- ホーム
- 中国
- 中国の海外進出事例集
- 「情報の越境」が成功のカギ、中国向け越境EC「豌豆公主(ワンドウ)」
事業概要
唯一の日本商品特化型ショッピングアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」と、中国向け越境ECプラットフォーム「豌豆公主(ワンドウ)プラットフォーム」の運営を行っています。日本企業がECで中国進出時に必ず課題となる「情報の越境」「物流の越境」「決済の越境」をワンストップで解決できるソリューションを提供しています。日本のメーカー様は初期費用・固定費無料で「豌豆公主(ワンドウ)」に出店することができ、注文受付時には当社の国内倉庫に発送するだけ。商品情報の翻訳や通関、制作、国際物流、カスタマーサービスなど、運用に必要なほぼすべてを当社が代行することで、メーカー様の中国進出を容易に実現しています。
また、他社中国大手ECプラットフォームへの他(多)チャンネル展開も可能。当社1社との提携のみで中国全面展開が可能な上、成長を早めたい場合はオプションで中国現地でのオフライン・オンラインマーケティング代行もご用意しております。
海外ビジネス概要
「豌豆公主(ワンドウ)」は唯一の日本商品特化型ショッピングアプリとして2015年8月のリリース以来、流通総額を急速に伸ばしています。取り扱い商品数は、中国で既に人気のいわゆる爆買い品のみならず中国ユーザーの認知度がまだ低い商品まで約1,900ブランド、約27,500商品(2017年3月現在)。「情報の越境」に最も注力し、ブランドの良さ、日本の商品の良さを伝える多角的なコンテンツと、ユーザー同士でのショッピングSNS機能が特徴で、常にユーザーに新たなライフスタイルの提案と発見を提供しています。
進出理由と背景
日本商品はこれまで海外の数多くの国や人々から賞賛を集めてきました。中国もその代表例で、特に80年代以降生まれの人々の日本商品への購買意欲は日々高まっています。しかし日本にはたくさんのよい商品があるにも関わらず、まだ中国ではごく一部の商品の情報しか人々に知られていません。
そして日本企業側からみた場合、近年のインバウンドブームから越境ECに注目度がシフトしている中、これまで数十年間に進出に成功した日本企業はわずかであったこともあり、進出はしたいが漠然とした不安を抱えている企業が多いこともよくわかっていました。
そこで、私自身が上海出身であることと日本で30年近く仕事をして日本の商習慣をよく理解していることを活かし、新たな日中間のブリッジとなり、日本企業にとっては中国進出を支援し、中国のユーザーに対しては日本のライフスタイルを提案できればと考え、この事業を始めました。それが成功すれば、両国にとってすごく意味のある会社になるのではないかと使命感を持っております。
進出までにやったこと
もともと私たちは自社開発のアプリである「豌豆公主(ワンドウ)」で日本の商品を仕入れ、中国のユーザーに販売するという事業を行っていました。その際、中国に商品を送る際に国際郵便で送るにはどうしても送料が高くなってしまう部分もあるため、物流の構築に注力しました。什器を設置し商品を並べて在庫するところから始めましたが、初めてのことでうまく運用が回らず 試行錯誤することもたくさんありました。
急激に注文件数が伸びたときには倉庫での作業がパンクし、ゴールデンウィークに社員が総出で対応するということもありました。今も注文がはねて配送が追い付かないときは、社員全員でシフトを組んで対応することもありますが、現在では自社開発のピッキングシステムや税関、他社プラットフォームと連結するシステムを構築し、かなりスムーズなオペレーションを構築することができたと自負しております。
苦労したこと
越境ECに限らず、この数十年 日本商品は中国でも評価が高かったにもかかわらず、中国進出に成功したといえる日本企業の数はまだまだ少ないことを上述しました。また、それは日中間において社内でのコミュニケーションにしても、日本商品のよさをユーザーに伝えることにしても、日々の業務の中での細かな文化的なギャップやニュアンスの違いの蓄積が影響していると考えています。このような日中間の文化的なギャップを1社で吸収するということが当社のチャレンジだと考えています。
当社ではそういったギャップを埋められるよう、日中両国をよく知る人材の採用や、コミュニケーション量や頻度、確認をしっかり行うよう心がけています。それが中国ユーザーに刺さるコンテンツを作り、いいビジネスフローを作るのだと考えています。
今後の展開
中国大手の他社ECプラットフォームとの提携を強化し、越境ECネットワークの構築を加速していきます。それにより、日本のメーカーは当社と提携するだけで中国全面展開をより早く実現し、中国ユーザーは日本のまだ知らない商品との出会いをより早く体験することができるようになります。それがひいては事業全体の流通総額を増大させることにつながるだけではなく、中国ユーザーが日本のライフスタイルをより楽しめることにつながると考えています。
海外展開成功のためのアドバイス
当社では中国への展開に限らず、海外展開の際には、対社内・対ユーザーへの「情報の越境」が最も重要であると考えています。そのためにはブランドや企業、商品の良さがきちんと当該国のユーザーに伝わるよう最適化されたコンテンツを制作・提供することが大切なのです。当社でも日本の商品情報をただ単に翻訳するだけではなく、翻訳後に中国のユーザーに刺さりそうな説明文やデザインを加えたり、さらにその商品の使い方やシーンを動画でわかりやすくみせたり、ときにはブランド実店舗へ取材に赴き、ブランドさん自らに話していただくインタビューを行い、その動画をアプリにアップするなど、多角的なアプローチを行っています。そのため、爆買い品に限らず、様々な商品が売れていくのだと考えていますし、今後も情報の越境を当社の強みにしていきたいと考えています。
企業名 | Inagora株式会社 |
---|---|
業種・業態 | 卸売・小売業 |
進出国 | |
事業内容 | ・日本商品特化型越境ECアプリ「豌豆公主(ワンドウ)」の運営 |
法人設立年 | 2014年12月 |
海外進出時期 | 2015年8月サービスローンチ |
日本法人所在地 | 東京都港区赤坂4-15-1 16F |
海外所在地 | 北京・上海 |
代表者 | 代表取締役 翁 永飙(おう えいひょう) |
資本金 | 1.8億円 |
電話番号 | 03-3587-4620 |
URL | http://inagora.com/ |
依頼したサポート内容 |