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海外ビジネス コラム

法律・制度 2012年08月30日

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タックスヘイブン対策税制 No1

堀 明則(Hopewill Group)

日本から海外への進出ニーズは、東日本震災以降、円高や日本経済の先行きへの不安もあり、さらに増加しているように感じています。

皆様の進出目的地は、中国とはじめとするアジア新興国です。

最近ではベトナムなどの東南アジア新興地域への進出相談も多くいただきます。

私たちは、基本的には
「アジア新興地域への進出の統括拠点としての香港・シンガポールの活用」
をおすすめさせていただきます。

香港、シンガポールへの進出をファーストステップとし、そしてそこを統括拠点として新興地域に進出していただくことで、様々なリスクの低減や、事業を加速させてゆくためのオプションが手に入ります。

このことは、意外と認識をされていないので、日々その有効性をお伝えさせていただいています。

今回は、アジア新興国地域の統括の要になりうる「香港」「シンガポール」という低税率地域、いわゆる「タックスヘイブン」にかかわる日本の税制「タックスヘイブン対策税制」について、そのポイントをまとめておきたいと思います。

アジア事業をきりもりしてゆくときに、キーになる制度ですので、情報を共有させていただければと思います。

ちなみに、タックスヘイブンとは税率が25%を越えない地域をさします。

日本企業がタックスヘイブンに進出されるときに、高い関心を示されることが、「税務における合算対象の考え方」についてです。

せっかくリスクをとり、海外進出をされて、うまく税効果を活用しようとしたが、日本の高税率の中に合算され、その効果が低減してしまうことを危惧される企業が、それだけ多いと言うことです。

節税もさることながら、税効果を事業拡大や、事業のリスク低減に活用されたいとお考えなのですね。

まずは、タックスヘイブン対策税制が適用された場合、どのような措置がなされるかを理解しておきたいと思います。
低税率地域にある子会社に同税制が適用された場合、子会社の所得は日本の親会社の所得に合算され、日本での課税対象となります。

この税制に該当するかどうかの判定基準になるものが、「特定外国子会社」という概念になります。

「特定外国子会社」と判定される場合、タックスヘイブン対策税制は発動され、子会社所得は日本における課税対象となるわけです。

では、同税制の適用を受けない場合はどのようなものなのでしょうか。

それは「適用除外要件」としてまとめられており、この要件を満たす場合、子会社の所得は日本で合算処理されることなく、子会社所在地域における税法に準拠して税務処理をすればよいことになります。

タックスヘイブンを上手に活用し、より効果的な事業組織を作り上げてゆくためには、「適用除外要件」についての理解を深めてゆく必要がある、ということになりますね。

次回以降のメールマガジンで、
その要件については詳しく記載をさせていただくことにしますが、
今回は要件判定における判定基準を列記させていただきます。

1.事業基準
2.管理支配地基準
3.実態基準
4.非関連者基準
5.所在地国基準

以上の基準にそって判断をしてゆくことになります。

税制をよく理解して、活用できる地域の特徴・特性を十分に使いきり、未知の領域にできるだけ多くのオプション(選択肢)を準備して挑んでゆく。

今後は、ますます日本企業のアジア展開が加速してゆくはずです。

どのようにソロバンをはじいても、
日本国内のみで事業収益を確保してゆく困難さが拡大してゆくことは明白です。

次回以降、アジア進出の肝ともなりうる「タックスヘイブン対策税制」について、より詳しく記載をさせていただきます。

このコラムの著者

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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