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「ハラール市場」と「ムスリム」について日本企業が知っておくべきこと

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近年急速に注目を集めている「ハラール」および「ハラール市場」について、さらにはハラール市場に参入する際に知っておくべき「ムスリム」についての基礎知識と、「ハラール認証」の取得方法も解説します。

その人口の多さから、2100年には世界最大勢力へと発展するイスラム市場。そんな「ムスリム」と呼ばれるイスラム教徒とビジネスをする上で無視できないのが「ハラール」という独特の文化です。本稿では「ハラール」の概念や制度についてレクチャーします。

日本企業にとってまだまだ未開拓といえるイスラム市場に進出するためには、イスラム教への理解、知識が何より重要です。イスラム教は、今まで日本人にとってあまりにも馴染みのない宗教であり文化でした。裏を返せば、理解し、知ることで、対応することも可能なのです。今後さらに拡大していくハラール市場には日本企業の商機が眠っているのです。

一方で、「ハラール」の認証機関が乱立し、日本企業を悩ませていることも事実です。どの機関が海外でも信用されるのか、といったことにも触れていきます。ぜひ本記事を参考に、ハラール市場への参入にチャレンジしてみてください。

1. 「ハラール」とは?

2019年10月17日よりインドネシア政府がハラール製品の保証をする体制に移行

2014年、ハラール製品保証に関する新法がインドネシアにて公布され、2019年10月17日よりインドネシア政府がハラール製品の保証をする体制に移行します。

具体的には、たとえ海外企業であっても、インドネシア国内で一般消費者向けの製品およびサービスを流通させる場合は、「ハラール製品保証」に従って、法的手続きを進めていく必要があります。

※参照:「ハラール製品保証法の実施に関する政令が公布」JETRO

ハラールか? ハラムか? の区別が重要

そもそも「ハラールとは、イスラム今日の言葉で「合法」という意味を表します。一方で、ハラムが「非合法」の意味を表します。そもそも、なぜそのような区分が存在するのでしょうか?

日本にはあまり馴染みのなかった宗教であるイスラム教においては、日常生活で口にするもの、身に着けるものなどが「イスラム法」により規定されています。例えば、豚やアルコールがハラムです。豚はイスラム法において不浄なものとされており、アルコールは心を失わせるもの、体に良くないものとされているためハラムになっています。

また、女性は顔と手以外を隠し、近親者以外には目立たないようにしなければならないとされています。「性的刺激を与える身体部位を、女性は家族以外の男性に見せてはならない」とされているのです。そのため、ムスリムの女性は「ヒジャブ」と言われる布で全身を覆っています。その主目的は「髪の毛を見せない」ということにあるそうです。そういった秩序の中で普及してきた宗教なのです。

信仰を大切にしているイスラム教徒(ムスリム)にとって、ハラールか、ハラムかを区別することはとても重要なことです。ムスリムは世界のどこに住んでいても、ハラールのルールを守って生活しています。ただし、遵守度には信仰度合いによる差もあるようです。

2. 拡大している「ハラール市場」

2020年、世界人口の4分の1がムスリムに

さて、2020年には、世界人口の4分の1がムスリムになることが予測されています。世界では、刻々とムスリムを相手にした「ハラール市場」が拡大しているのです。その要因としてはムスリムの多い国での人口増加が挙げられます。

インドネシアのイスラム教徒は約2億人で、国民の約90%を占めており、その数は世界1位です。また、インドネシア、パキスタンに次ぎ、インドが3番目にムスリムの多い国になっています。インドでは、イスラム教徒の数は人口の約13%であるものの、その莫大な人口のため約1億800万人にもなります。

そして、インドネシアやインドの人口は急激な増加を見せています。インドネシアの人口は、約2億4,000万人ですが2020年には約3億人。インドの人口は現在約13億1,000万人ですが、2050年には世界1位の中国を抜き、約17億人に達することが予測されています。高い割合でムスリムを抱える国の人口増加に加え、中東や欧州でもムスリムは増加しており、「ハラール市場」が拡大しているのです。

また、数だけではない点にも留意が必要です。先述した人口増加ですが、消費力を持った中間層や富裕層の割合が急激に上がっていくことが予測されています。つまり、ハラール市場の拡大は、人口増加×所得増加により加速度的に高まっていくということです。これほど有望な市場は世界でも稀といえるでしょう。

3. 元来、日本に馴染みのなかった「ハラール」

訪日観光客の増加がトリガーに

世界中に普及しているイスラム教ですが、日本にとってはあまり馴染みのない宗教でした。元来仏教徒の多かったことも関係してありますが、訪日するムスリムが少なかったこともその要因でしょう。

そもそも、インドネシア人やインド人の訪日が増加し始めたのは最近の話です。現在のような状況になったのは、訪日観光客の数が年間2.400万人を突破した2016年、人口増加とともに著しい経済発展を遂げたインドネシアやインドといった国から、多くのイスラム教徒が訪日するようになりました。

また、2020年には100万人のムスリムが訪日することが予測されています。さらに、国内のインバウンド市場が拡大すると、国外へのアウトバウンドの商機も拡大します。経済発展により中間層や富裕層が増加しているということは、現地でのサービス業や消費用品の需要が高まりつつあるということと同義だからです。更にインドネシア人の多くが潜在的に親日であることも後押しとなるはずです。日本企業にとっての巨大な「ハラール市場」が広がりつつあるのです。

4. 日本企業にとってハラール市場は「ブルーオーシャン」

ムスリムおよびハラールの理解なくして進出は不可能?

つまり、日本企業にとって、ハラール市場は「ブルーオーシャン」と言えます。イスラム教に馴染みのなかった多くの国にとって、ハラール市場はまだまだ「未開拓」だからです。

ただ、日本企業がイスラム市場に進出をする上で、日本のやり方そのままで、現地でビジネスを展開することは簡単ではありません。なぜなら、日本とは市場原理がまったく異なるからです。特にイスラム教圏においては、先述のハラールやハラムが存在し、日本の文化と極端に異なる要素が多々あります。

日本という国は、これまでにイスラム文化に触れる機会は決して多くはありませんでした。。そのため、ハラール市場でビジネスをする上で、理解しなければいけないこと、知らなければいけないこと、対応しなければいけないことが多々あります。ムスリムおよびハラールの理解なくして、現地の「ハラール市場」への進出はもちろん、インバウンドでの「ハラール市場」でも受けいられることはないでしょう。

5. 「ハラム」を知ることが「ハラール」の理解に役立つ

特に飲食品の取り扱いには注意が必要

そんな「ブルーオーシャン」であるハラール市場では、日本との違いを理解した上での知識、対応が必要になってきます。ここからは、実際にハラール市場に進出する際に必要となる、実践的な知識と対応をご紹介していきます。知識と対応さえ押さえれば、日本企業にとってハラール市場は大きなチャンスなのです。

まずは、ハラールが何かを覚えるより、イスラムの教えで「ハラム」とされるものを理解して、それ以外がハラールだと考える方法が有益です。ハラールのものの方が圧倒的に多いからです。

今後、訪日観光客向けのサービス業(飲食店など)はもちろん、インドネシアなどの現地でも経済発展から中間層や富裕層が拡大し、飲食店や消耗品、アパレル用品の販売も急伸することが予測されます。その中で特に飲食品の取扱には気をつけなければいけません。そこで、飲食と女性に対するハラムを紹介します。

1. 食品関連のハラム

まず、豚・肉食動物・爬虫類・昆虫類およびこれらからの副産物はハラムであり、食べることが禁止されています。そして、水中でも陸上でも生きられるカエルやカメ、カニなどの生物も禁止です。牛・羊・鶏等はハラールの食材ですが、イスラム教の作法に沿って屠殺されなければなりません。また、一度でも豚を調理した包丁やまな板などを用いて他の食材を調理することもハラムになってしまいます。ポークエキスなどの抽出された材料を用いることもハラムです。

2. 飲料関連のハラム

また、アルコール飲料も禁止です。食品と同様、アルコールが添加されている醤油や味噌もハラムになっています。一方、飲料用のアルコールはハラムですが、工業洗浄用アルコールや、手指の消毒用のアルコールを避けようとする人の割合は低いようです。

3.アパレル関連のハラム

そして、女性に関してのハラムも日本企業が進出する上では注意が必要です。イスラム法の中では女性の身分が低いとされてきました。現代では改善が見られるものの、未だに女性差別や軽視などが続いている地域もあります。そして、信仰度合いの差や地域差もありますが、親族の男性以外に触れられることはハラムとされています。そのため、医療分野において男性医師が女性患者を見られないなどといった問題も生まれます。

また、こちらも信仰度合いなどに左右されますが、女性は顔と手以外を隠し、近親者以外には目立たないようにしなければならないという決まりもあります。なので、女性のアパレル用品においてもやはりハラムが関係してきます。女性の多くは「ヒジャブ」と呼ばれる体を覆う布をまとっています。一般的にヒジャブをどこまで覆うのかということは信仰度合いによって異なるようです。

また、常時つけている人もいれば、礼拝や催事のときのみ着用をする人もいるようです。いずれにしてもヒジャブは伝統的なファッションであり、ヒジャブ向けにブランド展開している企業もあります。

イスラム教に関する知識がないと、「ハラール市場」では対応しようがありません。知らずにハラム関連のものを取り扱っていたら、市場で生き残っていくことは不可能です。逆を言えば、知識があるだけで対応できることも多いです。

6. 「ハラール認証の取得」がハラール市場攻略の鍵

専門家がハラールであることを保証するハラール認証制度

しかし、ムスリム消費者目線からすると、食品加工技術、流通が発達すると同時に、他地域への旅行が増加している中、目の前の商品がハラールなのか、ハラムなのか判別しづらくなってきました。そこで登場したのが、宗教と食品科学の2つの面から、専門家がハラールであることを保証するハラール認証制度です。

現地の消費者にとって、他宗教の他国が運営する外食店を、簡単に信頼することは難しいと言えるでしょう。ムスリム消費者は、ハラール認証取得を示すハラールマークの記載されている商品に信頼感を持っています。さらに2020年のオリンピック開催以降は、国内のインバウンド市場でも、ハラール認証の取得が必要になるケースもあることでしょう。ハラール認証を取得することで、インバウンド市場でのムスリム消費者へのアピール効果が、今後大いに高まるからです。

では、日本国内のハラール認証取得には、具体的にどのような条件、手続きが必要なのでしょうか。次項からは、ハラール市場攻略の鍵となるハラール認証取得方法を見ていきます。

7. ハラール認証の取得方法

ハラール認証取得の流れを知る

ハラール認証はNPO日本ハラール協会などで取得することが可能です。以下取得までの流れとなります。詳しくは各機関により異なるため、各認証団体に確認が必要になります。

1.ハラール認証の書類提出(書類は各機関HPで取得可能)
2.書類審査
3.工場および製品の監査
4.審議
5.認証取得

申請から認証までの期間は約2ヵ月から6ヵ月かかります。そして発行日から1年間有効で、更新をする場合は証書の有効期限が切れる6ヵ月前に申請が必要になります。取得費用は基本的に認証取得時の監査費用、さらに毎年の更新時の監査費用が必要となります。具体的な金額については、企業の業態や規模、所在地等によって大きな違いが生じてきますので、各機関へ問合わせ、確認する必要があります。

8. 要注目のハラール認証取得機関「MPJA」

世界でも特に厳しい基準で知られていてる「JAKIM」

では、実際にハラール認証を取得する時にどの機関で申請すればいいのか。日本では、いくつもの認証団体が乱立していました、その中で、認証の精度もまちまちで、イスラム教徒にとっては本当に信頼して良いか分からないという問題があります。そして、実際に取得希望企業は、どの機関を選んでいいかわからないという問題がありました。そこで、本記事の最後で今最注目のハラール認証取得機関をご紹介いたします。

一般社団法人ムスリム・プロフェッショナル・ジャパン(MPJA)

URL:http://www.mpja.jp/

先日、マレーシアの公的機関であるイスラム開発局(JAKIM)は、MPJAのアクマル・アブ・ハッサンを日本でのハラール認証機関のための特派員協会会長に任命しました。これにより、日本においても「JAKIM」のハラール認証と同等の認証が取得できるようになったのです。

JAKIMハラールは、世界のハラール認証機関の中でも特に厳しい基準で知られていて、イスラム圏での信頼度がとても高いです。日本におけるJAKIMの認証機関であるMPJAで認証を保持していれば、ムスリム消費者からの信頼は間違いありません。前述したように、日本の認証機関に対する信頼度の低さが問題とされていた中で、マレーシアの公的機関の指導を受けるMPJAは、要注目のハラール認証取得機関となっています。

※お詫びと訂正
上記の記事内容に誤りがありましたので、下記にてお詫びして訂正いたします。
(誤)JAKIMが日本に出先機関を置いてハラール団体の指導をするMPJAで認証を保持していれば、
(正)日本におけるJAKIMの認証機関であるMPJAで認証を保持していれば、
※MPJAは、日本におけるJAKIMの認証機関であり、出先機関ではございません。お詫びして訂正いたします

9. 優良な海外進出サポ−ト企業をご紹介

日本企業にとって「ハラール市場」への対応は重要事項

今後、日本企業は海外と関わることで、自らのビジネスを展開せざるを得なくなります。訪日観光客の増加はもちろん、少子高齢化や人口減少などにより国内市場が縮小に向かってる今、生き残るために海外へ進出するべき時代なのです。

そして、海外には日本とは異なる文化が多くあります。そのひとつが本記事でご紹介した「ハラール市場」です。多くの日本企業にとって、今後間違いなく拡大するハラール市場への「対応力」は重要となっていくことでしょう。

「Digima〜出島〜」には、厳選な審査を通過した優良な海外進出サポート企業が多数登録しています。当然、複数の企業の比較検討も可能です。

「イスラム圏に販路を開拓していきたい」「現地にレストランを出店するにあたりハラル認証を取得したい」「ムスリム観光客向けに自社商品を販売していきたい」…といったハラールビジネスおよび海外進出に関する多岐に渡るご質問・ご相談を承っています。

ご連絡をいただければ、海外進出専門コンシェルジュが、御社にピッタリの海外進出サポーと企業をご紹介いたします。まずはお気軽にご相談ください。

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    3)各国・各分野の専門家グローバルCXOとの連携プログラム

    をご提案します。

    どこの国でビジネス展開をすべきか見えていないという課題に対しては、進出国選定のための市場調査およびその専門家との連携プログラムが有効です。

    また、現地の販売代理店に自社商材の取り扱いを交渉したいという課題に対しては、商談先企業の探索とアポ取得の販路開拓プログラムを実行すべきでしょう。

    わたしたちセカラボでは、顧客の現在地(スタート地点)と事業の目標(ゴール地点)から割り出した、もっとも有効なプログラムをご提案します。

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