- ホーム
- 中国
- 中国の海外進出事例集
- 上海で直営店を展開するスーパー銭湯「極楽湯」の中国進出事例
海外ビジネスの概要
【対象国】中国
【ビジネス】温浴施設の運営管理
【サービス詳細】炭酸泉、ジェット、シルク、露天風呂など様々なお風呂に加えて岩盤浴、レストラン・エステ・マッサージ、休憩スペース、マンガコーナー、VIPルームなどを完備した10,000㎡超の大型温浴施設を運営しております。来店顧客の95%以上は中国現地のお客様で、その中でもF1層の顧客が6割以上と若い女性に非常に支持されている施設です。おもてなしのサービスと館内施設の衛生管理に特に力を入れております。
進出理由と背景
日本の温浴業界は競争が激化し、当社売上も数年横ばい状態に陥りました。そこで大きな可能性を持つ海外市場への挑戦を決意しました。中国上海を進出先に選んだ理由は同じアジア圏内のなかで最もマーケットが成熟しており、日本人はじめ外国人が多く居住するアジアの中心都市であったためです。現地調査の結果、中国の一般家庭の多くはシャワーのみで浴槽がなく、上海市にある温浴施設は決して衛生的とは言えないものでした。そんな土地柄だからこそ “衛生的なお風呂につかる”日本式のスーパー銭湯にビジネスチャンスがあると感じました。
進出までにやったこと・苦労したこと
施工段階から苦労の連続でした。大型温浴施設という特性上、配管等水回りの工事が多くなります。水回りの工事については漏水防止の為に丁寧な施工が求められます。しかしながら建物施工レベルが非常に低く、当社側でもしっかりと現場を巡回し工事状況を管理しているものの意図したものと大幅に違うものが出来上がってしまい、現場にてやり直しの指示や工程会議を何度も何度も重ねました。
また納期に間に合わせようという意識も希薄な為、会議では納期を約束しても一向に改善が見られない事が多く苦労しました。また従業員の確保も非常に苦戦しました。中国ではホワイトカラー指向の方が非常に多い反面、サービス業の志望者が少なかった事に加えて、特に1号店出店に際しては極楽湯自体の認知度が無い状態であったため、人員確保に非常に苦労しました。
また採用後も我々の中国での経験値不足によりはじめは従業員の気持ちが全く掴めず苦労しました。その後店舗運営を通じて従業員の気持ちも徐々に掴んできております。
今後の展開
直近数年間は上海を足掛かりに中国全土への店舗展開を考えております。
その後は全世界での展開を目指していきます。
海外展開成功のためのアドバイス
「提供サービスの強みを生かして信念を貫き、現地に迎合しないこと」です。出店に際して、例えば中国の方は浴槽に浸からないので浴槽文化は浸透しない。床に座らないので畳は受け入れられない、中華円卓が無い飲食店では食事をしないなど様々なご意見を頂戴しましたが、結果的には店舗を見渡すとお客様は浴槽に楽しそうに浸かってらっしゃいますし、お客様は畳に座って寛いでいらっしゃいます。また1番人気の個室は和室です。
そこで学んだ事はご来店のお客様は清潔感のあるお風呂屋、和風な空間など極楽湯でしかできない体験を期待しているのだと感じました。結果論になりますが、提供サービスについては信念を貫く事が大事だと考えています。
企業名 | 株式会社極楽湯 |
---|---|
業種・業態 | サービス業 |
進出国 | |
事業内容 | スーパー銭湯「極楽湯」 の直営事業・フランチャイズビジネス。国内24店舗、海外2店舗ある、直営店「極楽湯」「RAKU SPA」内の運営 (温浴施設の設備・衛生管理、および一部飲食フルサービス、付帯施設との提携) 国内15店舗あるFC店舗への運営指導・提案 |
法人設立年 | 1980年 |
海外進出時期 | 2009年 |
日本法人所在地 | 〒102-0083 東京都千代田区麹町二丁目4番地麹町鶴屋八幡ビル6階 |
海外所在地 | 〒201206 中国上海市浦东新区新金橋路600号 |
代表者 | 新川隆丈 |
資本金 | 23億3,555万5,755円 |
電話番号 | 03-5275-0580 |
URL | http://www.gokurakuyu.ne.jp/ |
依頼したサポート内容 |