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海外ビジネス コラム

市場動向 2015年02月17日

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農林水産物・食品輸出額6千億円突破! に見る香港の存在感

堀 明則(Hopewill Group)

祝! 6,000億円突破

ついに、日本からの農林水産物・食品の輸出額が6,000億円を突破しました。1兆円規模をマイルストーンにする施策に弾みがつきます。

5,000億円近辺をもたもたとしていた数年前から一気に1,000億円の伸びです。6,000億円という数字よりも、ここ数年で積み上げた1,000億円増が私としては大変に印象的です。

以下、2015年2月10日の日本経済新聞の記事抜粋になります。
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「農産物・食品の輸出、6,000億円超え過去最高」

農林水産省は10日、2014年の農林水産物・食品の輸出額が6,117億円となり、1955年に統計を取り始めて以来初めて6,000億円を突破したと発表した。前年比11%の増加で、2年連続で過去最高を記録した。世界的な和食ブームが続いていることや、海外政府に農産物などの輸入規制の緩和を働きかけていることが背景だ。

農産物の輸出額は前年比13%増の3,570億円となった。お菓子の輸出が33%増の148億円。牛肉も41%増の82億円となった。農水省は「国産牛の輸入を止めていたメキシコやインドネシア、ベトナムなどと検疫協議がまとまり、輸出の伸びに弾みがついている」と説明している。水産物は前年比5%増の2,337億円となった。ホタテ(12%増)や真珠(30%増)、サケ・マス(36%増)などが押し上げた。林産物は38%増の211億円だった。

国・地域別では香港向けが7%増の1,343億円だった。真珠や乾燥ナマコが好調だった。2位は米国で932億円、3位が台湾で837億円だった。4位の中国は22%増の622億円と伸びが大きかった。ホタテ貝やサケ・マス、丸太の増加が全体を押し上げた。過去10年の農林水産物・食品の輸出額は浮き沈みが激しかった。

2007年に5,160億円まで増えたものの、その後の世界的な金融危機の影響で、09年は4,454億円まで落ち込んだ。11年に東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故が起きた後は風評被害などもあり伸び悩んだ。

転機は13年に和食が世界無形文化遺産に登録されたことだ。世界的な和食ブームに日銀の金融緩和に伴う円安が重なり、輸出額を押し上げた。政府は放射性物質が付着している可能性があるとして国産の農林水産物の輸入を止めている国と相次いで協議。オーストラリアの規制の完全撤廃につなげた。欧州連合(EU)やシンガポール、米国などとも輸入規制の緩和を進めている。
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抜粋終わり

特筆すべきはやはり「香港の存在感」

弊社でも、アジア各地において日本の農林水産品の市場拡大に関する日本企業の取り組みにご一緒をさせていただいています。
これまで長くお手伝いをさせていただく中で感じることは、企業の皆さんの市場拡大に対する本気度が確実に上がってきているということです。

これまでも潜在的に市場は存在したのでしょうが、日本側のほうにそれこそ「本気の売り込み」が足りなかったのではないかと考えます。

また、以前よりお伝えしていますが、今回の統計で特筆すべきはやはり「香港の存在感」です。
6,117億円のうち、1,343億円を香港が引きうけています。それは実に日本の輸出における22%にも達しています。香港で売れるということが大変な意味をもつということは、この数字に裏づけされています。

香港に到着した商品は、その後中国などに輸送をされたり、第三国に再輸出もされます。香港がアジア食品流通の一大ハブを形成しているのですね。香港に商流を見出すということは、香港に留まることなく、中国、また他アジア地域への販路にもつながっているということです。

香港を一市場として捉えるだけでなく、重要なハブ拠点ととらえ、さらに有効に活用し、日本の食材・食品がますますアジア、そして世界中に輸出され、「輸出額1兆円」が達成されるようであれば本当にすばらしいと考えます。

効率的な食材・食品の販路・流通開拓地点としての香港のポテンシャルに改めて感じ入る次第です

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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