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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年07月26日

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日本の商材で何が最も現在の中国でウケるのか?

劉 未(J-Payment 上海)

私は職業上、日本の優れた商品・サービスを中国をはじめとしたアジアに紹介し、日本企業様の海外事業での売上拡大を仕事としております。そのため日本企業様の商品・サービスの中で、現在の中国に何が一番訴求するのかということを常日頃から考えています。

勤めてから試案してきた案は、実績のある健康食品分野ファーストフード気分で食べれるコロッケなどの惣菜分野、市場が大きく伸びているコーヒー市場、ペット市場などの分野なのですが、最近の成功事例を見ていて、ある推察が起こったのでまとめさせていただきます。

 

成功事例:北九州の美容関連企業さま


福岡県北九州市に本社があるケイアンドエム社さま 上海で2店北京で1店を運営している美容院経営の会社です。

カットの料金は200元~400元(約2700~5400円)と現地の標準的な美容院の価格の5~10倍の値段ですが、月に600人を超える富裕層の顧客がくる繁盛店となっています。人気の理由は「技術の高さ」と近隣の店にない「おもてなしの接客」にあるそうです。

このケイアンドエム社さまは、この接客技術の養成に注力し、ロールプレイングを日本の店の5倍以上かけるそうです。月田社長は、中国人の接客態度を見ていて”マナー違反”と感じることは少なくないが、それは彼らが「高度なサービスを受けた体験の少なさ」から生じているもので、時間をかけて常に「自分が顧客の立場ならどう感じるか」と思考する訓練をかければ「おもてなしの心」を身に付けさせることは十分可能だとおっしゃっています。

 

成功事例:日系アパレル グローバル企業さま

もう一点の参考例は、日系中国進出企業で最大の成功例とされるファーストリテイリング社さまです。
2002年に中国本土初となる上海に出店し、13年上期実績で 売上が1,306億円 営業利益が160億円となっています。
海外店舗数の半数が中国となっていることから、国別の利益は公表していないもののFR社さまの世界戦略の中で中国が成否を大きく握っているのがわかります。
代表の柳井社長は、日本の強みを生かして世界No.1になりたいと言っています。
日本の強みとは「品質」と「サービス」だそうです。品質は勿論ですが、サービスレベルをいかに重要視しているかがわかりますし、上海のグローバル旗艦店を出店する際は、接客レベルに問題ありと判断した際は、中国人マネージャー30人を日本でみっちりと鍛えなおしたそうです。
接客レベルをいかに重要視しているかがわかりますし、ファーストリテイリング社さんの活躍を考えると、それは成功だったのかと思います。

 

まとめ

要は私は現時点で、日本が中国(世界)に誇れる輸出品とはこの「おもてなしの心」とそれに不随する「接客サービス」なのではないかと思うのです。こう言うと中国で日産の車は売れているし、コマツの建機だって売れているじゃないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、そういったものづくり製品も開発担当者が現場の担当者と必死になって、お客様のニーズを応えようとして作りだした「おもてなしの心」による傑作だと思うのです。

私自身、海外旅行に行き、買い物中言葉が聞き取りづらかっったので、何度か聞き直したらレジ箱を机に叩きつけた店員もいましたし、下町に行くとこちらのニーズも無視して押し売りにくるような店員もいました。自国のことなので、欲目で見ているのかもしれませんが、比較すると私達が普段顧客であるお客様に行っている配慮であったりサービスは世界的に見てもかなりレベルの高いものなのではないかと思います。

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劉 未

(J-Payment 上海)

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