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海外ビジネス コラム

ネットビジネス 2018年04月19日

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2018年も躍進! Amazonの挑戦はどこまで続く

大塚 孝二(株式会社デジタルスタジオ)

“ジェフ・ベゾス”とは言わずと知れた、AmazonのCEOであり、今年、純資産が約1051億ドル(約11兆8000億円)に達し、この額はマイクロソフトのビルゲイツを抜き、これまで記録された歴史上の人物の中で最高位のお金持ちとなった。

最近ではAmazonの「Alexa」が突然、魔女のような気持ち悪い笑い声を発するなど製品バグが話題になっているが、Alexa内臓のスマートスピーカーの売れ行きは好調のようだ。そして、2月1日には、米Amazon(アマゾン)の2017年の決算も発表され、利益も過去最高を記録している。

今回はこの世界のEコマースのみならず、今や、IT業界をも牽引するAmazonの2017年に日本で発表されたサービスと今年、日本で行われるかもしれない新サービスについて見ていこう。
 

●2017年のAmazonの決算報告

2月1日に発表した米Amazonの決算によると、売上高は前期比30.8%増の1778億6600万ドルだった。純利益は同27.9%増の30億3300万ドル。 日本円で換算すると、売上高は約19兆9209億9200万円、純利益は約3396億9600万円となる。米Amazonの決算によると、Amazonプライムの会員数が増加や世界中で50億以上のアイテムの出荷などにより、全ての部門において増収、増益となった。

増収となった主なものは以下のとおりだ。

  •  オンラインストア売上は前年比20%増の1083億5500万ドル(12兆1357億円)
  •  第三者販売サービス売上(第三者が販売するサービスに関する手数料売上など)は318億8000万ドルで前年比41%増。
  •  実店舗売上高を計上内容は、大部分が買収したホールフーズ店舗となるが実店舗売上は57億9800万ドル。
  •  定期購入売上(「Amazonプライム」の会員費など)は97億2200万ドルで前年比49%増。
  •  AWSは前年比45%増の174億5800万ドル ・その他(広告サービスやクレジットカード契約などの売上)は46億5300万ドルで前年比62%増。

 

●2017年から日本で開始されたAmazonのサービス

2017年は日本でも米Amazonのサービスが日本でも新しく展開されるようになった。大きなトピックだったのは日本語対応のAlexa搭載の「Amazon Echo」などの発表だろう。
 
また、Amazonプライム会員向けのサービスも多くの新しいものが発表された。ここでは2017年に新たに始まったAmazonのサービスについて振り返ってみよう。
 

●Amazon フレッシュ

4月21日から始まったAmazon FleshはAmazonプライム会員向けの新たなサービスだ。 Amazon Fleshでは野菜、果物、鮮魚、精肉、乳製品など1万7,000点以上の食料品ほか、キッチン用品、健康・美容用品、ベビー用品、ペット用品などの日用品・雑貨も扱う。 注文した商品は最短で4時間で自宅まで届けられる。
 
サービスを受けられるエリアは限定されるが、現在では東京都の18区、狛江市、調布市、千葉県の市川市、浦安市、および神奈川県川崎市(いずれも一部エリアを除く)に拡大している。
 
アマゾンフレッシュ
 

●Amazon Dash Buttonのカテゴリー追加

Amazon Dash Buttonは押すだけで、該当商品をAmazonで販売されている最低価格で購入でき、さらに配送料無料というお得な小型端末である。こちらもAmazonプライム会員のみが利用できるもので、日本では2016年からサービスが開始されている。2017年6月にはAmazon Dash Buttonでは、新たに「麺・パスタ」「菓子類」「栄養補助食品」「缶詰」「アルコール飲料」「サプリメント ヘルスケア」「ハンドソープ」「掃除用品」「靴専用防水用品」「オフィス文房具」「電池」などの70種類以上の新たブランドが追加された。
 
ダッシュボタン
 

●Amazonビジネス

9月20日、Amazonジャパンは法人向けに文具や各種用品を販売する新サービス、「Amazonビジネス」を開始した。Amazonジャパンで扱う2億種類以上の商品を専用に販売している。Amazonの低価格商品の品揃えが、先行するアスクルにどこまで迫れるかがポイントとなる。Amazonは自動車の部品から飲食店用の調理器具、大学向け顕微鏡など豊富な品ぞろえを武器に法人客の取り込みを狙っていくとしている。
 
アマゾンビジネス
 

●Amazon Prime Reading

10月5日、Amazon プライム会員向けの新しいサービス「Prime Reading」を日本でも開始した。 これはKindle電子書籍の中から厳選された数百冊の書籍・漫画・雑誌が追加料金なしで好きなだけ読み放題になるサービスで、ラインナップは随時入れ替えられるようだ。日本でのスタートはアメリカからちょうど1年後のサービスとなった。
 
アマゾンリーディング
 

●Amazon Echo、Echo Plus、Echo Dot

昨年の最大の目玉は11月8日、「Amazon Echo」などの日本発売、および音声AIアシスタントである「Amazon Alexa」のサービス開始、発売が開始されたことだろう。 販売されたのは、「Echo」、「Echo Plus」、「Echo Dot」の3種類。 3種に搭載れているのは、「Alexa(アレクサ)」という音声アシストAIである。
 
「Alexa」に話しかけると質問への回答やAmazonでの買い物、音楽の再生、ニュースの読み上げ、タイマーやアラームのセット、カレンダーのチェック、スポーツの試合結果の確認、さらには、部屋の照明のコントロールなども可能。音声再生や、ニュースの読み上げといった機能は「スキル」と呼ばれるアプリだ。AmazonはこのAlexaスキルを作成するツール「Alexa Skills Kit(ASK)」と、「Alexa Voice Service(AVS)」を日本市場でも展開している。
 
アマゾンエコー
 

●Amazon Music Unlimited

11月8日には、「Amazon Echo」の発表と同時に、「Amazon Music Unlimited」のサービスも開始された。このサービスは楽曲数は4,000万曲以上で、スマートフォンなどの端末以外でも「Echo」、「Echo Plus」、「Echo Dot」から楽しめる定額音楽聞き放題サービスだ。Echoなどを利用すると、Amazon Music Unlimitedと連携し、「アレクサ、この曲名はなに?」と聞くと曲名が分かったり、 何を聴こうか迷っている ときは「アレクサ、音楽をかけて」と声をかけると、ユーザーの聴取履歴に基づいた曲を流すことができる。
 
アマゾンミュージック
 

●2018年、日本でも始まるかもしれないAmazonのサービス

アメリカなど欧米から始まる、Amazonの新サービスはやがて日本でも同様のサービスが開始されだろう。昨年は「Amazon Echo」の発売が大きなエポックとなったが、まだ、Amazonにはアメリカやイギリスのみのサービスもたくさんある。ここではまだ、日本では、まだ始まっていないAmazonのサービスを紹介する。
 

●Amazon Go

2018年1月、完全に自動化された、食料雑貨品店とコンビニエンスストアの融合店と言える、Amazon Goがアメリカはシアトルにオープンした。レジ待ちの必要がない、自動化ストアである。 映像にあるように、お客様はスマートフォンをゲートにかざし通過、ショップ内では棚から取ったものや戻したものを店内のカメラやセンサーが検知され、お客様は必要なものをバックに入れて出るだけで、Amazonのアカウントと連結しているクレジットカード経由で自動的に代金が請求されというものだ。
 
Amazon GO のメリットは、何と言っても、レジで会計を待たなくて良い点だろう。 また、そのためにレジチェッカーに人員配置する必要がない。Amazon Goが日本でも展開されれば、スーパーやコンビニ業界の驚異となることは間違いない。
 

●Amazonロッカー

Amazonロッカーはアメリカの主要都市で2011年に始まったサービスである。 コンビニなど設置された、Amazon専用のロッカーだ。 Amazonロッカーは買い物時に送り先を任意のAmazonロッカーを宛先として指定できるというもの。ロッカーに荷物が届けられると、暗証番号が送られてきて、商品をロッカーまで取り行き、持ち帰ることができる。このロッカーのメリットは、万が一受け取れなかった場合は返品扱いになることや、商品に不具合があった場合にロッカーに再び入れることで返品できる点である。

デメリットは、人気のロッカーはすぐに一杯になること、ロッカーに送ることのできる商品の種類、サイズに制限があることである。
 
アマゾンロッカー
 

●Amazon Tickets

Amazon TicketsはAmazon UK(イギリス)で始まったサービスである。 Amazon Ticketsはチケット購入をAmazonで取り扱うというものだ。このサービスはイギリスでは2015年から始まっているものだが、日本でもこのサービスが始まれば、アマゾンのアカウントでチケット購入ができるので、その手軽さから確実に浸透し、チケット売上は増益に違いない。
 
日本では現在、チケットの転売問題などあるが、もしかしたら、チケット購入の際の諸問題など、Amazon Ticketが解決するかもしれない。
 
アマゾンチケット
 

●Amazon Key & Amazon Cloud Cam

家に人がいない時でも宅配サービスが玄関ドアを開錠して荷物を届ける、Amazon Keyというサービスを11月8日より米国37都市で開始された。この仕組みは配送だけではなく、Amazon Home Servicesなど、家にきて掃除などのサービスも含まれているようだ。 Amazon Keyは、「Amazon Key In-Home Kit」と呼ばれる、Amazon Cloud Cam+スマートロックのセットを家庭に取り付けが必要で、対象地域のプライム会員のみ利用することができる。宅配ボックスが設置出来ないという人にはまさにありがたいサービスになりそうである。
 

●Echo look / Echo Show / Echo Spot

米Amazonは昨年、様々なディバイスを立て続けに発表している。 2017年4月26日にカメラが付いたEcho Lookを発表し、5月9日には7インチのタッチ デバイスを備えたEcho Show、9月末にはカメラとタッチ ディスプレイが両方付いている置き時計型のEcho Spotを発表した。カメラが付いたEcho Lookは全身の自撮り写真を撮影して、ユーザーの服装についてコーディネイトをアドバイスするもの。 Echo ShowはTV電話に特化したディバイスであり、Echo SpotはディスプレイタイプのAmazon Echoといったもので日本での販売はEcho Spotが有力視されている。
 

●まとめ

ここでは紹介できないほど、他にもたくさんの新サービスを展開しているAmazonだが、2002年まではAmazonは赤字続きの企業だった。だが、Amazonは飽くなき挑戦を続けた結果、見事に世界を制する大企業へと成長した。Amazon CEO”ジェフ・ベゾス”は自分の経営理念には3つあると語っている。ひとつは、「常に顧客中心に考える」こと。二つ目は、「発明を続ける」こと。三つ目は、「長期的な視野で考える」こと。この3つである。この理念は今も10年後も変わらないだろう。
 
2018年もAmazonは攻めの姿勢で新しいことに挑戦し、画期的なビジネスを展開して行くことだろう。
 
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大塚 孝二

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