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海外ビジネス コラム

市場動向 2012年06月15日

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「中国ってどんな国?No1」

川添 英起(株式会社リバーサイドシンク)

私が中国進出コンサルタントの仕事をしていて、よくお客様から聞かれることは「中国ってどんな国?」という質問です。

私自身まだ中国進出コンサルティングを始めて高々4年。
しかも上海を中心に仕事をしていますので、私が見たことが中国のすべての標準であるとは思えないのですが、私はその質問に「とても魅力のある国ですよ。」とお答えしています。
今回は初めてコラムを書かせていただくこともあり、皆様の知りたいと思う中国の印象を、私の独断と偏見で語らせていただくことにいたしました。
あくまでも私の私見であり(それなりの調査・分析には基づいているつもりですが)、すべてが真実であるかどうかは疑わしいので、その点をご了承ください。

【中国人気質】
よく「中国人は人をだますからな」といった発言を耳にすることがあります。
中国進出をしようとした企業で、だまされた経験をお持ちの方も多いようです。
しかしながら、私の知る限りでは、中国進出においては、中国人にだまされた日本人より、日本人にだまされた日本人のほうが多いです。
私の中国のビジネスパートナーは皆さん、真面目で、きちっとしており、人をだますような方はいません。
なぜ、ビジネスで中国人にだまされたという話を多く聞くかというと、日本人のビジネスのやり方に問題があると思います。
日本人はあいまいな点をそのままにして仕事を進め、結果的に考えていたことと違う形になってしまうことにより、だまされたと感じるのではないでしょうか?だまされたといわれる方の事情をよくよく聞くと、だまされたのではなく、きちっと取り決めをしていなかったり、言葉の障壁で、話がちゃんと通じていなかったりしたケースが多いように思います。

中国人は面子を重んじますので、一度信頼した人は裏切りません。
私のかかわるビジネス上でも一度約束をすればきちんと守る人が多いです。
その約束の内容があいまいだったり、解釈・習慣が違ったりしている場合がありますが、そこを見逃すと、「話が違う、だまされた」となる訳です。
また、「中国人は怠け者」という声を聞きますが、これも違うように思います。
私が経営参加していたレストランの従業員はとても真面目に働いていました。
結婚式の宴会が午前・午後に入っているときでも、前日から徹夜で準備して、その翌日も平常どおりレストラン運営するというように、骨身を惜しまず働いてくれていました。
ただし、これは信頼できる中国人上司と、その上司の的確な指示、日頃からのコミュニケーション、働きに応じた評価をしていたからだと思います。
つまり、こういった条件が整えば、中国の人は一生懸命働くということです。

【中国経済の展望】
もうひとつ良く質問を受けるのは、「中国経済は今後どうなるの?」という質問です。
私は経済学者ではないので経済の分析などは出来ませんが、肌で感じた中国経済はまだまだ伸びしろがあるのではないかということです(上海など経済中心都市だけでなく内陸部を含めて)。
よく言われることですが、中国のGDPは日本を抜いて世界第2位になったので、今後は、大きく伸びないのではないかと言われます。
しかしながら、1人あたりのGDPで言えば日本の10分の1程度です。
GDPは労働人口1人あたりの生産性×労働人口であらわされますので、生産効率が上がれば当然GDPは増加します。(ただし労働人口比率が減少すると1人あたりのGDPは減少します)
中国の場合、急速な高齢化(労働人口比率の減少)も予測されますが、生産効率の上昇があれば、1人あたりのGDPも、日本に追いつくことも可能です。
つまり、日本の10倍のGDPになるということです(日本と労働人口比率が同じとして)。
中国の生産性は労働集約的な労働形態が改善されることにより、まだまだ向上の余地が残されていると考えられます。
したがって、伸びしろは大きいわけです。
まだまだ、中国進出のチャンスは残されていると思います。
ただし、戦略性、市場分析、適応性がない進出計画は失敗するでしょう。

以上の点を踏まえて、一度中国進出を検討してみてはいかがでしょうか?

このコラムの著者

川添 英起

川添 英起

(株式会社リバーサイドシンク)

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