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海外ビジネス コラム

商習慣 2013年01月29日

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インドネシア進出問答集⑨「工業団地は何を判断基準に選べばいいのか?」

小野 耕司(インドネシアビジネスサポート)

本連載では、インドネシア進出に関する問答集という形で、実際によくいただくご質問をご紹介しています。今回は、工業団地など産業インフラに関する問答集となっております。工業団地に入居するメリットとはなんでしょうか。

 

【社長】:最近インドネシアに進出している日本企業の多くはジャカルタ東部の工業団地に入居しているようですが、インドネシア政府からの規制のようなものがあるのでしょうか?

【小野】インドネシア政府が、件の工業団地への入居を指定している訳ではありません。たまたま、日系の自動車・オートバイメーカーが、ジャカルタ東部の工業団地群に新工場を建設しているため、部品メーカーもJIT納入に対応すべく、その周辺の工業団地に入居しているだけです。

 

【社長】うちは自動車関係ではないので、他にも選択肢はあると考えて良いのでしょうか?

【小野】はい、その通りです。インドネシア全土には工業団地と名の付くところが、大小含めて250カ所以上あります。土地代や人件費、市場へのアクセス、材料調達の便宜などを総合的に判断して、その中から最適なものを選択すれば良いと考えます。

 

【社長】工業団地ではない、普通の用地を活用することも可能でしょうか?

【小野】特に外資系の製造業は工業団地への入居が義務付けられていますので、もしどうしてもその用地を使いたい場合は、自分で工業団地としての認可を取得しなくてはなりません。これは環境対策や地域対策など大変な手間と労力を要するため現実的ではありません。既存の工業団地に入居することの一番のメリットは実はこのことかもしれません。

 

【社長】工業団地と名の付くところは、どこも同じレベルのサービスを受けられますか?

【小野】:それはピンからキリです。多分、ジャカルタ東部の高速道路沿いに展開する10カ所程度の工業団地が最高のレベルでしょう。その代わり価格も最高のレベルですが……。日系の工業団地でなくても日本人アドバイザーが常駐していますので、色々な面で頼れて安心です。ジャカルタ市内でも、古くからある工業団地はそこまで期待できません。地方の工業団地には管理会社の機能が常駐していないものもあり、価格は安いけれども自分自身で動かなくてはいけない分野が多くなります。百聞は一見に如かずと言いますから、一度見比べてみると納得できるはずです。

このコラムの著者

小野 耕司

小野 耕司

(インドネシアビジネスサポート)

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