商習慣 2012年12月18日
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インドネシア進出問答集②――「現地で新たな取引先を開拓できるのか」
前回から、インドネシア進出に関する問答集という形で、実際によくいただくご質問をご紹介しています。今回は、インドネシアの国内市場に関する問答集です。出て行ったはいいものの現地に仕事はあるのでしょうか?
社長:既にインドネシアで事業を展開している取引先からは、早く出て来て欲しいと言われているのですが、経営の保証までしてくれている訳ではないので、進出した後も本当に仕事を確保できるのか心配です。
小野:大手の組立メーカーにはインドネシア政府から常に現地化比率向上の圧力がかかっており、また継続したコストダウンのための部品の現地化は避けられないことです。しかし、インドネシアの地場産業にそれを望むのはまだまだ時期尚早であるため、日本で取引のある外注先に対しては早く出て来て欲しいと要請することになります。だからと言って、進出のお手伝いから、操業後の仕事の確保まで面倒を見てくれる会社は多分ないでしょう。
社長:業種によって異なるのでしょうが、インドネシアの経済は今後も成長すると期待して良いのでしょうか?
小野:2年前に国民一人当たりのGDPがUS$3,000を超えた辺りから、国内需要が急拡大しています。それは、自動車やオートバイが道に溢れ、大渋滞が問題になっているジャカルタ市内を一目見れば納得出来ます。また、巨大なショッピングモールや高層アパートが林立する様子は、日本の高度経済成長時代を彷彿させるものがあります。事実として、日本の昭和40年代とインドネシアの過去10年間の経済成長が、その規模と成長カーブにおいて全く同じなのには驚かされます。人口構成も現在30歳以下が60%を占め、人口ボーナスは2025年頃まで続くと言われています。このことからもまだまだ右肩上がりが続くと考えて良いでしょう。
社長:出て行った以上、他力本願と言う訳にはいかないので、新たな取引先も探さなくてはいけないと思うのですが、簡単に見つかるものでしょうか?
小野:簡単とは言えませんが、上記のように総需要は間違いなく増えて行きますから、チャンスは非常に多いと思います。日本でのしがらみをあまり気にしないで取引の範囲を広げることが出来るかもしれません。もちろん日本企業に限定することはありません。これまでの日本での枠組みにこだわらず、自社の技術を活かして新しい業種に積極的にチャレンジ出来る世界が待っていると言えるでしょう。自分の足で飛び込みセールスを行っても良いでしょう。ジャカルタでは色々な産業展示会が頻繁に開催されていますので、その機会を利用するのも良いでしょう。インドネシアの商工会議所や工業省などに相談に行くことも良いでしょう。幸い今は現地に行かなくてもインターネット上で取引先の候補や関係機関を探すことも可能ですので、事前にアポイントを取ってから、現地に出かけることが出来ます。
参考になりましたでしょうか? 現地進出後に不安を感じられる方には、下記記事も参考になるかと思います。
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