では、いわゆる「GMS」(大メコン経済圏)経済協力開発プログラムが推進されています。
その経済活動の動脈となる道路整備については、まずミャンマーからベトナムに至る東西経済回廊が2006年に開通し、続いて中国・昆明とタイ・バンコク、ベトナム・ハノイを繋ぐ南北経済回廊、そしてタイとカンボジア、ベトナムを結ぶ南部経済回廊の整備が進められています。
バンコクから海岸沿いにシアヌークビルへ至り、プノンペンを経てホーチミンへ抜ける南部海岸経済回廊・南部経済回廊(全長約1,150Km)と、カンボジア国内の各経済特区の関係性については以下のとおりです。

(1)バンコク~コッコン(レムチャパン港、コッコン経済特区):
バンコクからカンボジア側の国境の町であるコッコンまでは約445Kmの行程となり、途中のトラートまでの350Kmは高規格道路が続きます。
そのトラートを過ぎるとコッコンまでは完全舗装されており通行に支障は無いようです。
コッコンはマングローブの森など自然に恵まれ、観光地として発展しつつありますが、国境での課題は車両相互自由通行ができない点が挙げられます。
また、バンコクから約125Kmの地点には、1991年に開港したレムチャパン港があり、自動車を含む製品、部品のタイにおける輸出入拠点となっています。
その一方、カンボジア側のコッコンには、タイに隣接している利点を活かして350haの経済特区があり、韓国・現代自動車の組立工場進出が決定している他、台湾企業も進出しています。

(2)コッコン~シアヌークビル(シアヌークビル港・経済特区):
コッコンからは国道となり、完全舗装道によって225Km間でカンボジア唯一の海港の町・シアヌークビルに至ります。
シアヌークビル港は、天然の良港として古くから利用されてきた港で首都・プノンペン港と並ぶ重要な物流拠点となっています。
この港の隣接地には、70haの経済特区が整備されていますが、進出する企業にとっては、港と直結することで物流コストが削減できる大きなメリットがあります。
この特区を運営する港公社では、労働集約型企業の誘致を積極的に行っており、すでに中国、韓国、ロシア、タイ、ベトナムなどの企業が進出を果たしています。

次回も、この南部経済回廊に沿って、プノンペンからベトナムへと続く、経済の大動脈の流れを経済特区という視点で見てゆきます。

それでは、本日の本題に入ります。

今回も弊社「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム」が
まとめます経済特区情報を、以下の通り発信させていただきます。

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経済特区の国外進出

カンボジアのプノンペン経済特区社(PPSEZ):
ラオス初の日系専用工業団地会社に出資・参画が行われる。
工業団地は、ラオス南部のサワンナケート県のサワン・セノ経済特区(SEZ)B地区で、まもなく着工される予定である。
総投資額約2,000万米ドルを投じ、合計220ヘクタールを順次開発する計画である。
事業会社のサワン・ジャパン・ジョイント・デベロップメント社が2013年5月に設立される。
地場建設のナムター・ロード・ブリッジ・コンストラクション社が50%、サワン・セノSEZ管理委員会が30%、そしてカンボジアのPPSEZが20%を出資する。
PPSEZがラオスに進出する理由は、カンボジアでSEZを開発運営する際の一番のネックである電力問題が挙げられる。
そこで、ラオスの最大の強みがメコン地域でもっとも安い電力コスト(カンボジアと比べ3分の1ほどの安い)であることから、ラオスのSEZを手がけることで、カンボジアとの相互補完関係を構築することを目指している。
労働集約型産業はPPSEZ、「電力集約」型産業はラオスSEZ、という選択肢を進出企業に提供する試みである。
日系大手カメラメーカーのニコンを始め、フランスの大手レンズメーカーであるエシロール、日経大手自動車部品メーカーのトヨタ紡織の3社は、カンボジアとの比較検討の末、サワナケートへの進出を決めている。

文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム
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引き続きカンボジアの各経済特区・工業団地の情報をお届けします。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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