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海外ビジネス コラム

法律・制度 2013年10月29日

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安心・納得の制度、マレーシア版・年金「EPF」とは?

鵜子 幸久(桜リクルート社(マレーシア))

日本の年金とはこんなに違う? いいことづくめのシステム

マレーシアにも「EPF」と呼ばれる年金的なものがありますが、日本のそれとの大きな違いは国民本人が給与天引きで積み立てていったものが、55歳またはそれ以降の本人退職時に多額の利息を加えて払い戻される、という考えです。

一般的に「退職金」というものがないマレーシアでは、雇用されているマレーシア人は必ず加入しなければならず、強制貯金的な存在で、その人を雇用する会社が基本給の13%、そして本人が11%、合計24%を毎月EPF基金のほうに積み立てていきます。現在マレーシアでは市中の銀行の定期預金の利息が3~4%程度であるのに対して、このEPFでは積み立てていった原資に対して5~6%が複利でつくので、退職時にはかなりまとまった金額が払い戻されるということになります。マレーシアではジョブホッピングも盛んですが、職場を変わった場合にも「EPF番号」は引き継がれていくので問題ありません。また、本人負担分の積立金は全額所得税からも控除されるため、いいとこづくめのシステムであると言えます。

なお、この制度はマレーシア国民は労使ともに義務付けられていますが、外国人(日本人)についても任意でかけることができます。その日本人が万一55歳になる前に日本に帰国するようなことになった場合は、その時点で元利合わせた積立金全額を受け取ることができるので、ある程度長い期間マレーシアに在留し就労する日本人は加入するほうがいいかも知れません。日本のように若い世代が老年世代を支えるという年金制度では、世代による損得や最悪破たんが懸念されますが、この国のEPFのように、あくまで本人が積み立てていき、将来本人のもとに大きく返るという制度のほうが、安心感・納得感ともに高いと感じます。

 

このコラムの著者

鵜子 幸久

鵜子 幸久

(桜リクルート社(マレーシア))

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