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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年09月26日

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<アジア・クロスボーダー戦略> 経済特区 ベトナム(10)

堀 明則(Hopewill Group)

海外進出を考える際には、何よりも進出予定国がもつ固有・独特な労働事情について、十分に把握しておく必要があります。
今回はベトナムの労働事情について取り上げてみたいと思います。

ベトナムでは現在、都市部でのワーカーレベル人材の採用が徐々に難しくなってきています。
ワーカーレベル人材の雇用コストは、他のASEAN諸国と比較しても、依然として安い賃金ではありますが、国内のインフレ影響により、通常は年1回、1月に実施していた最低賃金の引き上げを、前倒しして実施するなど、賃金上昇圧力が年々に強まっています。
加えて、2011年10月の最低賃金改定では、これまで差のあった外資企業とローカル企業の最低賃金が一本化されました。
したがって、歴然と差があったローカルと外資の賃金格差が縮小する傾向となっていることから、外資といえども、賃金だけではインセンティブを与えられなくなってきているようですね。

ベトナムにおける人材獲得における実情は次の通りです。

(1)ワーカークラス
・現状、進出企業が優良な労働力として求めるワーカーは、女性が多い。
理由としては、手先が器用で、単純労働にも根気良く長時間従事できることが評価されているためである。
・企業が求める人材像が似通っているため、労働者の確保が難しくなってきている。
・都市周辺での労働力確保が難しくなっており、地方からの出稼ぎ人材を集めるケースが増えている。
人材確保のため、自治体が寮を用意するケースや、工業団地が用意するケース、企業が独自に建設するケースなど、様々なケースが確認される。
・家族帰属意識が強く、遠隔地からの出稼ぎワーカーの場合、故郷へ帰りたがる傾向が強い。
・従業員の募集は、工場前の掲示板への張り紙、口コミ、市場でのビラ配りなどで行う企業が多い。

(2)スタッフ・エンジニアクラス
・スタッフクラスの採用は、ワーカーほど簡単ではない。
インターネットや人材派遣会社 を通じて採用するケースが多い。
・マネージャークラスについては、インターネット・新聞広告などで採用するケースが多い。
大卒採用は、 ほとんどホーチミンから採用している。
・経験のある中間管理職を採用するのは極めて困難であり、新人を採用して教育する傾向が強い。

進出後、進出先での成否を分ける最大要素はやはり人材です。
いかに優秀な人材を確保してゆくのかと言うテーマを直視せずに、コスト削減にのみにスポットライトが当てられた進出計画を推進してゆくことには十分に注意をしたいところですね。

天下を治めた徳川家康の言葉に、
「宝の中の宝といふは人材にしくはなし」という有名な言葉があります。

アジアに強い関心が寄せられる現代にも十分に通ずる言葉ですね。
皆さんはいかが感じられますか。

それでは、本日の本題に入ります。

今回も弊社「アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム」が
まとめます情報を、以下の通り発信させていただきます。

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ベトナム・シンガポール工業団地(以下VSIP)
ベトナム政府とシンガポール政府の両国が出資・推進するプロジェクトである。
ホーチミン市の中心部から北に17キロのビンズオン省南部にて開発が行われている。
前回お伝えしたVSIP1の好評を受け、VSIP2の開発が進められ、さらにVSIPビンズオンタウンシップ&インダストリアルパークがベトナム南部地域にて整備されている。

(1)ベトナム・シンガポール工業団地2(VSIP2)
総開発面積345haで、VSIP1の成功を受けて開発がスタートした。
VSIP1より北に15キロ程の所に開発され、ホーチミンからはおよそ35キロの距離にある。
既に133のプロジェクトの誘致に成功しており、95%が入居済みとなっている。

(2)VSIPビンズオンタウンシップ&インダストリアルパーク(VSIPビンズオン)
総開発面積1,700haで、そのうち1,000haが工業用地、700haが居住区として整備されている。

既に140以上のプロジェクトの誘致に成功しているが、依然として投資が可能である。

文責)
ホープウィル・グループ
アジア・クロスボーダー戦略コンサルティング・チーム
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次回も引き続き、ASEAN各国の経済特区情報をお届けします。
お楽しみに。

このコラムの著者

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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