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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年04月14日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 インドネシア(5)

堀 明則(Hopewill Group)

安倍首相はインドネシア訪問時のユドヨノ大統領との共同記者会見で、東南アジア諸国(ASEAN)等との関係強化を進めるアジア外交の5原則を発表しました。
その内容は、
(1)普遍的価値を定着させる
(2)法が支配する海洋を共に守る
(3)経済連携を強化する
(4)文化交流を活発化させる
(5)若い世代の交流促進を強化する
というものでした。
また安倍首相は、
「将来伸びていくASEANとの連携強化は日本の成長にもつながる」
とも発言しています。
このトップ会談を契機に、今後本格的な経済連携が動き出しそうです。

しかしながら、今回の訪問に関する地元メディアの報道では、同国首都圏で発生した大規模洪水などの影響もあり、その扱いは小さなものに留まっています。
インドネシア現地でご活躍中の方からいただいた洪水情報では、お住まい周辺でも約1mほど冠水しているとのことです。
官公庁や大型商業施設が集中する街区では、道路が冠水し、大統領宮殿も浸水している模様です。
ジャカルタ郊外では、浸水する地域が続出し、1万人以上が避難生活を強いられているようですね。
近年ジャカルタでは、急速な都市化に伴い地盤沈下が進む一方で、排水路などの整備が追いついていないと指摘されていましたが、今回の洪水でその問題点が露呈した形になってしまいました。

急速な発展には、光の部分だけではなく、影が存在すること、そしてこの影の部分に進出における大きな落とし穴になりうることを十分に意識して、
光と影の双方を見つめ、冷静に判断をしてゆくことが大事ですね。

それでは本題へと移ります。

今回は製造業の進出候補先の一つ、東ジャワ地区の詳細を見てゆきます。
今回も弊社「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティングチーム」
がまとめます情報を、以下の通り発信させていただきます。

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東ジャワ州の人口は約3,800万人と西ジャワ州に次ぐ規模である。
インドネシア第2の都市スラバヤ(人口約220万人)及び同第2の規模を誇るタンジュンぺラク港を擁し、ジュアンダ国際空港もスラバヤから40分に位置し、インドネシア東部地域経済の中心地となっている。
2010年の名目GDPの規模では、インドネシア全体(地域別)の約15%を占め、ジャカルタ首都特別州に次ぐ大きさを誇っている。
製造業、卸売・小売、ホテル・レストランなどの産業が発展しており、また農業も盛んな地域である。

東洋経済の進出企業データ(2010年時点)によると、この地域に進出している日系企業は32社であり、その大半が製造業となっている。
工業団地は少なくとも3か所あるが、そのなかでもスラバヤ市郊外のパスルアン市に位置するPIER工業団地には、日系企業が多数入居している。

東ジャワ州への進出メリットとしては以下の点があげられる。
(1)国内第2の国際港湾が利用可能である
(2)スラバヤ市内からジュアンダ国際空港が近い
(3)国内第2の都市があり、ジャカルタに次ぐ国内市場がある
(4)西ジャワ州に匹敵する人口規模であり、比較的安価な労働力が確保できる
(5)州西部には整備された灌漑設備を有し、農業が盛んである

留意点としては以下の点があげられる。
(1)裾野産業が未発達であり、原材料や部材などの現地調達が難しい
(2)周辺諸国と比べると、インフラ整備の部分は見劣りする

労働事情については、西ジャワ州に次ぐ人口集中地域であることから、労働力は約2,000万人とジャワ州最大規模である。
生活環境は、スラバヤ市内には日本料理、インドネシア料理など多様なレストランがあり、ファーストフード店も多々ある。
また日本食品は、市内にある日本食スーパーで、比較的容易に入手できる。
またスラバヤ日本人学校には、幼稚部、小学部、中学部があり、別にインターナショナルスクールもある。

東ジャワ州は、一大消費地スラバヤと国際港を擁し、人口規模が大きく安い労働力を確保できることから、内需型と輸出型の企業どちらにとっても、進出メリットのある地域であるといえる。

(文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム
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次回は東ジャワ州の主要工業団地についての情報をお届けします。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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