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マレーシア物流の基礎知識 | 政府が画策する「ハラールロジスティクスハブ」とは?

掲載日:2020年04月06日

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「マレーシア物流の基礎知識」として、マレーシアがASEAN域内における輸送拠点となり得る理由、空路(空港)、海路(港湾)、陸路(道路網)、陸路(鉄道網)の4つのインフラから見たマレーシア物流の最新事情、マレーシア政府が画策している〝ハラールロジスティクスハブ〟について、さらにそこから予測されるマレーシア物流における「ハラール物流」の需要…などについて解説します。

近年マレーシアはGDPの成長に比例して、国民所得が上昇し、国民全体の個人消費も伸長。それら消費財を含めた総合的な流通量の増加が始まっており、国内物流および倉庫需要が高まっています。

またマレーシアはハラール先進国としても知られており、商品・物流・小売を対象にハラール認証を設けており、先述のように自国をハラルロジスティクスハブとして確立することを画策している背景から、新たな「ハラール物流」の需要も高まっています。

さらにASEAN諸国全体で今後の需要の増加が見込まれる「コールドチェーン物流」についても簡潔に解説します。

Photo by Paweł Szymankiewicz on Unsplash

▼マレーシア物流の基礎知識 | 政府が画策する「ハラルーロジスティクスハブ」とは?

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1.マレーシア物流をめぐる背景と基本情報

マレーシアがASEAN域内における輸送拠点となり得る理由とは?

近年、マレーシアの経済成長率は5%という堅調な推移を示しています。GDPの成長に比例して、国民所得が上昇することで個人消費も伸長し、それら消費財を含めた総合的な流通量の増加が始まっており、国内物流および倉庫需要が高まっているのです。

マレーシアの輸送・倉庫市場規模は、2011年から絶えず右肩上がりの成長を持続しており、2011年から2017年においては、年平均7.5%の増加という報告もあります。

また、今後マレーシアがASEAN域内の輸送拠点となる可能性も充分にあり得るとされています。

事実、マレーシア政府は、戦略的な開発計画を定めている「第10次マレーシア計画(2011〜2015年)」と、自国の工業発展を想定したプログラム「工業基本計画2006〜2020」において、国内物流のインフラの整備を強化するとしています。

隣国シンガポールと比較した際のコストメリットとは?

また、隣国であるシンガポールと比較した際に、そのコストの低さも、将来的にマレーシアがASEANにおける輸送拠点となり得る可能性にプラスに働いていると言われています。

確かに、シンガポールとマレーシアを比較した場合、その物流経路の数およびそれらの使用頻度、さらには地理的な観点から見ても、前者のシンガポールの方が物流ハブとしての条件を備えてはいます。

しかし、後者であるマレーシアの方が、コンテナ取り扱い料金や、コンテナドレージ(コンテナをトレーラーなどの荷台のせて陸上輸送すること)費用の価格水準が低いという背景もあります。

また、さらにコスト的な観点から見て、マレーシアは、倉庫代(利用料・税金など)、事務所賃貸料などのイニシャルコストも相対的に低く見積もることが可能という意見もあります。さらに後述しますが、陸路運送に影響する道路などのインフラも整備されているため輸送効率も高いとされており、さらに燃料費も安く抑えることができるというメリットがあるとされているのです。

2. 4つのインフラから見たマレーシアの国内物流事情

現在のマレーシア物流をめぐる背景と基本情報に続いては、マレーシアの4つのインフラ状況から、国内の物流事情を考察していきます。

以降より順番に、空路(空港)、海路(港湾)、陸路(道路網)、陸路(鉄道網)の4つの観点から見ていきましょう。

①「航空貨物輸送(空路)」について

マレーシアではクアラルンプール空港を中心とした航空輸送網が整備されています。マレーシアには定期便を運航する航空会社が4社あり、それぞれ、マレーシア航空(MASkargo、MAS Wings、Firefly含む)、エア・アジア、ベルジャヤ航空、トランスマイル・エア・サービスとなっています。

またマレーシア国内には、6つの国際空港(クアラ・ルンプール、ペナン、ランカウイ、ジョホールバル、コナ・キナバル、クチン)と、19の主要国内空港が存在します。

さらにSTOL(Short Take-Off and Landing)と呼ばれる簡易滑走路施設が36地域に設置されており、人口密度が小さく道路網の整備が遅れている東マレーシアなどでは、河川交通に次いで重要な交通輸送手段とされています。

そして、先述したマレーシア航空は、マレーシアのナショナルキャリアであり、100%子会社のMASkargoを通じて専用フレイターによる航空貨物サービスを提供しています。

また、国際空港のひとつペナンでは、韓国・台湾・香港・中国向けに、インテグレーターであるDHL、FEDEXが定期貨物便を運行しています。

②「海上輸送・港湾整備」について

マレーシア国内の主要港湾は、運輸省傘下にある連邦港(運輸省港湾局管理と運輸省海事局管理の2つ)と、州政府が管轄する州港に分かれています。

① 連邦直轄港:
クラン港、ジョホール港、ペナン港、クアンタン港、ビンツル港、タンジュン・ペラパス港

② 運輸省海事局の管理する港:
半島海事局管轄 … ランカウイ港、コタ・バル港など7港
サバ海事局管轄 … ラブアン港、サプイタン港など6港
サラワク海事局管轄 … サマタン港、ルンドゥ港など28港

③ 州の管理する港:
サバ州港湾局 … コタ・キナバル港、サンダカン港、タワウ港など7港
サラクワ州港湾局 …クチン港、ミリ港、シブ港、タンジュン・マイン港など6港

上記のなかでも、特に貨物取り扱い量が多いのがクアラルンプール近郊の連邦直轄港のクラン港と、南部ジョホール州のタンジュン・ペラパス港です。この2港は、世界のコンテナ取り扱い量において上位20位以内に入る規模となっています。

③「陸上運送・道路整備」について

マレーシアは道路大国と呼ばれるほど、国内において高速道路や国道を中心に道路網が整備されています。マレーシアの道路の総延長は約15.5万km(2011年末時点)とされており、有料道路は30 路線で約2,000km(2014年10月時点)に及ぶとされています。

マレーシア国内の高速道路は、マレーシア高速道路庁の管轄下にあります。そんな高速道路の中でも重要視されているのが、「南北高速道路(NSE=North South Expressway)」と呼ばれる、ケダ州のタイ国境付近から半島南端のジョホール・バルまでを結ぶ772kmの高速道路です。

この「南北高速道路(NSE=North South Expressway)」はマレーシア最長の高速道路であり、ジョホール、マラッカ、クアラルンプール、ペナンといった産業地域を結ぶ、マレーシア物流における陸路の大動脈となっています。

④「鉄道インフラ・貨物運送」について

鉄道運送は貨物の大量運送に適していますが、結論から言えば、マレーシアの鉄道インフラは脆弱である部分があります。2011年の世界銀行データによると鉄道総延長は1,665kmとされています。

マレーシア物流においては、高速道路などの陸上運送の方が、国内道路網の整備が進んでいることから、鉄道貨物輸送の取扱額はあまり大きくありません。

鉄道物流のトピックとしては、国内最大の輸送機関であり、半島マレーシアで運営されている政府が完全所有する会社「マラヤ鉄道(KTM)」が挙げられます。マラヤ鉄道は機械製品から農作物まで多様な種類の物品輸送を行っており、そのネットワークは、マレーシア半島北部のターミナルであるバターワースから、南部のジョホール州パシル・グダン、ウッドランドにまで及んでいます。

3. マレーシア物流の最新事情

今後需要の増加が見込まれる「ハラル物流」と「コールドチェーン物流」

このセクションでは、マレーシア物流の最新事情として、現在国内で注目されている2つの物流需要について簡潔に解説します。

現在、マレーシア物流における最新の注目トピックは、以下の2つになります。

マレーシア物流における「ハラール物流」の需要

ハラールとは、イスラム法において許された合法的な項目を指します。ムスリム(イスラム教徒)が日常生活で口にするものや、身につけるもので、具体的には原材料、医薬品、化粧品、加工品などもイスラム法で規定されています。

マレーシア政府は、自国をハラルロジスティクスハブとして確立することを画策しており、ハラール物流とは、そうした製品や商品を安全に輸送する物流のことです。

そもそもマレーシアはハラール先進国としても知られており、商品・物流・小売を対象にハラール認証を設けています。マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)が行う認証「MS」(Malaysia Standard)がもっとも厳しい基準といわれており、JAKIM認証を取得した企業が、ASEANのみならず中東やアフリカに輸出している例もあります。

マレーシア物流における「コールドチェーン物流」の需要

コールドチェーンとは、低温管理が必要な製品を冷蔵あるいは冷凍した状態で輸送する物流を指します。

経済発展と比例して、今後はアジア新興国においても、コールドチェーン物流が重要視されています。ASEANで海外展開をする日本企業のサプライチェーンのグローバル化が進む中で、コールドチェーン物流の環境において、各国ごとにシステムやインフラ構築の脆弱性が問題視されています。

マレーシアでも、近年の経済成長による、冷凍・冷蔵食品の消費量の増加にともない、他のアジア諸国同様にコールドチェーン物流の需要が高まっています。そもそも日本政府の国土交通省は、マレーシアをASEANにおいてももっとも力強く推進すべき重点国のひとつとしていることをアナウンスしており、日本式コールドチェーン物流を戦略的に展開していくとしています。

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今回は「マレーシア物流の基礎知識」として、マレーシアがASEAN域内における輸送拠点となり得る理由、空路(空港)、海路(港湾)、陸路(道路網)、陸路(鉄道網)の4つのインフラから見たマレーシア物流の最新事情、マレーシア政府が画策しているハラールロジスティクスハブについて、さらにそこから予測されるマレーシア物流における「ハラール物流」の需要…などについて解説しました。

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この記事を書いた人

SukegawaTakashi

助川 貴

株式会社Resorz

「Digima〜出島〜」編集部・コンテンツディレクター。 雑誌編集・書籍編集・WEB編集を経て現職。 これまでに、アメリカ・イギリス・インド・中国・香港・台湾・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・マレーシア・シンガポール・インドネシア・フィリピン・エジプトなどの国・地域へ渡航。趣味は、音楽・スノーボード・サーフィン・ドローンほか。

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    これまで日本企業のグローバル展開・オンライン展開の事例から得たノウハウと経験から逆算し、
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    私たちが日本企業のサポートを行うサービスの根底には、
    "失敗の可能性を下げ、成功の可能性を上げること"がミッションにあります。

    ------------------------------------

    ■コンサルティング
    − プロジェクトマネージメント
    ∟ グローバル展開
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    − フィジビリティスタディ/実現性・市場調査
    ∟ 有識者調査
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    ■ グローバルエージェント
    − SNS開設〜運用代行
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    ∟ 国内

    − EC出品〜運用代行
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    − 販路開拓
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    − 翻訳・通訳

    − 申請・手続き業務
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    ∟ 保険

    − 法務・税務・人事・労務

    − オンライン集客代行

    ------------------------------------

    ■ クリエイティブ
    − サイト制作
    ∟ EC制作
    ∟ 多言語化サイト
    ∟ LP制作
    ∟ ほか各種サイト
    ∟ システム開発

    − コンテンツ
    ∟ スチール撮影
    ∟ 動画撮影・編集
    ∟ アニメーション制作

    ━━━━━━━━━━━━━━━━

    新規事業展開をする企業にとって言うまでもなく、失敗も成功もイメージが湧きづらいものです。
    「何をやればいい?」「何から進めればいい?」「気をつけるべきことは?」「資金はどのくらい必要?」不安や疑問は数え上げたらキリがなく、上がってくるものです。

    どのような事業推進にも”プロジェクトマネージメント"という働きはとても重要な存在だと考えていますが、特に新規事業にとっては絶対要素だと考えます。

    プロジェクトマネージメントは
    目的達成のためにゴールから逆算してプロセスを考えてリードする働きです。
    具体的には計画・進捗・作業系統化・リソース(ヒト・カネ・モノ)・時間・リスクなどの各条件を管理しながら、プロジェクト完了までチームを効率的にリードしていくことです。

    とてもシンプルに言えば、仕切り役・リーダー的存在です。
    この働きに必要な資質は以下だと考えます。

    ❖俯瞰視(Bird's-eye view)ができること
    ❖判断力・決断力(ブレない一貫性)
    ❖専門的な知識・経験
    ❖インプット力(情報収集力・傾聴力)
    ❖アウトプット力(伝達力)
    ❖ビビり力(不安だから整える、先を見て備える)

    ------------------------------------

    [俯瞰視(Bird's-eye view)ができること」
    私たちはこれまでの事例から自社リソースではかなり難しいと考えます。たとえその能力があっても、その会社での立場や愛社精神・商品/サービスへの愛情/熱意が俯瞰位置を保てず、
    主観の位置になってしまうことが原因にあります。

    [判断力・決断力(ブレない一貫性)]
    俯瞰視と同様、これまでの事例から自社リソースではかなり難しいと考えます。たとえその能力があっても、正しい判断・決断をするためには、“何か・どこか・誰かに偏らない、事実に基づいたフラットな位置”を保てる人間であることが絶対条件になります。

    [専門的な知識・経験]
    私たちはこれまでの事例からグローバル展開・オンライン展開における知識・経験を持っています。ミッションは”事業の失敗の可能性を下げ、成功の可能性を上げること”です。

    [インプット力(情報収集力・傾聴力)]
    プロジェクトに関連する情報を効率よく収集していく力、そしてチーム内の声に傾聴する力がとても大切です。
    ここで大切なのは、ただ集めるのではなく、プライオリティとセグメントを明確にして収集する情報を選択できることです。

    [アウトプット力(伝達力)]
    案件にもよりますが、多くの管理(進捗・タスク・リスク・品質・構成・コスト・リソースなど)をする中で、必要な情報を色・リズム・温度・強弱・時差・ツールで分けた伝達をしていける力が必要になります。

    [ビビり力(不安だから整える、先を見て備える)]
    “先が見えないから不安、計画が立てられない”そこがスタートです。
    このスタート地点からプロジェクトを設計・管理するために必要なセンスはまず、臆病かどうかです。
    この不安をひとつひとつ消し続ける活動がプロジェクトマネージメントの根本になります。
    自分がビビる気持ち・人がビビる気持ちに敏感に察知する力はこの分野で重宝します。


    私たちはこれら6つの資質を持つプロジェクトマネージメントという働きは、外部が担うべきことだと考えます。
    プロジェクト(計画)マネージメント(立案〜管理〜調整)はどんなことにも必要です。
    コンサル屋さんが専門用語で難しい言葉の横文字を並べる中、私たちはリアルなサポートをしていくために、必要な考え方と伝え方と、会話を重要視します。

    目標は何か。
    達成のために、いつ・だれが・なにを・どこで・どうするのか。
    目標から逆算で具体的なやるべきことを落としていくというとてもシンプルな事業推進が多くの企業にとって、”自社だけでは難しい”ことです。

    私たちは海外進出サポートという立場で携わるからこそ、事業主ではない立場で、
    貴社の事業に必要なことを考え、動かす役割として、プロジェクトマネージメントというやり方を持っています。

    スポーツで言えば選手ではなく、監督や選手の体調管理を行うコーチだと思ってください。

    事実、当社は事業主が作成する事業計画書がまだ完成していない段階から携わることが多く、
    抽象的な事業計画を具体化・実現化するサポートをしております。

    俯瞰・外部から事業推進に寄り添うことで、保てる熱・リズムが当社の存在意義になればと考えています。

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