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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年07月03日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 シンガポール(6)

堀 明則(Hopewill Group)

ASEAN諸国に進出時に、コントロールタワーをどこに置くのか。
以前よりASEAN進出を考える際、ASEAN市場を点で捉えるのではなく、面で捉えて事業展開することが重要であることをお伝えさせていただいています。
ここで重要になるのが、地域を統括する会社をどこの国に置くのか、ということです。
当然ながら、この答えは一つではなく、会社の業種、規模、経営戦略、事業方針、海外事業の状況など、様々な点を考慮しなければなりません。

テーラメード型で適切な答えを見出す必要があるのですね。

しかし、多くの業種に共通した魅力的な選択肢として、シンガポールやタイなどは、統括機能をもつ会社の設置に対して、様々な優遇制度を持つ国として挙げることができそうです。

以下はシンガポールの統括会社設置に対する優遇措置の大まかな内容となります。
内容的には、地域統括会社と統括会社の二つに大別されています。

(1)地域統括会社
優遇税制対象業務:
地域統括業務

担当局:
経済開発局 認可条件:シンガポールで設立されたか、
または、登録されて地域統括業務を行う企業で、以下の条件を満たすこと。
(ア)
資本・資産・従業員数・業界でのシェアにおいて
重要な規模を維持しているか定評あるグループに属していること
(イ)
中枢的な機能か役割を有していること
(ウ)
従業員はシンガポール在住で、マネージメント・専門職・技術職・補助職などを含むものとする
(エ)
払込資本金の優遇期間を優遇期間の1年目の終わりまでに20万シンガポールドル、3年目の終わりまでに50万シンガポール以上にすること

などの条件があります。
優遇税制対象の所得は、オフショアマネージメント所得、オフショアセールスおよび貿易から生じる所得、ロイヤリティ所得などがあります。
優遇税率については、海外からの優遇対象所得の増加分につき15%です。
これらの優遇対象期間は、3~5年間です。

(2)統括会社
優遇税制対象業務:
地域統括業務

担当局:
経済開発局

認可条件:
統括業務を行う企業で、事業計画が上記の地域統括会社の最低要件を大きく上回る場合に、担当局との交渉により、優遇税率をうけることができる。

優遇税制対象の所得は、企業ごとに異なります。
また、優遇税率も企業ごとに異なり、担当局との交渉により、税制優遇のCustmoized Packageを取得することになります。

上述のとおり、ASEAN市場を進出する際には、この市場を統括して管理を行う会社をどこに置き、どのように事業機能を最適かつ合理的に采配するか、が重要なポイントとなります。

これまで過去数回にわたり、シンガポール進出時のビジネス上のメリットやその特徴をお伝えしてきました。
シンガポールからASEAN市場のビジネスを統括することで、様々なメリットを享受し、日本から東南アジア各国の市場に直接投資するのではなく、まずはシンガポールを目指し、シンガポールからASEAN市場に網をかけてゆく。
この立て付けを念頭に進出を検討されてみてはいかがでしょうか。

それでは、話を本題に移します。

今回も引き続き、シンガポールの経済特区の関連情報をご紹介します。
今回も弊社「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム」が
まとめます情報を、以下の通り発信させていただきます。

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クリーンテック・パーク

ジュロン・タウン公社と共同で進めているクリーン技術専門のビジネス団地である。
マスタープラン実用化に向けたシステムレベルでの実証実験を行う
「大規模な統合された実験場」として、研究開発、イノベーションの創出、そして商品化をサポートし、環境持続性とCSRに重点を置く企業の一大拠点となることを目指す。
投資額は約1,625億円、開発期間は20年間で、2030年完成予定である。
開発は3期に分けて行われる。(第1期は2010年7月に着工)
建物は全て環境に配慮した「グリーン建築」とし、太陽光パネルのほか、緑の遊歩道や、ビル間に日陰を作るため「グリーンカーテン」という屋根が設置される。
植物保護地域を設け、雨水管理も徹底される。
日系企業では東レが、研究開発体制を拡大するため、水処理技術のR&Dセンターを「クリーンテックパーク」に移転・拡張を行う。
ここでは、水処理膜の使用法に関する基礎研究を行うほか、同社がグリーンイノベーション事業に位置づける炭素繊維や非化石燃料などの分野へ研究領域を拡大する。

文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム
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次回も引き続き、各経済特区情報をお届けします。
お楽しみに。

このコラムの著者

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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