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海外ビジネス コラム

市場動向 2017年11月21日

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移民の街・パリで一目置かれる日本人たち、その理由とは?

兒嶋 裕貴(株式会社Resorz)

花の都では、本物志向の日本ブームが起きている

花の都パリ。インバウンド大国であるフランスの首都も続発するテロ以降、治安は悪化している様です。パリジェンヌ曰く、国民の動揺を避けるため、あまりニュースにはなっていないもののテロ未遂の逮捕劇もしばしばあるとのこと。

移民政策により完全に異文化がミックスしているパリではアフリカ系黒人、アラビア系、ユダヤ系、インド系、ヒスパニック系にチャイニーズと、それぞれが権利を主張しデモ行進を繰り返しています。

そんな移民の街パリでひときわ存在が認められた民族がいます。そう、何を隠そう日本人です。

パリは今空前の日本ブーム。それも他国のブームとは違い「本物志向」です。つまり他のヨーロッパやアメリカで見られる「似非ラーメン」や「とんでも寿司」とは違い、手打ちのきちんとしたそばや、鉄板で焼くお好み焼きや鰹節など本物の日本文化が求められているのです。

日本文化が受け入れられる理由は様々あると思いますが、一番はフランスの文化のレベルが高いことにあるでしょう。ローカライズを求めず本物の日本文化を求めるフランス人は、日本文化の本質を認め高く評価している気がしてなりません。

フレンチシェフ、折形サロン、日本人・日本文化がブランドに

特に驚いたのは日本人シェフの活躍。現地の日本人料理人につながりがあり、夜はパリで話題のフレンチレストランに連れて行ってもらったのですが、なんとシェフは日本人(シェフはレストランに1人だけ)。しかも1店舗だけではありません。話題のレストランのシェフがここ数年で日本人シェフになってきており、パリで日本人シェフは一種のブランドになっているようです。

同様に美容師や職人もブランドになっているようで、「折形」のサロンも大人気です。「折形」とは古来から日本に伝わる紙を折って贈答品を包む礼儀作法のことで、このサロンは会費制になっており、会員がサロンに知人への贈答品を持っていくとどんなものでも綺麗に和紙で包んでくれるそうです。プレゼント文化があるパリでとても人気らしいのですが、その年会費はなんと「1万ユーロ=120万円」。

そんなパリなので在住の日本人も認められることが多く、現地在住のパリジェンヌは「日本文化好きな人」に親切にしてもらって大変暮らしやすいとのこと。

これからは益々世界に日本文化や日本企業が出て行くことになります。しかし本当に現地で生き残るには正しく日本文化を理解してもらい、現地で確固とした日本ブランドを築く努力が必要なのかもしれません。そしてそのブランドを築くのは海外ビジネスに関わる我々全員の使命です。

このコラムの著者

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兒嶋 裕貴

(株式会社Resorz)

海外ビジネス支援プラットフォーム「Digima〜出島〜」主宰者

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