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海外ビジネス コラム

市場動向 2012年11月01日

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香港マーケッターへの調査結果にみるアセアンへのアプローチ

堀 明則(Hopewill Group)

中国からも多くの入境者を抱える香港。
そんな香港で自社の商品やサービスを市場に訴求する立場にあるマーケッター。
このマーケッターへの調査レポートがありますので、ポイントをお伝えさせていただきます。
【調査対象】
香港のマーケッター595人

【業種】
メディア30%、旅行関連19%、コンシュマー商品10%、金融関連10%

【香港マーケターの傾向】
調査対象者の51%が香港以外の他国も管理
中国(86%)、シンガポール(66%)、台湾(62%)、
マレーシア(54%)、タイ(53%)、インドネシア(45%)、
韓国(43%)、フィリピン(43%)
中国+チャイナ・プラス・ワンを幅広く対応している傾向が顕著

【マーケティング予算】
100万~500万香港ドル(21%)
~50万香港ドル(17%)
50万~100万香港ドル(12%)
500万~1,000万香港ドル(10%)

【マーケティング予算成長率】
49%のマーケターが増えていると感じている、
44%のマーケターが変わってないと感じている

【マーケティング予算内訳】
広告(38%)、イベント(26%)、PR(13%)、市場調査(7%)

【従来型メディア(テレビ、印刷物、ラジオ等)とデジタルメディア(DM,SMS、ネット広告等)の比率】
従来型メディア:デジタルメディア = 57%:43%

香港のマーケティング予算は64%が広告とイベントで占める。
狭小な香港という土地柄、集中型イベント開催等が大変効果的であると認識されていることが見て取れる。
現状では、まだ従来型メディアの活用割合は高いが、今後デジタルマーケティングが更に浸透してゆくものと思われる。

【デジタルメディアの内訳】
ネット広告(31%)、検索マーケティング&SEO(21%)、SNS(20%)、モバイル(9%)
今後、モバイル(スマホ)の増加と共に、モバイルマーケティングが更に活発になることが予想される。
多くの企業がモバイルマーケティングも注視している。
マーケッターの多くが香港でのマーケティング戦略の中にSNSの活用を取り入れている。
それは主に2つの要因があると考えられる。
1.限られた予算の中で最大限の効果を出せる可能性がある。
2.従来のマーケティングミックスでは発信(広告、TVCM,ネット広告等)に重点を置いていた時に比べ、SNSはコミュニケーションによる対話を実現する。
発信情報に対して顧客のフィードバックが得られ、ブランディングや認知度向上に繋げる事が可能である。

【総括】
香港におけるマーケティング活動で最重要視されていることは、マーケティングの機能統括拠点として、アセアン各国(中国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイなど)の今後成長著しい新興国のハブとして機能強化である。
各地で展開を行う際、地域ごとに支店や駐在所を配置することは困難であり、投資分散も最終的な投資効率の低下に繋がる可能性がある。
しかし、どのアセアン新興国も魅力的であり、また所得層、成長力など経済条件の類似点が多いため、長期的に考えるならば、同時展開を行うことにより
アセアンでのブランド定着を実現することができる。
そのような状況下、特にSNSの活用が広がっている。
上記でも記載したとおり、SNSはコスト面でのメリット、及びコミュニケーションの向上という利点に加え、香港以外の地域への同時展開が可能である、という事も活用の広がりを後押ししているものと考えられる。
限られたコストの中、アセアン各国、香港、中国にて同時発信も可能であり、ネット・マーケティングの重要性が更に注視されている。
また、今後将来にわたりモバイル・マーケティング活用が重要になってくるだろう。
世界では10億人(世界人口の1/7)がすでにスマートフォンユーザーとなっている。
特に香港では世界的にも高いスマートフォン浸透率を実現しており、モバイル広告の活用はきわめて高い関心を集めている。
フェイスブックも従来のアプリでは広告を導入できずにいたが、現在のビジネスモデルの収益化を目指し、アプリ内広告も充実させることをマーク・ザッカーバーグが発表しているため、マーケティングツールとしての注目も高まりそうである。

多拠点統括・SNS・モバイルが今後の香港マーケティングにおける
3つのキーワードとなることは間違いないだろう。

このコラムの著者

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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