海外進出企業インタビュー

掲載日:2012年7月4日

スペシャル

ブルー・オーシャン・シティ特集〜急成長中! 知られざる注目都市のキーマン・インタビュー〜韓国・江原道 編

韓国江原道庁 投資誘致課長 安 權鏞(アン・クォンヨン)

2018年、冬季オリンピックの開催地! 韓国・江原道とは?

江原道の概要について教えて下さい。

江原道は、朝鮮半島の中東部にある韓国で最も美しく豊かな自然環境を持つ都市です。人口はおよそ156万人で、2018年には平昌冬季オリンピックの開催が予定されています。また、韓流ドラマの中心地としても知られ、「冬のソナタ」のロケ地・春川市があります。その他の街でも多くの映画が撮影され、映画・ドラマロケ地の観光に来る訪問客が多くなっています。国内外の観光客1億人以上が訪れる「韓国随一の観光地」と言えます。

また、江原道が隣接する首都圏人口2475万人と、全人口の50%近くが首都圏に集中し、江原道と隣接する忠清北道と慶尚北道を合わせると全人口の60%に及ぶことで、近年その自然環境と市場としての魅力を活かした製品の製造などで注目されており、事業投資先としても活発化しています。日本からも近く、生産コストも抑えられる工場運営が可能な地域として、日系企業の進出が増加しています。

江原道で事業を始めるメリットは何でしょうか?

まず、主要国際市場へのアクセスが容易だということが挙げられます。北東アジア主要都市へ2時間以内にアクセスが可能です。また、韓国の自治体のうち、日本と最短距離に位置し2時間半程度でアクセス可能です。東海・墨湖港、束草港といった港湾や襄陽国際空港を擁し、国際物流・観光ネットワークが充実しています。尚、韓国内でのアクセスも優れていて、韓国の玄関口である仁川空港から江原道の主要都市へ2時間以内のアクセスも可能です。
 
また、韓国首都圏の10分の1の価格(1㎡当たり10万ウォン前後)で敷地を提供することが可能で、人件費も1人当たり月150~200万ウォン程度と割安です。産業用電気料金も日本の半分程度で提供されており、事業コストの削減につながります。
 
その他にも、投資インセンティブが用意されており、ビジネス環境が整っております。観光客による消費活動も魅力的なポイントとなります。

どういった産業の日本企業に投資を期待していますか?

下記に上げたような産業に関連した日本企業に進出してもらいたいと考えております。
 
江原道の製造産業は三つの軸を中心に発展しており、春川地域のバイオ、製薬、原州の医療機器、自動車部品、江陵及び東海岸の海洋バイオ、海洋深層水、ファインセラミックス素材産業等が主力産業です。
 
その他の製造業としては江原道の豊かな農水産品を利用した食品産業や風力や太陽光等の再生可能エネルギー産業も発達しており、投資企業の選択肢の幅も広いです。
 
尚、豊かな観光資源を活用したサービス観光産業も発達しており、年間、韓国人1億人、外国人220万人が訪れる最高の観光休養地でもありますので観光サービス業関連の投資にも最適です。

そうした企業が得られる優遇措置はどういったものでしょうか?

複数の産業クラスターや地域が設定されており、それぞれに投資のメリットとインセンティブを用意しています。例えば、韓国を代表する「原州医療機器クラスター」が構築されていまおり、江原道の製造業の中心になっています。こちらは、医療機器と自動車部品を融合させた産業団地となっており、賃貸料の減免や税制優遇(法人税、所得税:3年免除、2年50%免除など ※ 詳細はお問合せください)が受けられます。
 
また、「東海自由貿易地域」では、外国人の投資申告、工場建築許可、輸出入承認など すべての行政業務を一括処理するワンストップサービス体制が提供されています。その他、外国人投資に対して租税の減免など様々な特典を提供しています。

外資系企業の進出事例について教えて下さい。

江原道の外資企業は現在158社であります。中国からの49社に続き、32社の日本企業が江原道に投資しています。日本からの主な投資企業は「太平洋セメント」、風力発電を手がけている「ユーラスエナジー」、製菓大手の「カルビー」、電子部品の「戸田工業」、自動車安全部品の「芦森工業」等があり、多様な企業の投資事例があります。
 
今年は、「カルビー」や「芦森工業」、「乳酸菌製造 日本ベルム」などが工場の建設を完了し、江原道で新しい事業を展開します。観光産業としては、イギリス Merlin社が東アジア初(世界で7番目)のグローバルテーマパーク「レゴランドテーマパーク」を建設中です。
 
ちなみに、JETROの日系企業へのアンケート調査では、おおむね殆どの企業が好業績を挙げており、2014年度は営業利益ベースで日系企業の76%が黒字とされました。

それでは最後に、海外に進出を検討している日本企業に向けて一言いただけますでしょうか。

江原道は恵まれた自然環境と勤勉な住民、企業、大学、研究所等がバランスよく集まっている大韓民国を代表する清浄地域です。
 
地理的にも日中韓露を結ぶ中心部に位置し、北東アジアにおける経済の拠点として、その重要性が益々高まっていますと共に、2018年平昌冬季オリンピックの開催に伴い、グローバル社会における認知度も上昇しています。更に、高速道路、鉄道、空港、港湾等の交通インフラの改善で、投資における最適地に生まれ変わっています。
 
つきまして、江原道は投資家の皆様に幅広い選択ができますよう、整備された産業団地、東海岸地域の豊かな観光資源、オリンピック特区、アルペンシアリゾート等を活用し、様々な投資商品を用意しています。
 
江原道への投資と関わり、ご関心を持ち、お問い合わせをいただければ、投資家の皆様の立場になって考えることで、より円滑な投資が行われるよう誠意を持ってご対応させていただきます。
 
世界の注目が江原道に集まっています。江原道の更なる発展のためのご関心とご配慮をお願いいたしますと共に江原道への投資が良い選択でありますように最善を尽くします。

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