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「国際調達市場」とは?|各国政府、WHOなどの国連機関…に販路拡大! 探し方から入札方法、案件金額まで徹底解説!

掲載日:2020年06月30日

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日本企業の海外展開が進む中、その主な目的は、「販路開拓」へと移行しつつあります。「国内市場」が縮小していく中で、「海外市場」へとその舞台を広げていくことは理にかなっていると言えるでしょう。そして、その中で日本企業がまだまだ十分にアプローチできておらず、かつ大きな市場が広がっている分野があります。それは「国際調達市場」「国際公共調達市場」と呼ばれる市場です。

公共調達市場の規模は世界のGDPの20%にも及ぶとされ、新興国・途上国ではより大きなシェアを公共調達が占める場合もあります。代表的な「公共調達」である「国連調達」においても年間2兆円とされています。また、大手企業ではなくては参入できないイメージを持っている方も多いはずです。しかし、世界を見渡してみると、中小規模の企業への発注も少なくない状況です。そこで本記事では、そもそも「国際公共調達」とは何なのか、どのような市場が広がっているのか、といったことから、そのアプローチ方法と成功のポイントまでを解説していきます。

1. 世界のGDPの20%を占める「公共調達市場」と「国際調達市場」「国際公共調達市場」

「国際調達市場」「国際公共調達市場」とは、国際機関が、その活動において必要な物資、及びサービスを調達する際に公示された案件の市場を指します。また、新興国をはじめとした各国の政府機関による公共調達も含まれており、世界貿易機関(WTO)により定められた「政府調達に関する協定」及び「政府調達に関する申し合せ」により、予定価格が一定額(日本円で約1,600万円)以上の物品やサービスを調達する際には、他国の企業も入札に参加できるようになっています。

その市場規模は非常に大きく、国連機関における年間の調達規模は約2兆円、また世界のGDPに占める「公共調達」の割合は20%とも言われています。

一方で、日本企業の「国連機関」の調達総額全体に占める割合は0.7%(38位:2018年)となっており、その他の先進国企業に大きく水を開けられている状態にあります。(下記データを参照ください。拡大画像はクリックまたはタップください)

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その原因は、そもそも日本企業の参入率が低い点が挙げられます。たとえば、国連調達市場における案件約2兆円のうち、最大分野は「医薬品・避妊薬・ワクチン」で、年間約3,000 億円規模となっています。調達実績をみると、欧米および中国・韓国では「医薬品・避妊薬・ワクチン」や「医療機器」の占める割合が高いのに対し、日本では「自動車および部品」がほとんどを占めているという状況です。その理由は、日本が「自動車および部品」を得意としているからということはもちろんありますが、決して「医薬品・避妊薬・ワクチン」を不得意としているからではありません。チャレンジする企業そのものの数が、少ないことが大きな要因なのです。

裏を返せば、日本企業にとっては大きな伸びしろがあると言えるでしょう。特に「医療機器」や「建設・産業用機器」、そして「衛生商品・精密機器」などは日本の得意とするところであり、チャンスが眠っていると言えそうです。

2. 「国連」「WHO」「新興国政府」「IOC」…公共調達の種類と特徴

さて、そのような「国際調達市場」「国際公共調達市場」ですが、どのような調達元があるのでしょうか。代表的な機関の種類を紹介し、それぞれの特徴を付記しておきます。

◆ 国連機関(※ 先に示した図表が該当する調達元です)

世界保健機関(WHO)、国際連合児童基金(UNICEF)などを筆頭に、国際連合(UN)の配下にある国際機関です。

調達方針は、単純なコスト主義だけではなく、価値を評価するという側面もあり、低価格ではないが高品質を提供することが得意な日本企業にとっては追い風に見えますが、やはり「コストパフォーマンス」に対しては厳しく見られることとなるでしょう。高付加価値に重きを置くのではなく、一定の価格でできるだけ多くの人々に恩恵を与えることを意図した提案が重要となります。また、国連調達の独特の商慣習や、国際開発の政策動向に対応するための知見なども必要となるでしょう。

◆ 新興国政府

新興国では、汚職に伴う非効率・高コストの見直しや財政健全化を目指した公共調達改革が進み始めています。そうした意味で、日本企業を含む外国企業が、新興国政府機関の「公共調達」に参入できる環境が整ってきています。一方で、まだまだ課題も多く、公平性・透明性が十分に担保されていない案件も見受けられるため一筋縄ではいかない側面があります。その点で、現地でのネットワークは、非常に重要なファクターとなるでしょう。この市場を狙っていくためには、その国に入り込んでいく必要があります。

◆ 国連機関以外の国際機関

その他、国際オリンピック委員会 (IOC)や、アジア開発銀行(ADB)など、多くの国際機関が存在します。欧州連合(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)なども、このカテゴリーに属しています。それぞれの機関が独立して動いており、調達方針も様々ですし、本部や支部とのネットワークの構築も不可欠です。こちらの「公共調達市場」も一筋縄ではいかない市場と言えるでしょう。

3. 「国際調達市場」「国際公共調達市場」にアプローチするメリット

こうした「国際調達市場」「国際公共調達市場」にアプローチするメリットは明白です。以下、3つにまとめました。中でも「メリット2」に関しては、「国連機関」において当てはまるケースが多く、大きなチャンスがあるといえるでしょう。

◆ メリット1:市場規模が大きい

日本企業が海外ビジネスを検討する際、その参入先として最も重視するのは、「市場規模の大きさ」です。参入の余地、成功のインパクトなどを考慮しても、市場規模が大きいことは特に強調すべきメリットと言えるでしょう。

◆ メリット2:日本企業の優位性が活かせる分野がある

「国連調達市場」で大きな割合を占める「医薬品・避妊薬・ワクチン」や、「医療機器」「建設・産業用機器」などは、日本企業が世界においてもプレゼンスを発揮できる分野です。価格とのバランスを取りながらで、質を担保し、商品を提供できることが日本企業の強みでもあります。

◆ メリット3:まだまだ未開拓でありチャレンジしている競合も多くない

日本企業の持つ商品力・サービス力から考えて、現在の市場シェアは低すぎると言っても過言ではないでしょう。日本企業にとって、大きな伸びしろがあり、かつ挑戦している企業も少ない中で、先手を打つことがチャンスを掴むために重要なことと言えます。

4. 「国際調達」「国際公共調達」案件の探し方と入札方法

では、実際にどのような形でアプローチすることができるのでしょうか。基本的に、「国際調達市場」「国際公共調達市場」の案件は、「公募」されています。国際機関や各国政府機関のWEBサイトなどにて確認し、要件を満たした上で「入札」することができます。

そのため、ファーストステップは「情報を得ること」が必要です。自社に関連のある案件を出しそうな「国際機関」や「政府機関の担当省庁」のWEBサイトを定期的に観測することも可能でしょう。国際機関の本拠や支部のある現地でネットワークを築いて、情報を得ることも可能です。また、「国連機関」の入札に関しては、「United Nations Global Marketplace(UNGM)」というポータルサイトで公開されており、一定規模以上の案件の公示情報がまとめられています。

そして、入札したい案件が見つかったら、セカンドステップとして、要項に応じた提案書類やプレゼンテーションを準備することとなります。ここには多くの経験や知見、ノウハウが必要となるでしょう。

…と、ここまでで、「自分たちには難しそうだ」と感じた企業も多いはずです。「情報を得ること」にかける工数も少なくありませんし、採択される提案をすることも難易度が高そうです。特に中小企業の方は尻込みしてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。だからこそ、日本のシェアが低いという側面もあるでしょう。大きなチャンスがありながらも、効率的にアプローチできる手段がないからです。

実は、そこに課題感を持ち、解決するサービスを提供している事業社が現れ始めています。現在のところ、そうしたサービスを活用していくことが、「国際公共調達市場」に有効にアプローチしていただくための最善策と言えます。そこで、今回は上記サービスを提供している「三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社」にヒアリングを実施いたしました。

彼らが提供している「PICTURES i」というサービスは、国連機関・国際機関、新興国・途上国の公共機関が実施する物品の調達に参入し、現地のニーズに最適な製品の提供を通して、海外進出と国際貢献を目指す日本企業を支援してくれるサービスです。多数の実績を抱える「海外パートナー商社」と連携し、公示情報の一覧化から、御社にマッチしたオススメ案件の紹介といった情報支援、入札コミュニケーション支援を提供。また、製品評価リサーチや、現地ネットワーク提供支援、現地での実証事業・マーケティング支援、複数企業でのコンソーシアム組成支援など、「国際公共調達市場」における案件獲得に向けた関連サービスも網羅し、「国際公共調達市場」への挑戦を強力にサポートしてくれます。ご関心ある方は是非、下記ページをご覧ください。

logo <取材協力>
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

サービス名:PICTURES i(詳細はこちら▼)
https://www.digitalsociety.murc.jp/globalhealth/picturesi/index.html

5. 「国際調達市場」への販路開拓<成功のポイント>

今回は「国際公共調達市場」参入成功のポイントについて探るべく、先述したサービスの責任者である「ソーシャルインパクト・パートナーシップ事業部/部長 小柴 巌和氏」にサービス立ち上げの経緯や成功事例などについて伺いました。

――「PICTURES i」立ち上げの経緯について、簡単にお聞かせください。

小柴:10年ほど前、ある日本企業のアフリカ進出に関して、コンサルタントという立場でサポートしていました。アルコール消毒剤などを商材として、直販やディストリビューターとの連携などを模索していたんです。そうした中で、当然現地政府や国連機関にアプローチをしようとしたのですが、どうにも話が進まない。なんとかある国連機関のカントリーオフィスでのプレゼンテーションまではこぎつけたのですが、そこまででしたね。そして、調べていくうちに、「これは全く商流が違うのだ」と気づいたんです。その商流のギャップを埋めるサービスを作れたら、というのが立ち上げの経緯ですね。

――どのような違いがあったんでしょうか?

小柴:現地のディストリビューターは現地政府の公共調達や民間の小売マーケット等には入り込んでいます。ただ、国連となると地場のディストリビューターも必ずしもつながりがあるわけではありませんでした。また「タイミングがすべて」という点もありましたね。どんなにいい商品だと思っても、国連側の調達ニーズに対して動くしかないんです。そういった、商流ですから重要なのは「情報の早さ」です。その情報を得るために、様々なネットワークを構築してきました。しかし、これを日本企業が単体で行なうのはなかなか容易ではない、と思いました。ましてや、掛けられる人手に限界がある企業様の場合は尚更難しいでしょうね。

――成功している日本企業はその商流を理解して活動している、と。

小柴:そうですね。もちろん、タイミングが良かったという事例もあるとは思います。現在、成功事例として最も有名なのは、トヨタのランドクルーザーでしょう。燃費の良さや故障の少なさ、世界中に張り巡らせたメンテナンス態勢を武器に、国連機関で大量に採用されています。彼らは、会社の体力を活かし、自社の経験や知見・ノウハウを蓄積してきたのではないでしょうか。そして、ここが重要なポイントなのですが、そうしたノウハウを日本の成功企業以上に持っているのが「欧州の商社」です。

そのため、私達はそうした「欧州の商社」との連携を可能としていくことこそ、成功のポイントだと考えています。彼らのネットワーク、知見、ノウハウをフル活用し、入札案件の情報収集・選定、そして提案に対する作成サポートやレビュー、また最適なサプライチェーンの構築などに取り組むことが「国際公共調達市場」への販路開拓の成功のポイントなのです。

「PICTURES i 」を支えるそうしたパートナー商社たちは、長年に渡って、国連調達をはじめとする国際公共調達市場での豊富な経験を有しています。企業にとっては先に述べたメリットのほか、企業単独での参加が難しい、多岐にわたるアイテムの納入が求められる大型案件への一部参入や、納入時の据え付け・アフターサービス等を商社を通して提供できる等のメリットがあります。また、彼ら商社は、取扱製品や取引先の国連機関・国際機関の多様化によるサービス拡充のために、常に新しいパートナーの開拓にも取り組んでいます。是非、「PICTURES i 」を通して、彼らの力をご活用いただければと思います。

6. まとめ

いかがでしたでしょうか? 大いなる可能性を秘めた「国際調達市場」「国際公共調達市場」――。開拓の道のりは、決して容易ではありませんが、そのリターンのインパクトは、その挑戦に見合う大きさではないでしょうか。本稿で紹介したような支援サービスも存在しています。是非、「国際公共調達市場」にチャレンジしてみてください。

logo <取材協力>
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

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この記事を書いた人

「Digima〜出島〜」編集部

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