時事 2013年01月16日
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【特集2012年総括・2013年予測】アジアは面で捉える時代。そのときのポイントは?
アジアは「大中華の時代」へと突入していると言われます。
ここでいうアジアとは中国、および東南アジア諸国をさします。
政治・経済に華僑が深く根ざしているアジア地域。
日本人がアジアを点で、つまり国単位で把握しようとしている時、アジアで本質的に起きてきた地殻変動とは、まさに華僑経済に根ざした「点から面への転換」ではないでしょうか。
点とは国家単位での把握あり、面とはいわゆるアジア全域を大中華と言う巨大地域単位での把握になります。
1997年、香港は英国領香港から中華人民共和国香港特別行政区に、それに続きポルトガル領マカオも中華人民共和国マカオ特別行政区になりました。
故トウ小平氏が掲げた「一国二制度」という矛盾緩衝材の存在は、共産主義圏と資本主義圏の「水と油」を一国におさめきってしまったわけです。
この「一国二制度」は50年間担保されているわけですが、その間に中国は、さらに言うとアジアは粛々と
次のステップへと進んでゆくことになるのでしょう。
次のステップとは、上述の通りアジア全体での世界経済におけるプレゼンスの確保であり、そのために国家とは別の華僑経済が、国境を越えた融合をしなやかに推進してゆくということです。
金融市場においては、人民元は香港を実験現場とし、世界経済との直接的な取引関係を構築するにいたっています。
大中華インデックスは、今後も存在感を増してゆき、上海、深セン、香港、台湾における流動性指数から、
シンガポールをはじめとする東南アジアの市場の流動性指数も巻き込んでゆく巨大インデックスへと変貌を遂げてゆくはずです。
今香港を中心に試行されている人民元マーケットの構築は、世界覇権を目指してゆく大中華経済構築における重要な布石なのではないでしょうか。
12月7日・8日と、中国の広東省深セン市を視察した習近平総書記は、報道陣に対して次のような言葉を残しています。
「引き続きトウ小平氏が歩んだ道にそって歩み、引き続き共産党指導者の歩んだ道に沿って歩み発展してゆく。」
トウ小平氏の改革解放路線を実現してゆくために施行された「経済特区政策」。
80年代後半から、安価な労働力を外資に提供することで飛躍的な成長を遂げた中国。
2000年代にはいり、労働集約的成長から高付加価値戦略へと舵をきった中国。
先んじて中国に進出を果たした服飾関係などの労働集約産業は、労働工賃の安い東南アジア諸国へとシフトしてゆくことになりました。
大中華経済圏の構築と言う意味において、
このシフトは織り込み済みであったということかもしれません。
つまり、大中華という考え方で理解をすれば、機能が国から国に移転したているというよりも、機能が大中華圏において分散をしているとした方がしっくりくるわけです。
習氏の言葉に戻ります。
氏の言葉の前半部分は
「一国二制度という類稀なる飛び道具で経済融合を果たした実績を引き続き継承する」
ということで、後半部分は
「江沢民、胡錦濤の両氏の顔に泥を塗らぬように刷新をする」
ということではないかと、私自身は理解をしています。
習氏が視察した「前海地区」、
この地区が持つ意味はこれまでそれほど大きく報じられていませんが、
今回の習氏の訪問により、にわかに海外メディアに取上げられるようになっています。
12月9日付け日経新聞の記事にも次のような記載があります。
「前海地区は、人民元業務の規制緩和や香港並みに低い法人税率(15%)で、海外や香港の先端企業の誘致をめざす」
香港が中国に返還される際に、多くの評論家は香港を「香港の中国化」と論評しました。
私はそのころ現地に住まいながら、その考え方には違和感を持っていました。
起こっていることはむしろ「中国の香港化」ではないのかと。
時がたち、50年一国二制度の輪郭がはっきりしてくるにつれ、中国中枢は中国の香港化を進めていることがよく理解できるようになり、加えていうなれば、この大いなる実験をアジアの大中華経済圏化に適用させたいのだろうことが想像されるにいたりました。
問題はアジアにおける日本のプレゼンス(存在感)です。
日本が大切にせねばならないアジア圏、ここで起きていることは北京語を中心言語とする「大中華圏化」であり、日本はこの中にいかにかかわり、存在してゆくかということを真剣に考えねばなりません。
韓国企業は中国語を重要言語と位置づけ、北京語教育を徹底してきています。
アジアにおける立ち振る舞いをいかにすべきか、この点において韓国の動向をよく理解しておく必要があるかもしれません。
世界経済を「面」で捉えしたたかに生き抜いてきた韓国企業をよく学ぶこと必要かもしれませんね。
皆さんはいかが感じられますか?
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