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海外ビジネス コラム

生活・文化 2017年01月04日

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ハンガリーの首都ブタペスト在住の日本人通訳:阿部さん

松岡 祐紀(株式会社ワンズワード)

東欧はどこか日本から遠い。

文化的にも地理的にも遠いし、心理的にも距離感がある。だが、ハンガリー人はそんな東欧において、なぜか気質が日本人と似ていると評判だ。

あまり嬉しくない事実だが、ハンガリーも日本も共に高い自殺率で世界的に知られている。そして、物事に対して両者ともに悲観的ではある。

そんなハンガリーの首都ブタペストに移り住んで6年になるのがブタペスト在住の日本人通訳の阿部さんだ。

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samnail

https://connect.oneswordonline.com/

ご夫婦でこの地に来て、すっかりに気に入ってしまったとのことだ。たしかに、街は美しく、治安もいい。ランチも安いところなら数百円で済ますことができるし、料理もけっこう美味しい。日本のようにせかせかすることも当然なく、ドナウ川を見ながらコーヒーでもゆったり飲んでいれば、それだけで幸せな気持ちになる。

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阿部さんいわく、ハンガリー帝国の名残りと共産党の名残り、それに民主主義という異なるポリシーがうまい具合にミックスしているから、ハンガリーはとてもユニークな国に感じるとのことだ。

ルーマニアにいた時も感じたが、やはりヨーロッパはどこの国も「歴史の重み」を感じる。街全体から、そしてそこに住む人々からもそれは感じ取れるが、その重みで人々の思考も多少縛られている気もする。

ハンガリーとルーマニアは歴史的にとても仲が悪く、第一次大戦後、戦争にも発展したこともある。これほど狭い地域に言語体系も民族の由来も異なる民族が多く住んでいれば、争いに発展するのは致し方ないのかもしれない。

そんな東欧の特異の歴史を阿部さん夫婦と語り合いながら、街を案内してもらった。阿部さんたちはこのハンガリーの生活が長くなりつつあるので、ほかの国に住むことも検討しているそうだ。(阿部さん夫婦はハンガリーの前はブルガリアに住んだ経験がある、生粋の東欧通だ)

ブタペストには温泉もあり、物価も安く、とても住みやすい街のように感じた。近年では外貨獲得のために3000万円以上の国債を購入した外国人には永住権を発行している。だから、中国人が大挙して押し寄せているそうだ。それにハンガリーはイギリスのEU離脱によりかなり意欲的な未来を想定している

『英国のEU離脱で在留ハンガリー人の帰国に期待-外国企業の投資拡大も- | 世界のビジネスニュース(通商弘報) – ジェトロ』

・ハンガリーが英国のEU離脱を好機にできるポイントもある。

(1)ハンガリーが英国および英国立地企業のEU拠点となる可能性
(2)EU機関が英国からハンガリーへ移転する可能性
(3)英国に暮らす英語に堪能で優秀な人材である10万~15万人のハンガリー人(学生除く)が帰国する可能性。

「ハンガリー、なかなか野心的じゃないか!」とは思うが、悲観的だと言われているハンガリー人のことだから、このようなポジティブな未来を想像している人たちはどれほどいるのか多少不安ではある。

ただ一つ言えることはこれからますます日本からの観光客は増えるだろうし、日本と東欧の繋がりももっと深まっていくだろう。EU圏進出の足がかりにするにはとてもいい国だし、ハンガリー政府も外資の投資を歓迎しているので、これからとても楽しみな国のひとつだ。

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松岡 祐紀

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