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海外ビジネス コラム

生活・文化 2016年06月03日

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マレーシア、ようやく実現する首都圏の鉄道網拡張

鵜子 幸久(桜リクルート社(マレーシア))

マレーシアは人口3000万人ほどの小さい国ですが、首都圏(クランバレー)にはその三分の一に達する900万人が暮らしています。車社会の当地でいつも問題となっているのが慢性的な交通渋滞ですが、原因として人口増加ばかりでなく、公共交通機関、とりわけ鉄道のインフラが非常に貧弱であったことは間違いないと思います。現在首都圏には下記の鉄道が運行しています。

① KTMコミューター……いわゆる「国鉄」であり、セレンバン線とポートクラン線の2系統があるが、非常によくダイヤが乱れる。
② LRT……ラピッド社が運営する高架電車。アンパン線とケラナジャヤ線があるが、郊外の人口が多いエリアまで網羅しておらず使い勝手は良くない
③ KLモノレール……市内中心部の短距離を走るだけなので、生活者としてはあまり使えない。

このような事情を背景に、ようやく政府が腰を上げ数年前から既存路線の延伸と新鉄道の工事が同時に始まりました。近々姿を現すのは下記2つのプロジェクトです。

車中心の社会構造が変化する

マレーシア鉄道網

A. 上記②LRTの延伸プロジェクト
今年6月末開通予定。アンパン線で10駅、ケラナジャヤ線で12駅を新設、首都圏南部終点のプトラハイツ駅で2つの路線がつながるため地図で見ると大きな環状線のような形になります。現在の路線の利用者は30万人ですが、これにより利用者が80万人になる見込みです。

B. 新しい電車であるMRT路線のプロジェクト
2017年半ば開通予定。既存のKTMやLRTがまったくカバーしていなかった東西のベッドタウンとKL中心部をつなぐ路線。西のスンガイブローと東のカジャンを結ぶ第一路線がまず開業します。その後2020年過ぎにかけて、行政の中心都市のプトラジャヤや西の港湾都市のクランなどにも第二路線・第三路線が延伸予定。

実は当社から徒歩5分のところにもLRTのSS15駅ができますので、来社いただく方には非常に便利になりますし、私の自宅近辺にも同じ路線の別駅ができるので、自分自身一度このLRTで試しに通勤してみようと思っています。ともかく、900万人が暮らす首都圏が日本のように各鉄道で網羅されていけば、人の動線も変化し、車中心の社会構造が少しづつ変化するのではないかと期待しています。

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鵜子 幸久

(桜リクルート社(マレーシア))

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