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海外ビジネス コラム

市場動向 2015年06月23日

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中国人インバウンド、「爆買いリスト」に入れる方法

山本 達郎(北京龍楽<ログラス>広告有限公司)

中国人の購買に欠かせないのが「買い物リスト」とは?

日経による2015年の上期ヒット商品番付で横綱となった「インバウンド旋風」。2020年の訪日外国人旅行者数の目標は2000万人でしたが、3000万人に引き上げられるとも言われています。アジア各国に対するビザ発券要件の緩和や円安の影響もあり、観光客が急増中。日本でも、中国人による爆買いのニュースが頻繁に流れ、7・8月の夏休み期間でも更なる観光客の増加が見込まれます。また、中国人観光客の平均旅行消費額も約23万円と突出しています。

この中国人の購買に欠かせないのが「買い物リスト」です。実際、先日中国人の友人をアテンドしましたが、奥さんや同僚から頼まれた買い物リストを持参していました。内容は魔法瓶、一眼レフ、セラミックナイフ、紙オムツ、目薬、化粧品など。新宿のビックロやマツキヨで、確かに20万円位買い込んで行きました。

富豪クラスになると、ゴルフクラブのセットを毎月お土産に買って行ったり、最新のハイレゾ対応ウォークマンを10個買って配ったり、日本のアクセサリーを買いに青山の本店までプライベートジェットで乗り付けて3時間で1500万円分を買ったりと、まさに爆買いっぷりを発揮している人たちもいます。さすがにこれらは極端な例ですが、メーカーからすれば、この「爆買いリスト」に事前に商品を入れ込むことが大事になります。

その際に必須なのが、ソーシャルメディアの活用です。中国では基本的にニュース等の情報よりも、知人からの口コミが重視されます。先日も、日本のドラッグストアで買うべき「神薬TOP12」なるものが発表され、一瞬にしてウェイボー・ウェイシンで拡散され、その日のうちに新宿マツキヨの棚から商品がなくなったということがありました。

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(東京でオムツを段ボールで4箱買う中国人客)

本質的な良さを追求しつつSNSで上手く拡散することが重要

弊社にも、「この爆買いリストに自社製品を入れたい!」というお問合せが多数来ています。弊社の提携先であり、中国にある訪日専門の大手旅行代理店からも日本に行く人が急増中。毎月日本に送る人数も約1万人を、ウェイボーのフォロワー数も100万人を、サイトのPVも月間1000万を超えています。

当然、何でもかんでも「爆買いリスト」に入れれば良いというものではなく、大切なことは日本に来て良質な体験をしてもらい、リピーターになってもらうということです。先日中国人のお金持ちから依頼があったのは、刀鍛冶がゴルフクラブを作っているということを聞いて、そのクラブが欲しいということでした。これはどこでも同じですが、こうした製品の背景にあるストーリーや想いといった部分が大切になってきます。

中国に戻ってからも「戦利品」として日本で買ったものがSNSに投稿されます。本質的な良さを追求しつつSNSで上手く拡散する、こうすることで爆買いリストに入れ込んで行くことが可能です。中国人観光客が増えすぎるとマナー問題等も起きるとも言われますが、中国人の購買力は日本経済にとっても大切な要素となりつつあります。観光客にも満足してもらい、日本側も喜べる環境作りが大切です。

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(道頓堀で椅子の上に乗って写真を撮る中国人)

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山本 達郎

(北京龍楽<ログラス>広告有限公司)

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