市場動向 2015年02月19日
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【ベトナムの真実】テト当日、2015年のベトナムは……
今年のテト(ベトナムの旧正月)は、2月19日(木)です。理屈はよく分かりませんが、1ヶ月間ぐらいの幅でテトの日は毎年動きます。今年はかなり後ろ倒しの年です。
2月に入り、“1年の終わり(日本で言えば師走)”ということで、日々わさわさとウキウキとしていく時期です。当然ながら(?)、いわゆるビジネス関係は全く進展しなくなります。早めに田舎に帰ろうとする人も増えてきて、レストランや工場なども徐々に歯抜けになっていく不思議な2~3週間が続いていきます。チャイナ+1ということで、ベトナムへの工場進出も毎年増加していますが、遠い田舎におんぼろバスで帰省する人も多く、テト前後の2ヶ月間ぐらいは工場がまともには稼働しないのが“当たり前”です。テトボーナスをもらって帰省して、もう工場に戻って来ない従業員も又“当たり前”です。
さて、実質的には3月からベトナムの2015年が始まります。シニアアドバイザーをしている戦略コンサルファームCDIのアジアビジネスユニットの小川プリンシパルは、アジアの2015年を見通すキーワードとして4つを挙げています。
1:AEC(アセアン経済共同体)
2:新しいリーダー
3:外資規制の緩和
4:近代化、成熟化、多様化
(出所:http://www.cdiasiabusiness.com/library/zoom.html?pg=97)
確かに2015年は、“AEC(アセアン経済共同体)の創設”を年末に控えている、アセアン10ヶ国にとっても、ベトナムにとっても、日本にとっても非常に大事な一年になる筈です。6億人の強大な経済圏への期待と期待の裏返しの失望が交錯することになっていく1年になるのでしょう。
ちなみに、AECの創設は、①市場の統合(関税撤廃等域内貿易の促進)、②小売・金融などのサービス分野での外資規制の緩和③熟練労働者の自由な移動 が柱となっています。域内におけるヒト・モノ・サービスの自由化が促進され、『単一市場&単一生産地としてのアセアン10』が段階的に実現されていくことが、域内外から期待されています。
一方で、今年のアセアン議長国であるマレーシアの貿易産業大臣は、「各国の経済状況や所得格差に配慮しながら進める必要があり、本格的に統合するのは2020年になる。緩やかに進めるのがアセアンウエイだ。」と語っています。ヒト・モノ・サービスの自由化の進捗度合いもまちまちなのが現状(モノ>ヒト>サービス)ですし、熟練労働者の移動の自由化や小売りの出資規制の緩和、金融面での相互自由化など、難所がまだまだ残っています。そんな中、2018年の域内関税の完全撤廃はかなり現実的な目標になってきています。ヒト・モノ・サービスの自由化の中では、圧倒的に“モノの移動の自由化”が先行しているのです。
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