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- 日本食ならではの多様性を活かしたフードサービス事業
20種類以上のブランドを擁したレストラン運営と食品製造
弊社「RE&S」グループは、20種類以上のブランドを擁したレストラン運営と食品製造からなるフードサービス企業です。
社名である「RE&S」とは、Restaurant, Entertainment and Showsを意味しており、1988年に代表である多田羅博によって設立。1990年には、日本食レストランをシンガポールにてオープンしました。
その当時、日本食を提供していた他のレストランは、その価格帯をして、シンガポールに住む裕福な日本人をターゲットにしており、実際のメニューも日本語で記載されていました。それに対して、私どもの日本食レストランでは、美しい和食ならではの写真を含めた、視覚的にも訴える魅力的なメニューを英語表記で作成。従来のターゲット層とは異なる、シンガポールの一般ユーザーに向けた日本食を提供する機会を見いだすことで、新たな市場を開拓することに成功したのです。
やがて1992年には、自社ブランドの下でシンガポールに回転寿司レストランの1号店をオープン。同国事業の年間売上高が1,000万SGD(シンガポールドル)を超えた1996年には、自社レストランの運営をサポートするため、約3,100平方フィートの床面積を誇る、最初のセントラルキッチンを同国のディフ・レーンに設立しました。
続く1997年には、シンガポールの有名なショッピングモールである「ショー・センター」内に、自社の新たな日本食ブランドである「厨(クリヤ)ダイニング」名義でのレストランをオープン。この“絶品で本格的な日本料理を提供する”というコンセプトを持つ「厨ダイニング」は、弊社がシンガポールの高級ダイニングセグメントへと参入する契機ともなりました。
様々な日本食を多岐に渡るスタイルでユーザーに提供
グローバル経済が発展し、人々の生活が豊かになることで、シンガポールでも外食の人気が高まりつつありました。そのような状況の中で、「RE&S」グループは、より多くの種類の日本食を多様な形でユーザーに提供することを、その目標に掲げました。
それらの考えは、“自社ブランドおよびターゲットユーザーを多様化させる”という形で実践することになりました。
先述の「高級和食ダイニング」と並行して、「ファミリースタイル」の日本食レストランや「蕎麦の専門店」といった、従来とは異なるコンセプトを持つ自社ブランドを新たにスタート。さらに2003年には、カジュアル層を意識した回転寿司ブランドをオープンさせ、それらと並行して、日本の自家製デザートやケーキを販売するスイーツブランドの展開にも注力しました。
さらに新規ブランドだけでなく、2004年には、「食品小売業」にも初参入。
シンガポールの大規模なショッピングモール「グレート・ワールド・シティ」内にて、日本の食材や旬の魚介類、日本産の果物、加工品である刺身や寿司といった“お持ち帰り商品”を幅広くとり揃えた、食品小売店「厨ジャパニーズマーケット」をスタートさせました。
続く2008年には、「ジュロンポイント・ショッピングモール」にて、シンガポール初となる“日本をテーマにしたフードストリート”「食つう天」をオープン。大阪・道頓堀の「食べ物街」から着想を得た、この「食つう天」では、以前から存在するブランドと新規ブランドの両方のお店を設置。自社ブランドの認知の拡大に加え、自ずとお客様が様々な日本食に一度にアクセスできる独特のダイニング体験をそのコンセプトとしました。
マレーシアを含めたアジア各国でもフード事業を展開
先述のように、多様性のあるレストランブランドと、小売業を含めた複合的なフード事業展開で、シンガポールでの存在感を確立させるとともに、2007年には、マレーシアのクアラルンプールにある「パビリオン・クアラルンプール」にて、カジュアルな日本食レストランをオープンしました。
これは飲食業に限ったことではありませんが、国内の人口増加、GDPの上昇、および消費者の購買欲が右肩上がりの海外市場にこそ、良質なマーケットが存在すると考えています。
現在、「RE&S」グループでは、シンガポールやマレーシア以外でも、マカオ特別行政区といったアジア地域の各国に、自社のシーフード製品を輸出しています。
また、シンガポールやマレーシアを始めとするアジア諸国における人口動態や生活習慣の変化に伴い、新たな業態でのフード事業を展開することも視野に入れております。
具体的には、クイックサービスレストラン、コンビニエンスおよびその他セグメントの拡大を背景とした、新しいブランドを生み出すことで、その幅を広げ続けています。お客様ご自身で好みのトッピングが選べる「いだ天うどん」や、「いちばん弁当」といったブランドは、そのいずれがダイン・イン(=イート・イン)とお持ち帰りの両方を可能にしています。そのような迅速かつ手頃な価格の食事を提供することに重点を置いたセルフサービスを始めとする、多種多様なポートフォリオを生み出すことに注力しています。
絶えず変化を続ける消費者のニーズに対応しつつ新たな事業領域を拡大
今後の将来的な事業展開としましては、新規のF&B(Food and Beverage=飲食)店舗を設立することで、各国における自社のプレゼンスを拡大することを、そのおもな目標としています。
すでにシンガポールにおいては、既存業態のネットワークを広げるため、また新しいダイニングコンセプトをお客様に紹介するために、常にF&B店舗用の新しい立地を探しながら、出店の計画を練っています。そのようなシンガポール内での新たな出店計画を可能にするのが、先述した専門的な自動化技術と食品研究室を擁したセントラルキッチンの存在なのです。
また、新規店舗の中でも、特にクイックサービスレストラン、コンビニエンスおよびその他のセグメントに属する店舗を増やしていくことに注力していく予定です。なぜなら、経済成長が続くアジア諸国の人々の多くが、多忙なライフスタイルを送っており、消費者のニーズも、迅速かつ簡単な食事形態へ移行しつつあるからです。
そのような消費者の多くが、“コンビニエントかつ高品質な食事”にお金を払ってくださると、私どもは考えています。
その一例が、先述した、シンガポール初となる“日本をテーマにしたフードストリート”「食つう天」であり、クイックサービスとコンビニエンスという2つのオプションを提供することに重きを置いたコンセプト設定をしています。
それらに加え、食品小売店のネットワークを拡大する機会を探る市場調査にも力を入れていきます。そして、現地のスーパーマーケットへの委託販売による食料品の販売を通じ、Ready-to-Eat(調理済み食品)市場にさらに踏み込んでいく計画も想定しています。
マレーシアに関しましても、戦略的に優位な立地に新規店舗を設立することで、現地における事業領域を拡げてまいります。さらに、合弁事業およびフランチャイズの機会を含めた戦略的提携も視野に入れております。
今後も、「RE&S」ならではの高品質かつ安全な日本の食文化を、シンガポールおよびマレーシアを含めたアジア各国に提供してまいります。
企業名 | RE&S Enterprises Pte Ltd / RE&S Holdings Limited |
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業種・業態 | 飲食業 |
進出国 | |
事業内容 | シンガポール並びにマレーシアでの20業態、75店舗の日本食を中心としたレストラン、ベーカリー・食品小売店の運営 |
法人設立年 | 1988年 |
海外進出時期 | 1990年 シンガポール 2007年 マレーシア |
日本法人所在地 | 大阪府大阪市福島区野田1-1-86 大阪市中央卸売市場内 北16‐8 |
海外所在地 | シンガポール:32 Tai Seng Street #07-01 RE&S Building Singapore 533972 |
代表者 | Executive Director & CEO: John Yek |
資本金 | S$ 32,307,000 |
電話番号 | +65 6252 0810 |
URL | www.res.com.sg |
依頼したサポート内容 |