850万円〜1.5億円の支援あり! ODAを活用した「海外ビジネス」とは?

ODA(政府開発援助)を活用した、JICA(独立行政法人国際協力機構)による「中小企業・SDGs海外ビジネス支援事業」をご存じでしょうか?
簡潔にまとめると…850万円~1.5億円という大きな費用支援を有する「ODA(政府開発援助)」による支援事業なのですが、そのポイントとなるのが、「ODA」と、近年話題となっている「SDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)」。
本テキストでは、基本的な「ODA」の仕組みと、話題の「SDGs(エスディージーズ)」の解説に加えて、それらを活用したJICAによる「中小企業・SDGsビジネス支援事業」について、その概要から活用メリット、採択の流れなどについて詳しく解説します。
今や世界中の企業にとって「海外ビジネス」は最優先課題となりました。国家としても多くの国が自国企業の海外進出を支援する政策を掲げています。
日本もその例に漏れず、海外進出をサポートする様々な施策を行っています。直接的なもので言えば、「クールジャパンプロジェクト」や、補助金などがあります。間接的なものであれば、JETRO(日本貿易機構)、中小企業整備基盤機構などが、企業の海外進出の相談に乗ってくれます。
海外ビジネスを考える上で、こちらを活用していかない手はありません。そして、その中でも850万円〜1.5億円と、大きな費用支援を有するのが、今回ご紹介するJICAの「中小企業・SDGsビジネス支援事業」なのです!
▼中小企業対象の「SDGsビジネス支援」とは? | ODAの資金援助が850万円〜!
- 1. 「SDGs(エスディージーズ)ビジネス支援事業」とは?
- 2.ODA(政府開発援助)とは?
- 3.「中小企業・SDGsビジネス支援事業」を活用するメリット&デメリット
- 4.採択前から採択後までーー「中小企業・SDGsビジネス支援事業」の流れ
▼アナタの海外ビジネスを成功させるために
1. 「SDGs(エスディージーズ)ビジネス支援事業」とは?
今話題の「SDGs(エスディージーズ)」がキーポイント
「中小企業・SDGsビジネス支援事業」とは、JICA(国際協力機構)が主導し、新興国・発展途上国の開発ニーズと民間企業の製品・技術をマッチングするための支援事業です。
当初は「中小企業」を対象とした制度でしたが、「SDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)」への注目の高まりから、近年より大きな企業も含めた制度に生まれ変わり、850万円〜1.5億円という比較的大きな額の支援事業となっています。
「SDGs(エスディージーズ)」= 持続可能な開発目標
「SDGs(エスディージーズ)」とは、Sustainable Development Goals の略で、「持続可能な開発目標」と訳される近年注目のキーワードです。2015年9月に国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」において、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」として採択された、17の目標と169のターゲットからなる国際目標になります。
特徴として課題解決の主体として民間企業を位置付けており、企業のCSR活動においても注目されています。また、海外ビジネスと密接に関わってくるため、海外進出を考える際も知っておきたいトピックです。
「中小企業・SDGsビジネス支援事業」は、そうした活動や中小企業の「開発援助」を支援することを目的としており、海外進出を考える企業にとって、非常に有益な施策と断言できます。
「SDGs」についてさらに詳しく知りたい方は下記の関連記事をぜひご参照ください。
2. ODA(政府開発援助)とは?
政府機関による技術提供や物資・資金援助を指す
「SDGs」に続いては、「ODA(オーディーエー)」について解説します。そもそも「ODA」とは、Official Development Assistance の略語で「政府開発援助」と訳されます。新興国、発展途上国の経済発展や福祉向上のため、各国の政府機関による技術提供や物資・資金援助を指します。
基本的には政府が行うことになるのですが、「開発援助」の実態としては民間機関からの援助がODAを上回っているということもあり、昨今ではODAと民間事業の連携が進められています。その流れの中で、ODAを活用した「海外ビジネス」というものが注目されているのです。今回フィーチャーした「中小企業・SDGsビジネス支援事業」もその一種なのです。
3. 「中小企業・SDGsビジネス支援事業」を活用するメリット&デメリット
海外事業に携わる企業にとっては非常に魅力的な「中小企業・SDGsビジネス支援事業」ですが、もちろん活用する際には、メリットもあればデメリットもあります。活用を検討する前に、下記のメリット&デメリットをぜひご確認ください。
「中小企業・SDGsビジネス支援事業」を活用するメリット
補助金とは違い、採択された企業は「ODA」として事業を行う形式なります。つまり、国家の事業として、それを民間と連携して行うということです。そのため、もちろん返済の必要もありません。また、基礎調査、案件化調査、普及・実証・ビジネス化と、3つのフェーズに分かれており、それぞれの採択となります。
それぞれ予算も違うのですが、普及・実証・ビジネス化で具体化したビジネスに関しては、支援事業終了後もそのまま民間企業のみで事業を継続させていくことが認められています。海外進出の調査段階から、実際の進出期までカバーされており、海外進出を検討する企業が採択されることは、非常にメリットのあることと言えるでしょう。
「中小企業・SDGsビジネス支援事業」を活用するデメリット
まず、採択までのハードルが高いことが挙げられます。約10倍という高い倍率もありますが、採択のための「企画書」の作成が難しく、「開発コンサルタント」と呼ばれる専門家の力を借りる必要があります。また、委託事業という位置づけになるので、採択後も「業務完了報告書」を始めとした書類の提出が求められます。
ちなみにそうした「業務完了報告書」の著作権なども、JICAに帰属されます。実際の現地での事業の推進や報告作業でも「開発コンサルタント」の活用は不可欠で、「開発コンサルタント」と二人三脚で行っていく事業となるでしょう。そのため、「開発コンサルタント」へのフィーも高額になる傾向があります。
4. 採択前から採択後までーー「中小企業・SDGsビジネス支援事業」の流れ
「開発コンサルタント」のサポートは必要不可欠
ここまでお読みいただき、実際にチャレンジされたいという企業も多いのではないでしょうか? この項では、採択前から採択後までの流れを簡単に付記します。
まず、「公示」が行われ、「募集要項説明会」へ参加する必要があります。こちらの情報は下記のページを参照ください。
https://www.jica.go.jp/priv_partner/announce/index.html
そちらで得た要項をもとに企画書を作成・提出します。前述したように、企画書において特殊な書き方が求められたりするため「開発コンサルタント」の助力が必要でしょう。その後、採択通知があり、契約締結、事業の実施、報告書作成、事業の完了・精算となります。
前述した3つのフェーズで言いますと、基礎調査は850万〜950万円で数か月~1年程度、案件化調査は3000万円〜5000万円で数か月~1年程度、普及・実証・ビジネス化は1億円〜1.5億円で1~3年程度の事業となります。
5. 専門家と二人三脚で「SDGsビジネス支援事業」にトライ!
御社にピッタリの海外進出サポート企業をご紹介します
いかがでしたでしょうか? 海外ビジネス成功のためには、ヒト・カネ・ノウハウが必要です。そちらをすべてカバーできる「中小企業・SDGsビジネス支援事業」は、海外進出を検討する事業者にとって、心強い味方となるでしょう。その活用において重要なのが専門家の存在です。
「Digima〜出島〜」には、厳選な審査を通過した進出サポート企業が多数登録しています。「ODAの活用戦略についてサポートしてほしい」「事業計画立案のアドバイスがほしい」「海外進出したいが何から始めていいのかわからない」…といった、多岐に渡る海外進出におけるご質問・ご相談を承っています。
ご連絡をいただければ、海外進出専門コンシェルジュが、アナタにピッタリの進出サポート企業をご紹介いたします。まずはお気軽にご相談ください。
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海外ビジネスに関する情報につきましては、当サイトに掲載の海外進出支援の専門家の方々に直接お問い合わせ頂ければ幸いです。
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自社事業の海外展開実績を活かしてアジア圏への海外展開を完全代行、調査やM&Aもサポート
マッキンゼー/ボストンコンサルティンググループ/ゴールドマンサックス/P&G出身者を中心とする250人規模の多機能チームが、世界20拠点に構えるグループ現地法人にて事業展開する中で蓄積した成功&失敗体験に基づく「ビジネス結果に直結する」実践的かつ包括的な海外展開サポートを提供します。
YCPでは各拠点にてコンサルティングサービスだけでなく自社事業を展開しています。市場調査フェーズからスキーム構築/定常的なビジネスマネジメントまで、事業主として一人称で取り組んできたからこそ得られた現地市場ノウハウや専門知識を活用し、教科書的な「べき論」に終始せず、ヒト/モノ/カネの観点から海外展開リスクを最小化するためのサービス開発を行っています。
<主要サービスメニュー>
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サイエスト株式会社
海外ビジネスプロシェッショナルが長年培った人脈・ノウハウをフル活用し、貴社のもう一人の海外事業部長として海外事業を推進します。 
全ての企業と個人のグローバル化を支援するのが、サイエストの使命です。
サイエストは、日本の優れた人材、企業、サービス、文化を世界に幅広く紹介し、より志が開かれた社会を世界中に作り出していくための企業として、2013年5月に設立されました。
近年、日本企業の国内事業環境が厳しい局面を迎える中、アジアを筆頭にした新興国が世界経済で存在感を増しています。
それに伴い、世界中の企業がアジアなどの新興マーケットの開拓を重要な経営戦略のひとつと位置付け、一層注力の度合いを高めています。
サイエストは、創業メンバーが様々な海外展開事業に携わる中で、特に日本企業の製品、サービス、コンテンツには非常に多くの可能性を秘めていると、確信するに至りました。
ただ、海外市場開拓の可能性はあるものの、その実現に苦労している企業も少なくありません。
我々はその課題を
(1)海外事業の担当人材の不足
(2)海外事業の運営ノウハウの不足
(3)海外企業とのネットワーク不足
と捉え、それぞれに本質的なソリューションを提供してまいります。
また、組織を構成する個人のグローバル化も支援し、より優れた人材、企業、そしてサービスや文化を世界中に発信してまいります。
そうして、活発で明るい社会づくりに貢献することで、日本はもちろん、世界から広く必要とされる企業を目指します。
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ユビーク株式会社
ユビークは、鎌倉と東京を拠点に、海外市場への進出支援と、そのための包括的なコミュニケーションを企画・実行する専門性を兼ね備えた、ユニークな経営コンサルタント・広告代理店です。ユビークは、ブランドが世界に向けて伝えたい内容を正確に、かつ各マーケットの文化に合わせて伝えることで、その成長に寄与します。
ユビーク株式会社とは
1997年、マイケル・フーバーがMDH Consultants KKを設立。日本企業や日本市場へ参入しようとする外国企業にコンサルティングサービスを提供していました。2015年に社名をユビーク株式会社に変更し、創業時から「企業開発のコンサルティング」と「マーケティング支援サービス」を着実に実践し、サービスを提供してきました。また、国内外の経験豊富な専門家と連携して「ブティック」を設立し、彼らの知見や能力を活かして、サービスの拡大を続けています。ユビークの中核は、品質とお客様への情熱、そしてプロフェッショナルなサポートです。
コミュニケーションと新技術
ユビークのコアチームは、日本およびグローバルでコミュニケーションのためのコンテンツを数十年にわたって企画・制作してきた経験を有しています。企業開発のコンサルティングから、翻訳、コピーライティング、ネーミング、ライティングなど幅広いサービスを提供し、それぞれが重要な役割を果たしています。また、出版物やビデオ、雑誌、書籍、広告の制作といった多面的なプロジェクトに領域を拡げ、さらには世界に展開するウェブサイト、SNS、ポータル、コンテンツマネジメントシステムを構築するデジタル領域へと進化してきました。
大手グローバル企業の社内や、広告・マーケティング会社のサプライヤーとして多様な仕事に携わってきたユビークは、コミュニケーションについて確固たる基盤を有しています。クライアント内外の視点からコミュニケーション・プロジェクトに必要な要素に精通しているため、企業と代理店のどちらのパートナーとしても優位性を持っています。
ユビークの専門的なスキルは進化し続けており、エンターテインメント製品や体験、マーケティングプログラム、市場調査、製品開発やテストにおいて大きな可能性を秘めたバーチャルリアリティ(VR)などの新たな技術にも焦点を当てています。テクノロジーやシステムが急速に進化している中、日本国内だけでなくグローバルに、企業のニーズに沿ったモバイルソリューションやソフトウェア開発をブランドに対して提供していきます。その一方で、「コンテンツ・イズ・キング」であり、最高品質のコンテンツが必須であるという事実を見失うことはありません。
マーケティング・インテリジェンス・サービス
最も成功しているマーケターは、消費者が何を求めているのかをより深く理解するために、トレンドやテクノロジーを常に把握しています。リサーチや情報分析はBtoCのマーケティングに活用されてきましたが、BtoBにおいても重要です。ユビークは、双方の分野でトップレベルの研究・分析を行うだけでなく、VRのような新しい技術を製品開発やマーケティングキャンペーンのテスト段階の時間短縮・コスト低減に活用している企業との提携を進めています。
これからのユビーク
ユビークは今後もグローバル企業に直接サービスを提供するとともに、広告代理店と連携したプロジェクトを遂行していきます。この2つの顧客基盤を拡大しながら、リソースやサプライヤーのネットワークを構築することで、個々のプロジェクト課題に最適な人材のマッチングを図ります。同時に、VRをはじめとする新しいビジネスチャンスに挑戦。中長期的には、企業や代理店に最高品質の成果を提供するために、ニッチを開拓します。また、日本のみならず海外のグローバル企業とのコンサルティング関係を構築し、新しい技術を積極的に導入することにより、バーチャル化が進む世界でコミュニケーションを強化していきます。
ユビークはデジタル時代にふさわしいプロセスと統合的なアプローチによって課題を解決する、信頼のおけるパートナーになりたいと考えています。重要なのは、未来に向けた理想のロードマップを戦略的に構築することです。日本から世界へ、世界から日本へ。時と場所を超えたコミュニケーションで人とブランドをつなぎ、ブランドにクリエイティブな力を吹き込む。それがユビークです。
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ユビーク株式会社
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