海外進出企業インタビュー

掲載日:2015年12月19日

海外進出企業

設立5年で念願のNY焼肉店進出、周囲を巻き込む力が海外進出の成功要因に

プロフィール

株式会社FTG Company(大阪焼肉・ホルモン ふたご)

代表取締役社長

李純哲(リ スンチョル)

1980年生まれ。大阪鶴橋で生まれ、23歳で上京し大手焼肉店に入社。30歳で双子の弟と独立し、代表取締役として株式会社FTG Company(http://www.ftg-company.com/)を設立し、「食を通じ世界の人々を幸せにする」という理念のもとに国内外に店舗を展開中。

設立5年で念願のNY焼肉店の進出を決定

まずは、貴社の事業と海外展開の状況について教えてください。

2010年30歳の時に私の双子の兄弟の李純峯と共に株式会社FTG Companyを起業しました。私が代表取締役、弟が副社長で現在、本社を中目黒に置き、国内では35店舗の「大阪焼肉・ホルモンふたご」という焼肉店を運営していています。店舗スタッフが客席で一緒に肉を焼きパフォーマンスする密着接客型のスタイルや、名物の「はみ出るカルビ」という鉄板からはみ出る大きさの黒毛和牛、豊富なホルモンメニューなど、お客様に「焼肉(YAKINIKU)」という食文化を楽しんでいただけるよう、サービスを提供しています。

海外進出をしようと思われた理由は?御社の海外事業について教えてください。

海外展開としては台湾に4店舗、香港、中国でもフランチャイズ展開を行っています。
また、2014年12月にハワイでの出店を行い、アメリカでは副社長の李純峯が代表として赴任し、FTG USAとして現地法人を設立しました。そして2015年5月に念願のNY店が初の直営店としてOPENしました。

海外で今流行っている日本の食べ物というと、「ラーメン」や「寿司」があがります。そこで私たちは、アメリカでは肉料理=「ステーキ」が当たり前、という文化の中に「Yakiniku(焼肉)」という文化を広め、世界共通語にしたいと思っているんです。お米が主食だった日本に、海外からハンバーガーがやってきて、今では当たり前に食べる文化が根付いたように、いまや寿司や、ラーメンも世界に広がっている。だったら日式の「Yakiniku(焼肉)」も世界に広めていこうじゃないかという想いがあるんです。そして、創業からの理念である、「世の中の人を食の文化で幸せにしたい」という想いと重なり、世界進出は必然的なものでした。

海外進出に向けてどのようなことを行ないましたか?

実は、海外経験については、ほとんど初めて海外旅行にいく・・・という感じで語学ができるわけでも、滞在経験があるわけでもありませんでした。
ですが、もともと世界での展開を意識して創業しましたので、世界の食の中心と言える都市「NY」への想いが強くあり、難しいことだからこそ最初にチャンレンジして成功すべきではないのかと思っていたのです。

そして創業から2年目の2012年、まだ国内店舗も3~5店舗の時に現地視察に出かけ、NYで物件探しもしました。ここで出店したいと思うような店舗物件に辿りついたのですが、その時はオークションで負けてしまい獲得できなかったのです。少し、時期尚早という感じもあったので、一度、国内出店に力を入れ直すことにして、NY出店については、もう少し準備期間をもって進めていこうという話になったのです。

海外でのフランチャイズ展開については、どのようなきっかけがあったのでしょうか?

2013年に台湾でのフランチャイズでの展開の依頼が舞い込んで来ました。上海で飲食店を展開する日本人の経営者の方からオファーをうけたのです。

色々と考えましたが、相手企業から熱烈なアピールもあり、まずはフランチャイズで海外市場を見てみようと出店を決めました。基本的には、現地パートナーに事業の運営などは任せていますが、やはり人材教育は私たちの事業の肝でもありますので、日本での研修や定期的に我々も現地に行きスタッフを指導することで、現地でも「ふたご」らしい日本式の焼肉を広げてけるようにしています。そして2014年に、別の日系の経営者の方からオファーをいただき、香港でのフランチャイズ展開も決まりました。

アメリカ市場への展開について聞かせてください。

思いがけず、アジアでの海外出店が叶いましたが、やはりNYの市場に出ていきたいという想いは強くなり、2014年1月頃から本格的に初の直営店としての進出を検討しはじめました。
海外で焼き肉店の出店は見かけますが、コリアン焼き肉が多く、NYの市場としては、まだ日本式の焼肉屋は少なく、私が知っているところだけでも、日本で修行したという人がやっている現地店舗とチェーン店が3店舗といったところでした。

現地に1名、店舗への参画が決まっている飲食店経験者のパートナーができたことで現地の伝手ができました。調査や手続きなどを任せていますが、私自身も現地に足を運び、物件探しや現地協力パートナーとなってくれる業者への説明などは直接交渉していきました。
その甲斐もあって物件は、本当にラッキーといえる所を見つけることができ、マンハッタンの中心地で、大戸屋なども近くに進出している外食サービスの集まるエリアに店舗を構えることができました。

進出準備で大変だったことはありますか?

私たちの業態では、酒類を扱うためリカーライセンスを取得する必要があったのですが、ニューヨークは取扱ライセンスが細かく規定されており、州への届け出に時間がかかりました。
また、海外での出店までに時間がかかる原因の1つに物件の選定と内装デザイン・施工が上手くいかず時間がかかると聞きます。店舗内装は、NY在住の日系の内装デザイン会社の方にお願することにしました。
自分たちのイメージと併せて想いや意思を直接熱く伝えることで、巻き込んでいくことで協力体制ができたからこそ予定通りに進められたのではないかと感じています。

思いがけないチャンスとして実は、NY店の進出計画を進めている中、ハワイでの直営店の話も浮上し、NY店よりも早く2014年12月のOPENがきまりました。現地法人化をする上で、海外経験があること以上に、やはり「ふたごイズム」を持っている人間が責任者としてみていてくれるということが大事だと思い、ハワイ・NY店の2つはFTG USAの店舗として副社長の李純峯が現地でマネジメントをしてくれることになりアメリカに駐在してもらっています。

「Digima~出島~」は、どのようにご利用いただいたのでしょうか?

これまでは、香港・台湾・中国のアジア圏で近い国での出店だったことや、フランチャイズ形式で現地パートナーなど提携先企業の協力もあったためスムーズにいきました。しかし、アメリカでの進出については、伝手はあったものの初めての直営店の出店ということもあり、民間の支援企業に、一から話を聞いてみようと考えた際に見つけたのが「Digima~出島~」でした。

現地での進出総合サポートというサポートジャンルで問合せをしたところ、すぐに4社程紹介いただき、その中で2社に絞って面談していきました。アメリカという市場で展開していくには、日本のやり方やこれまでのフランチャイズ形式でのアジア圏の市場の展開とはどのような点で違いがあり、何を注意しなければいけないかなどが分かっていなかったので、まず、その整理や意見を聞けた事がよかったです。現地に伝手があったということもあり、具体化していく段階では自社で直接動いたり、調査することもできましたが、何も知らない市場ではこういった進出支援コンサルタントの方にまずは相談してみると全体感を捕らえやすいと感じました。

今後の展望について教えてください。

まずは、2015年5月29日OPENのNY店を成功させたいと思っています。日本の店舗とはちょっと違うモダンで落ち着いた広いダイニングバーのような内装ですが、提供しているサービスやメニュー、味は大きくは変えないスタイルで出店することにしました。ハワイ、NYと海外出店への投資が続いたので、国内店舗の体制も整え売り上げをあげていき、さらに次の海外店舗展開も計画していきたいと思っています。そして、私たちは「焼肉」をキーワードに食のプラットフォームになりたいと考えているので、店舗運営に関わらず、新しいことにも挑戦していきたいと思います。

海外ビジネスの成功の秘訣は何だと思いますか?アドバイスをください。

やはり、経営のトップが自ら現地で見て聞いてまわって、判断することは大事ですね。その方が自らのやり方でフレンドシップをとっていけるので、現地の協力パートナーも本気になって接してくれます。

そして、自分で舵をとりつつ、いかに周囲を巻き込むかが大事だと思います。進出を決めた後は、自分だけで抱えず、上手く役割分担を決めて信頼できるスタッフやパートナーにも動いてもらいました。そうして毎週のように密にミーティングなども行って進めていったのでこのスピード感で展開できたのではないかと思っています。

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