海外進出事例集

リープトン

環境・エネルギー

グローバル市場を開拓し続ける「太陽光発電の総合システムメーカー」

リープトンエナジー株式会社

今回は、太陽光発電システムの開発・販売等の事業を行う『リープトンエナジー株式会社』の海外進出成功事例をご紹介します。

太陽電池パネルや関連機器の開発から生産・販売・メンテナンスまでをトータルに行う「太陽光発電の総合システムメーカー」である同社。

神戸に本社を設立するとほぼ同時期に中国・上海に進出し、中国内の自社工場にて生産を行うことで、高品質かつコスト競争力が高い太陽電池パネルを量産することに成功しています。

中国のみならず、ドイツ、ブラジル、メキシコ、インドといった、グローバル規模での新たなビジネスパートナーを開拓し続ける同社の海外展開について、同社代表取締役の周鳴飛氏にお話をうかがいました。

2018年7月31日

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今回は、太陽光発電システムの開発・販売等の事業を行う『リープトンエナジー株式会社』の海外進出成功事例をご紹介します。

太陽電池パネルや関連機器の開発から生産・販売・メンテナンスまでをトータルに行う「太陽光発電の総合システムメーカー」である同社。

神戸に本社を設立するとほぼ同時期に中国・上海に進出し、中国内の自社工場にて生産を行うことで、高品質かつコスト競争力が高い太陽電池パネルを量産することに成功しています。

中国のみならず、ドイツ、ブラジル、メキシコ、インドといった、グローバル規模での新たなビジネスパートナーを開拓し続ける同社の海外展開について、同社代表取締役の周鳴飛氏にお話をうかがいました。

太陽光発電の総合システムメーカー

私たち「リープトンエナジー」は、太陽電池パネルや架台の技術開発、生産・販売・メンテナンスサービスまでをトータルに行う「太陽光発電の総合システムメーカー」としてグローバルな事業展開をしております。

設立は2012年7月。本社を兵庫県神戸市に構え、まずは太陽電池パネルを販売することからスタート。

同年中には中国・上海事務所を、2015年には東京支社を開設いたしました。

本社設立とほぼ同時期に中国・上海に進出

弊社では、太陽電池パネル・架台共に中国の自社工場で生産をおこなっております。

先述のように、本社設立とほぼ同時期に中国にて上海事務所を開設いたしました。

太陽電池パネル・架台については、中国の事務所と工場で、設計から製造および出荷まで一気通貫して行っており、日本はもちろん海外に向けても出荷しています。

また2017年8月には、中国江蘇省常熟市に自動化した最新鋭の製造ラインを導入した太陽電池パネルの新工場を本格稼働。24時間稼働にすることで、コスト競争力の高い、高品質な太陽電池パネルを量産することが可能になりました。

弊社のこれまでの海外進出を年表にまとめますと以下の通りとなります。

■2012年 
・リープトンエナジー株式会社を設立
・上海事務所を開設
・太陽電池パネルOEM工場を稼働(中国江蘇省無錫市)
 ⇒ 中国を中心に太陽電池パネルの販売を開始

■2014年 
・太陽電池パネルの自社工場を稼働(中国江蘇省無錫市)
・架台OEM工場を稼働(中国江蘇省蘇州市)
 ⇒ 中国を中心に架台の販売を開始
※架台=太陽電池パネルを設置するための土台

■2016年 
・架台の自社工場を稼働(中国江蘇省蘇州市)

■2017年8月 
・太陽電池パネルの新工場を本格稼働(中国江蘇省常熟市)

■2017年10月 
・中国以外の国への販売に本格的に着手

また上記の中国以外でも、2017年にはタイ、2018年にはドイツといった世界各国にて開催される太陽光発電関連の展示会に出展。今年はさらにブラジル、メキシコ、インドといった国々の展示会にも出展予定となっており、グローバル規模で新たなビジネスパートナーを開拓し続けています。

中国国内に自社工場を持つメリットとは?

弊社が最初の海外進出先に中国を選んだ理由としましては、私が中国出身であり、土地勘はもちろん現地の人脈を確保していたことが挙げられます。

もちろん、中国国内に自社工場を持つことで、原材料費および人件費などの大幅な軽減が期待できることも、その大きな理由のひとつです。

また、日本では2012年7月より始まった、太陽光発電を始めとする再生可能エネルギーで発電された電力を買い取る「固定価格買取制度(FIT)」における、電力買い取り価格の引き下げが進んだことも影響しております。いわゆる“太陽光バブル”期のように、以前のように高単価で売電できなくなったことによる国内産業用市場の落ち着きも考慮に入れての進出でした。

世界最大の太陽光発電市場・中国にて実施した2つの施策とは?

そもそも中国は、先述の「固定価格買取制度(FIT)」が政府によって積極的に導入されたこともあり、世界の太陽光発電設備の3分の1を占めるほどのシェアを誇っています。

そんな世界最大の太陽光発電システム市場である中国への進出においては、2つの課題に取り組みました。

それが「設置工事」と「ソーラーローン」です。

中国での太陽光発電システムの「設置工事」には、建築施工資格と電力施工資格が必要で、これらは国家資格の中でもかなり難しく、信頼できる施工業者を見つけるのが非常に困難なのです。私たちは、独自のコネクションを駆使して、中国国内の信頼できる業者と提携することで、その課題をクリアしました。

また、住宅用パネルを購入するための「ソーラーローン」という金融商品が存在しない中国では、一括でのキャッシュ購入が一般的です。それも影響して、太陽光発電とは、富裕層にしか手が届かないものとされていました。そこで私たちは、中国国内の銀行と提携し、ローンへの橋渡しを実現。誰でも手の届きやすい購入システムをご用意することで、より幅広い層のユーザー様から好評を得ることができたのです。

ASEAN諸国や南アジアを含めた巨大マーケットへの販路を拡大

グローバル市場における「太陽光発電ビジネス」は、市場動向の変動が激しく、各国での補助金等などを始めとする仕組みはもちろん、国や自治体の方針や設置環境・基準も大きく異なります。

弊社は国内だけではなく、創業当時より上海事務所を置いたことで、現地に精通したスタッフがその知識を有していたため、そういった海外市場ならではの苦労が軽減できたのではないかと思います。

近年は、中国以外でも、ベトナムやタイ、さらには常に慢性的な電力不足が生じているASEANの新興国に加えて、インドなどの南アジアも含めたエリアを、巨大マーケットとして注視しています。先述のように、各地域の展示会へ出展するなどして、東南アジアや中南米やヨーロッパといった、グローバルに拡大する市場に対して販路開拓を進めています。

「自社工場での生産」と「自社発電所の開発」という2つのポイント

設立以来、弊社は「太陽光発電の総合システムメーカー」として、太陽電池パネルのみならず、架台や周辺機器に加えて、メンテナンスサービスや保証など、太陽光発電に関するビジネスに包括的に取り組んでまいりました。

確かに数年前に日本で起こった“太陽光バブル”では大きな収益を上げた企業も多いと思います。しかし、ただパネルを販売するだけ、取り付けるだけといった企業は、現在までにどんどんと淘汰され、倒産してしまう会社も少なくありません。

私たちリープトンエナジーは「いかにしてお客様に長く製品を愛用していただけるか?」と自らに問いかけ続けています。それを実現するには、常に高品質の製品を作り、さらに販売し続けることが重要になります。そこでこだわったのが「自社工場での生産」です。

自社で工場を持つメリットとしては、コストダウンを始め、製品に対するフィードバックを素早く反映できることが挙げられます。また、架台などは一つひとつが現場に合わせたオーダーメイド品ですので、自社に設計部門を持っているのも大きな強みとなります。

ただ、自社工場を保有するには当然多くのランニングコストがかかりますし、もちろん会社も長く存続し続ける必要があります。

そこで次なるポイントとなるのが「自社発電所の開発」です。弊社では2014年6月に「リープトン発電事業株式会社」を設立。自社製品のテストや、強固な財政基盤を構築するため、自社発電所の建設を積極的に進めており、現在全国13ヵ所で稼働中です。

海外進出という面においても、このような強固な経済基盤があってこそ、他国への新規参入といった新しいチャレンジが積極的にできると考えています。

ジャパンブランドの「安心感」と「コスト競争力」で世界へ

弊社はこの7月に設立6周年を迎えました。日本国内市場は縮小傾向と言われておりますが、これから伸びしろがある「住宅市場」への参入を積極的に進めたいと考えています。それに向けて、日本の屋根に合うサイズの幅広いラインナップの拡充を進めています。

また、海外市場においても、“ジャパンブランドの安心感”と”コスト競争力“を打ち出すことで、中国のみならず、東南アジア・中南米・ヨーロッパなどでも確実に販路を開拓できると考えています。

当初10数名からスタートした社員数も今は200名を超えました。弊社の原点である「人を大切にすること」を忘れることなく、国内市場はもとより、海外市場への進出を積極的に進めていきたいと思っています。

最後に、海外展開でもっとも大事なことは、国内外問わずではありますが、市場の動きに常にアンテナを張りフレッシュな情報を常に収集することがひとつ。また、自社および自社の商品・サービスに誇りを持ち、自信を持って自分たちのブランドをアピールしていくことが大切です。

将来的には、さらに海外での販路を増やし、世界のあらゆる発電所にリープトンブランドのパネルを使用していただくことで、自然エネルギーの普及により貢献できればと思っています。

企業名リープトンエナジー株式会社
業種・業態環境・エネルギー
進出国
事業内容

・太陽光発電システムの開発・販売
・太陽電池パネルの製造・販売
・太陽光発電システム取付部材(架台・基礎杭)の製造・販売
・太陽光発電所の設置・管理・メンテナンス

法人設立年2012年7月
海外進出時期2012年
日本法人所在地・神戸本社:〒650-0025 兵庫県神戸市中央区相生町1-2-1 東成ビルディング6F 
・東京支社:〒105-0004 東京都港区新橋3-5-10 新三ビル6F
海外所在地

・上海事務所 / 社名:Leapton Engineering Technology (Shanghai) Co., Ltd.
Rm. 11, Bldg. A, Hongkou Plaza, No. 388, West Jiangwan Rd., Shanghai, China

・太陽電池パネル工場 / 工場名称:Leapton Solar(Changshu) Co., Ltd.
No.55,Sunshine Avenue, Changshu City, Jiangsu, China

・架台工場 / 工場名称:Leapton Metal(Suzhou) Co., Ltd.
No.28, Daguanlou Road, Zhoushi Town, Kunshan, Jiangsu, China

代表者周 鳴飛
資本金4億9,999万円
電話番号・神戸本社 TEL:078-382-3182
・東京支社 TEL:03-5510-7818
URLhttp://www.leaptonenergy.jp
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