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海外ビジネス コラム

市場動向 2012年04月05日

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The新興国ビジネス~カンボジア~

堀 明則(Hopewill Group)

ブルームバーグが選出する「ビジネスに最も適した地域」として香港が第1位選ばれました。

3月22日付香港各紙によると、同社が160の国・地域を対象に「ビジネスに最も適した」地域を、経済の統合性、起業コスト、労働力、物流、物価、消費力など6項目について評価したもので、香港は2位のオランダ、3位の米国を抑えて首位に選定されました。

香港がトップに選ばれた主な理由としては、自由な市場経済と低税率、法整備のほか、中国本土への窓口としての役割や、欧米の企業がアジアに進出する際の地理的な優位性が挙げられているから、とのこと。

ちなみにシンガポールは第9位でした。

アジアにおいて、機能性で競い合う香港と、シンガポール。
ますます切磋琢磨し、両地がアジアビジネス統括における巨頭になってゆくのかもしれませんね。

さて、今回は、弊社のお客様企業の新興国ビジネスで興味深い実例をご紹介させていただきます。
今回の舞台はカンボジアです。

実はこの企業、日本ではウェブページの作成などのIT関連事業を展開されています。

では、この企業のカンボジアでの事業は?

それは、「水力発電所建設における砕石運搬事業」になります。
事業内容は読んで字のごとく、砕石を運搬、そして水力発電所建設地への搬送になります。事業の現場は、カンボジアの首都プノンペンから車で約7時間。

同社の社長は停滞する日本経済に、自身の事業の全てをゆだねることに危機感を覚え、5年前にカンボジア入りされ、
ビジネスチャンスを探ってこられました。
現在、カンボジアでこの事業以外にもいくつかの事業を展開されておいでです。

新興国へ赴き、まっさらの感性で、そこにあるビジネスチャンスを見抜き、大胆に着手する。
すばらしいと思います。

ここで重要なことは「大胆さ」についての理解です。

日本の事業でえた資金を元手に、新興国カンボジアで挑戦を始められたわけですが、日本の稼ぎを新興国に持ち込むと、
物価格差の効果もあり、日本から持ち込んだ資金は、それ以上の働きをしてくれます。

日本で使う1万円と、新興国で使う1万円では、その1万円の価値が違うと言うことです。

この分、大胆に行動や仕掛けができることは、新興国ビジネスの大変な魅力だと言えるでしょう。

この「砕石運搬事業」、数台の中古ダンプを日本より持ち込みスタートされました。道なき道の先にある砕石場から水力発電所建設予定地までの距離は片道3.5キロ。ここをとにかく何往復できるかが勝負です。

ダンプの運行管理のために、GPSを搭載し、ダンプが効率的に稼動しているかがリアルタイムでモニタリングできるようにされました。
またドライブレコーダーを搭載し、実際に運転席からの映像を記録し、危機管理や効率改善にも努められています。

カンボジアはまだまだ発電所開発が続きます。仕事は山のようにあるわけです。

そんな社長のもとに、事業拡大の転機が訪れました。
事業拡大のために資金供給をしたいと言う企業が現れたのです。

社長は決断をされました。

今度は中国から新車のダンプを18台調達し、事業拡大です。今年の年明け、18台のダンプがカンボジアに到着しました。
しかし、いよいよスタートと言う矢先、この事業への資金供給の契約先であった企業が、その経営状況より急遽契約解除と言う事態に。。

ダンプはもうカンボジアに到着しています。
事業は立ち上がり、これを拡大させてゆくために工事元請との調整も完了しています。
しかし、社長はこんな難儀にも負けず、今日も事態打破のために力を尽くされています。

きっと、この山を越えると、この事業は大きな花を咲かせることでしょう。

新興国にある大きなチャンスへ挑戦する企業の、現在進行形の物語です。

たくさんの労苦もあるでしょう。これは日本であろうが、新興国であろうが同じことです。
しかし、その労苦の先にある「大きな大きな可能性」には、日本と新興国では天と地ほどの差があるのかもしれません。

この「大きな大きな可能性」がモチベーションとなり、労苦を乗り越え、事業前進へと導いてゆくのでしょうね。

弊社でもできる限りのお手伝いを!と、支援サービスの展開をさせていただいています。

がんばれ!ニッポン企業!

東南アジア新興国のビジネスの現場、現在進行形で熱いですね!

このコラムの著者

堀 明則

堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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