マレーシア物流のロジスティクスハブとは?ハラール物流やコールドチェーン(低温物流)のニーズを解説
「マレーシア物流の基礎知識」として、マレーシアがASEAN域内における輸送拠点となり得る理由、空路(空港)、海路(港湾)、陸路(道路網)、陸路(鉄道網)の4つのインフラから見たマレーシア物流の最新事情、マレーシア政府が画策している〝ハラールロジスティクスハブ〟について、さらにそこから予測されるマレーシア物流における「ハラール物流」の需要…などについて解説します。
近年マレーシアはGDPの成長に比例して、国民所得が上昇し、国民全体の個人消費も伸長。それら消費財を含めた総合的な流通量の増加が始まっており、国内物流および倉庫需要が高まっています。
またマレーシアはハラール先進国としても知られており、商品・物流・小売を対象にハラール認証を設けており、先述のように自国をハラールロジスティクスハブとして確立することを画策している背景から、新たな「ハラール物流」の需要も高まっています。
さらにASEAN諸国全体で今後の需要の増加が見込まれる「コールドチェーン物流」についても簡潔に解説します。
Photo by Paweł Szymankiewicz on Unsplash
▼マレーシア物流の基礎知識 | 政府が画策する「ハラールロジスティクスハブ」とは?
▼マレーシアでの海外ビジネスを成功させるために
1.マレーシア物流をめぐる背景と基本情報
マレーシアがASEAN域内における輸送拠点となり得る理由とは?
近年、マレーシアの経済成長率は5%という堅調な推移を示しています。GDPの成長に比例して、国民所得が上昇することで個人消費も伸長し、それら消費財を含めた総合的な流通量の増加が始まっており、国内物流および倉庫需要が高まっているのです。
マレーシアの輸送・倉庫市場規模は、2011年から絶えず右肩上がりの成長を持続しており、2011年から2017年においては、年平均7.5%の増加という報告もあります。
また、今後マレーシアがASEAN域内の輸送拠点となる可能性も充分にあり得るとされています。
事実、マレーシア政府は、戦略的な開発計画を定めている「第10次マレーシア計画(2011〜2015年)」と、自国の工業発展を想定したプログラム「工業基本計画2006〜2020」において、国内物流のインフラの整備を強化するとしています。
隣国シンガポールと比較した際のコストメリットとは?
また、隣国であるシンガポールと比較した際に、そのコストの低さも、将来的にマレーシアがASEANにおける輸送拠点となり得る可能性にプラスに働いていると言われています。
確かに、シンガポールとマレーシアを比較した場合、その物流経路の数およびそれらの使用頻度、さらには地理的な観点から見ても、前者のシンガポールの方が物流ハブとしての条件を備えてはいます。
しかし、後者であるマレーシアの方が、コンテナ取り扱い料金や、コンテナドレージ(コンテナをトレーラーなどの荷台のせて陸上輸送すること)費用の価格水準が低いという背景もあります。
また、さらにコスト的な観点から見て、マレーシアは、倉庫代(利用料・税金など)、事務所賃貸料などのイニシャルコストも相対的に低く見積もることが可能という意見もあります。さらに後述しますが、陸路運送に影響する道路などのインフラも整備されているため輸送効率も高いとされており、さらに燃料費も安く抑えることができるというメリットがあるとされているのです。
2. 4つのインフラから見たマレーシアの国内物流事情
現在のマレーシア物流をめぐる背景と基本情報に続いては、マレーシアの4つのインフラ状況から、国内の物流事情を考察していきます。
以降より順番に、空路(空港)、海路(港湾)、陸路(道路網)、陸路(鉄道網)の4つの観点から見ていきましょう。
①「航空貨物輸送(空路)」について
マレーシアではクアラルンプール空港を中心とした航空輸送網が整備されています。マレーシアには定期便を運航する航空会社が4社あり、それぞれ、マレーシア航空(MASkargo、MAS Wings、Firefly含む)、エア・アジア、ベルジャヤ航空、トランスマイル・エア・サービスとなっています。
またマレーシア国内には、6つの国際空港(クアラ・ルンプール、ペナン、ランカウイ、ジョホールバル、コナ・キナバル、クチン)と、19の主要国内空港が存在します。
さらにSTOL(Short Take-Off and Landing)と呼ばれる簡易滑走路施設が36地域に設置されており、人口密度が小さく道路網の整備が遅れている東マレーシアなどでは、河川交通に次いで重要な交通輸送手段とされています。
そして、先述したマレーシア航空は、マレーシアのナショナルキャリアであり、100%子会社のMASkargoを通じて専用フレイターによる航空貨物サービスを提供しています。
また、国際空港のひとつペナンでは、韓国・台湾・香港・中国向けに、インテグレーターであるDHL、FEDEXが定期貨物便を運行しています。
②「海上輸送・港湾整備」について
マレーシア国内の主要港湾は、運輸省傘下にある連邦港(運輸省港湾局管理と運輸省海事局管理の2つ)と、州政府が管轄する州港に分かれています。
① 連邦直轄港:
クラン港、ジョホール港、ペナン港、クアンタン港、ビンツル港、タンジュン・ペラパス港
② 運輸省海事局の管理する港:
半島海事局管轄 … ランカウイ港、コタ・バル港など7港
サバ海事局管轄 … ラブアン港、サプイタン港など6港
サラワク海事局管轄 … サマタン港、ルンドゥ港など28港
③ 州の管理する港:
サバ州港湾局 … コタ・キナバル港、サンダカン港、タワウ港など7港
サラクワ州港湾局 …クチン港、ミリ港、シブ港、タンジュン・マイン港など6港
上記のなかでも、特に貨物取り扱い量が多いのがクアラルンプール近郊の連邦直轄港のクラン港と、南部ジョホール州のタンジュン・ペラパス港です。この2港は、世界のコンテナ取り扱い量において上位20位以内に入る規模となっています。
③「陸上運送・道路整備」について
マレーシアは道路大国と呼ばれるほど、国内において高速道路や国道を中心に道路網が整備されています。マレーシアの道路の総延長は約15.5万km(2011年末時点)とされており、有料道路は30 路線で約2,000km(2014年10月時点)に及ぶとされています。
マレーシア国内の高速道路は、マレーシア高速道路庁の管轄下にあります。そんな高速道路の中でも重要視されているのが、「南北高速道路(NSE=North South Expressway)」と呼ばれる、ケダ州のタイ国境付近から半島南端のジョホール・バルまでを結ぶ772kmの高速道路です。
この「南北高速道路(NSE=North South Expressway)」はマレーシア最長の高速道路であり、ジョホール、マラッカ、クアラルンプール、ペナンといった産業地域を結ぶ、マレーシア物流における陸路の大動脈となっています。
④「鉄道インフラ・貨物運送」について
鉄道運送は貨物の大量運送に適していますが、結論から言えば、マレーシアの鉄道インフラは脆弱である部分があります。2011年の世界銀行データによると鉄道総延長は1,665kmとされています。
マレーシア物流においては、高速道路などの陸上運送の方が、国内道路網の整備が進んでいることから、鉄道貨物輸送の取扱額はあまり大きくありません。
鉄道物流のトピックとしては、国内最大の輸送機関であり、半島マレーシアで運営されている政府が完全所有する会社「マラヤ鉄道(KTM)」が挙げられます。マラヤ鉄道は機械製品から農作物まで多様な種類の物品輸送を行っており、そのネットワークは、マレーシア半島北部のターミナルであるバターワースから、南部のジョホール州パシル・グダン、ウッドランドにまで及んでいます。
3. マレーシア物流の最新事情
今後需要の増加が見込まれる「ハラール物流」と「コールドチェーン物流」
このセクションでは、マレーシア物流の最新事情として、現在国内で注目されている2つの物流需要について簡潔に解説します。
現在、マレーシア物流における最新の注目トピックは、以下の2つになります。
マレーシア物流における「ハラール物流」の需要
ハラールとは、イスラム法において許された合法的な項目を指します。ムスリム(イスラム教徒)が日常生活で口にするものや、身につけるもので、具体的には原材料、医薬品、化粧品、加工品などもイスラム法で規定されています。
マレーシア政府は、自国をハラールロジスティクスハブとして確立することを画策しており、ハラール物流とは、そうした製品や商品を安全に輸送する物流のことです。
そもそもマレーシアはハラール先進国としても知られており、商品・物流・小売を対象にハラール認証を設けています。マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)が行う認証「MS」(Malaysia Standard)がもっとも厳しい基準といわれており、JAKIM認証を取得した企業が、ASEANのみならず中東やアフリカに輸出している例もあります。
マレーシア物流における「コールドチェーン物流」の需要
コールドチェーンとは、低温管理が必要な製品を冷蔵あるいは冷凍した状態で輸送する物流を指します。
経済発展と比例して、今後はアジア新興国においても、コールドチェーン物流が重要視されています。ASEANで海外展開をする日本企業のサプライチェーンのグローバル化が進む中で、コールドチェーン物流の環境において、各国ごとにシステムやインフラ構築の脆弱性が問題視されています。
マレーシアでも、近年の経済成長による、冷凍・冷蔵食品の消費量の増加にともない、他のアジア諸国同様にコールドチェーン物流の需要が高まっています。そもそも日本政府の国土交通省は、マレーシアをASEANにおいてももっとも力強く推進すべき重点国のひとつとしていることをアナウンスしており、日本式コールドチェーン物流を戦略的に展開していくとしています。
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株式会社Visal
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潜在ニーズやトレンド、製品・サービスの適合性など、多岐にわたる範囲に対応しております。
「どういった情報があれば、適切な事業判断が下せるのか」といった姿勢を徹底しており、適切な情報を漏れなく提供することができます。
市場調査では、有識者へのヒアリングなど多くのサービスを展開しておりますが、貴社にとって適切な調査・分析をご提案させていただきます。
「バイアスがかかった状態で判断してしまっていそう」といったお悩みを抱えるご担当者の方は、壁打ちからでも対応できますので、まずはご相談ください。
②競合調査
「競合がなぜ成功・失敗したのかわからない」といったご相談をよくいただきます。
弊社の競合調査では、競合の戦略を徹底的に解剖し、貴社のマーケティング戦略の支援まで実施します。
サービス内容としては、業界の第一線を走る方への一次取材などをご提供しております。
また、他社が関わる分野の調査ということもあり、匿名性や守秘義務も徹底遵守しています。そのため、クライアントからも大変好評をいただいております。
③アライアンス支援
双方に適切なパートナーシップ構築であることをポリシーとしています。
数多くの企業と提携を結んでいる弊社が、貴社の適切なパートナーをご提案させていただきます。
海外進出をご検討されている企業さまに多くご依頼を受けているサービスの1つです。
「はじめての国・地域」だからこそ、事業を成功させるには、協業することは重要な要素となってきます。
自信をもって、提携企業様をご提案させていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。 -
株式会社グロスペリティ
海外進出の当たり前を創る
【「特別」ではなく「当たり前」に。日米2拠点でつなぐ、伴走型の海外進出支援】
株式会社グロスペリティは、**「海外進出の成功を"特別"ではなく"当たり前"にする」**ことをミッションに掲げ、日本企業の海外展開を構想段階から実行・継続フェーズまで一気通貫で支援する海外ビジネス支援会社です。福岡本社・東京オフィスに加え、米国ロサンゼルスに現地法人、オレゴンとLAに物流・在庫拠点を有し、日本側の戦略立案と米国現地での実行を、同じチームでシームレスにつなぐ体制を強みとしています。
年間約50社、累計100社以上の日本企業の海外進出をご支援。食品・日用品・キッチン用品・伝統工芸品・スポーツ用品・機械部品・化粧品など、対応業界は10以上にわたります。「英語ができない」「輸出経験がない」中小企業の最初の一歩から、本格的な売上拡大までを、日本語で安心してご相談いただけます。
【こんなお悩みをお持ちの企業さまへ】
・海外展開に興味はあるが、「どの国に・何を・どうやって」売るかの方向性が定まっていない
・現地に売り込む営業リソース・ノウハウが社内にない
・自社に合うパートナー・代理店をどう探せばよいかわからない
・Amazon USや越境ECに出したいが、出品・運用のノウハウがない
・FDA登録の進め方や、現地物流の組み方に不安がある
・海外事業の戦略を相談できる相手が社内にいない
【サービス概要】
グロスペリティの特長は、**市場調査・戦略策定から、EC構築・B2B営業代行・パートナー開拓・規制対応・物流まで、海外進出に必要な全工程をワンストップで提供する「一気通貫の支援体制」**にあります。情報提供にとどまらず、現地ネットワークを活用して「実際に売れる状態」をつくるところまで、実行に踏み込んで伴走します。
1. 海外営業代行(B2B)
ターゲットリストの作成から、オンライン・現地でのアプローチ、商談同席・クロージング、取引仲介スキームによる商流構築、継続的な取引先フォローまでを代行します。「商談化」「販路開拓」という成果に直結する実行支援です。
2. パートナー開拓支援
海外展開の成否を分けるのは「正しいパートナーとの掛け合わせ」です。開拓戦略の策定、ターゲットリストの優先度付け、アプローチ代行、契約・スキーム構築、そして開拓後の現地事業開発(定例会・プロジェクト管理・ロードマップ策定・交渉代行・ローカライズ支援)までを伴走します。
3. 越境EC支援(B2C)
米国Amazonを中心に、アカウント開設・商品ページ作成・コンテンツ戦略・価格/写真方針策定からFBAを前提とした物流設計、運用・販促・販売データ分析までを一気通貫で対応。Walmart ECや自社EC(Shopify構築・運用)にも対応します。
4. 規制対応(FDA)・国際物流
食品・化粧品の米国販売に不可欠なFDA対応を、施設登録・成分レビュー・英語ラベル診断/作成・現地エージェント代行・全般コンサルティングまでカバー。あわせて輸出入代行、現地倉庫・物流オペレーションの構築まで、実務を代行・伴走します。
5. 戦略パートナーとしての伴走
社内に海外事業の専門人材がいない企業さまの「意思決定の壁打ち相手」として、継続的に併走。米国プランではCEO/COOがプロジェクトマネージャーとして直接関与し、責任を持って成果にコミットします。
入口から拡大までをつなぐパッケージ
【海外進出パッケージ(ライト)】
海外展開の「最初の一歩」として、有望国選定・需要調査・現地規制調査・初期戦略設計・初期営業仮説の整理までを短期集中で実施。方向性を明確にし、次の意思決定につなげます。
【海外進出パッケージ(米国)】
準備・戦略フェーズ(事前整理/分析・FDA対応・B2B/EC準備)から、実行・検証フェーズ(営業代行・パートナー開拓、小売テスト販売、Amazon運用、販売データ分析、次期施策立案)まで、初回販売の実現を一気通貫で支援します。
【パッケージに追加・継続できる支援メニュー】
導入企業さまのニーズに応じ、以下のオプション・中長期施策を柔軟に組み合わせてご提供します。
英語クリエイティブ:
英語HP/LP制作、展示会配布用チラシ(One Pager)、カタログ翻訳
FDA・規制対応の拡張:
商品認証届(SKU追加)、登録工場の追加
輸出・物流:
輸出入代行、最適な物流体制の構築、現地在庫セットアップ、現地ロジスティクス構築
現地活動:
展示会出展支援(市場調査・参加・企業面談・ブース出展代行)、商談会・ポップアップイベントの企画運用、商談同行
B2B深耕:
新規アプローチ継続、契約締結アドバイス・交渉支援(売買・代理店)
B2C/プロモーション:
Amazon広告運用・コンテンツ強化・商品数拡大、インフルエンサーマーケ、クラウドファンディング、SNS運用代行(Instagram・TikTok等)、Google広告・メディアアプローチ
バックオフィス・現地体制:
法人設立支援、設立後の会社運営(経理・税務等)、現地人材の採用、カスタマーサポート体制構築、商品パッケージデザイン -
株式会社Visal
「現地を熟知した共に現地で戦う意思のある"右腕"がいるか」でインドネシア進出の勝敗が決まる。
現地実行力と最適解で、ASEAN市場進出を力強くサポートする。
株式会社Visal
一般的なコンサルティング会社とは一線を画す、現場共動型の進出支援を提供します。
Visalはレポート提出だけではなく現地での実行、アドバイスではなく共同推進で、企業様の現地事業を成功まで導く唯一の存在です。
■サービス概要
株式会社Visalは、ASEAN地域、特にインドネシアを中心としたビジネス展開を目指す企業に対し、現地調査、視察、販路開拓、法規制対応、そして事業推進に至るまで、現地特化型の実践的なサービスを提供しています。
当社が持つ強固な現地ネットワークと日本人プロジェクトチームの専門知識を駆使し、机上の検討を超えた「現場実行力」と「最短最適解」で、クライアント企業を成功へ導きます。
■主なサービス内容
1. 海外販路開拓・マーケティング
・市場調査および競合分析
・現地視察のアレンジおよび同行支援
・現地プロモーションやテストマーケティングの実施
・販路/パートナー候補先獲得から契約までの一貫支援
2. 設立準備および手続き支援
・現地法人の設立や駐在員事務所設立
・法規制・ライセンス取得、各種行政手続き対応
3. 人的支援
・現地人材の採用および育成支援
・現地パートナー企業との連携交渉
・文化やビジネスマナーに関するトレーニング
4. 海外進出戦略・事業計画支援
・持続可能なビジネスモデルの構築と実行支援
・物流・サプライチェーンの最適化
■弊社Visalが選ばれる理由
・現地実行力と強固なネットワーク:
インドネシアを含むASEAN主要5カ国(フィリピン、マレーシア、ベトナム、タイ)に特化した現地密着型のサポートを実現。
・成果コミット型のアプローチ:
単なる助言やデスクワークではなく、進出後の事業推進まで伴走します。
・柔軟かつ包括的なサービス提供:
企業様ごとに最適化したカスタムメイドの支援を提供します。
■対応エリア
Visalはインドネシアを中心に、以下の主要国を対象としたサービスを展開しています:
・インドネシア
・フィリピン
・マレーシア
・ベトナム
・タイ
※その他の新興国・地域についてもご相談いただけます。
■お問い合わせください。
ASEAN市場でのビジネス成功を目指す企業の強力なパートナーとして、Visalは確かな実行力でサポートします。
株式会社Visalと共に、ASEAN市場で新たな未来を切り拓きましょう。
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