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海外ビジネス コラム

生活・文化 2016年02月29日

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「5%の壁を打ち破れ!」――海外進出成功のために大切なこと

永井 政光(NM AUSTRALIA PTY LTD)

「 5% 」、この数字は何を意味するのかは、後程説明しますが、今日インターネットの飛躍的な発達のお蔭で、海外の情報が日本に居ながらにして手に入るようになりました。一昔前であれば、海外進出は資本も人材も豊富な大手企業の特権でしたが、インターネットの発達が、日本と海外との距離を劇的に縮め、企業の海外挑戦をより身近な物としたと言えるでしょう。

ただ勘違いをしてはいけない事は、「海外に進出しやすくなった = 海外でビジネスを成功する確率が高まった」ではないのです。

業種、国、調査方法によって異なる場合がありますが、冒頭で述べた「5%」と言うのは、日本企業が海外に進出し起業した際、撤退などでビジネスを止めずに活動を行っている1年間の生存率を示しています。 

これまた調査方法などで諸説ありますが、日本で起業した場合企業の1年間生存率は10%と言われておりますので、単純に考えれば海外の方が生存率が半分となります。ただ日本での起業はまだ起業の経験がない人が、文字通り初めて起業するケースが大半を占め、海外での起業は私の様に初めて海外で起業した人間はまれで、大抵は日本で既に起業し、ある程度の実績を残された企業又は経営者などが、挑戦するケースがほとんどです。

日本での生存競争に勝ち残り、実績を残された方でも残念ながら、海外で生き残るのは至難の業。そうした現実がそこにはあるのです。

数字化出来ない経験の重要性

オーストラリアや海外に限らず、ビジネス成功のカギは下準備を行ったか、つまり情報収集に尽きます。

どの様な業種がその国で受け入れられるのか。販路、商材は何が最適なのかなど、リストを上げればきりがありません。

これらの項目はもちろん全て必要不可欠な情報ではあるのですが、その前にビジネス成功の為に是非ともやっておきたい事柄があります。それはその国の文化や風習、ライフスタイルなどを経験する事です。

これらの項目は最初に上げたリストと異なり、テキスト化や数字化するのが難しく、この目的によって、社内の理解や予算を得にくい部分です。一度リサーチを行ってしまえば、後は書類を読むだけで状況把握可能な市場調査とは異なり、文化などは短期間で理解することは難しいです。

インターネットの長所と短所は鏡合わせです。長所は日本に居ながらにして世界中津々浦々までの情報を、いつでも瞬時にしかも無料で手に入れられます。ただ情報が明確に明記されているがゆえに、事前情報で満たされ頭でっかちに陥る危険性があります。この思い込みが非常に危険で、情報はあくまでも情報であり、情報から基づく予想を上回る場合もあり、頭で理解していたとしても本当の所は自分自身で肌で感じ、経験をしてみないと分からない部分が多々あります。

例えば「オーストラリア、特にシドニーの住宅事情は悪く、日本に比べて家賃が割高で部屋も狭い」。これはインターネットで調べればすぐに手に入る情報です。ただ現状は更に厳しく、条件の良い物件には数十人もの入居希望者が殺到し、貸主(オーナー)側は希望者の職業、ビザ、時には残高証明まで提出させ、その中でより自分にとって好ましい希望者の選択をします。就職試験さながらの感じですが、これがシドニーの住宅事情の現状です。予算、条件に見合う物件を10件以上の住居見学をすることはざらにあります。「予算も、条件もぴったり! でも入居者は他の人に決まった」この落胆と、住居が決まらない不安、ストレスは経験した人でないと分からないと言えます。

また「オーストラリア人は日本人と比べて働かない」これも実際の所、どの程度、勤労意欲が低いのかイメージしづらいと思います。平日の午後まだ太陽が高い時間から、働き盛りの年齢である中年オーストラリア人男性が、ビールを片手にビーチで談笑を楽しんでいる姿を見ては初めて、「オーストラリアとはこの様な国なのだ」「日本の常識とは異なり真昼間からお酒を飲める国なのだ」と理解出来るでしょう。

重複してしまいますが、市場調査は海外で起業、ビジネスをするにあたり、必要不可欠な要素ではありますが、順序としてはまず進出国の文化などを実際に肌で感じ、経験し、その次のステップに市場調査などが来る形になります。

文化などは一朝一夕で理解は出来ません。ただ海外で成功されている日系企業のアプローチ方法を見ていますと、数字化出来ない部分にまず人や予算を使い、性急的な結果を追い求めず長いスパンでビジネスを考え、非常に上手く現地に溶け込んでいます。 
 
日本の商材、サービスのクオリティーは、世界と比べ高い水準を誇っています。その物自体はポテンシャルがありますが、そのインストールの方法が残念ながら、少し日本人は上手くないと言えます。

費用対効果の観点からの要否だけではなく、長期的なビジョンで物事をとらえ、「一見無駄に思える事への投資」が実は海外でのビジネス成功の近道になります。

このコラムの著者

永井 政光

永井 政光

(NM AUSTRALIA PTY LTD)

<オーストラリアビジネスの専門家

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