海外進出事例集

ブレズアジア様提供 IMG_1303_re

医療・福祉業

日本人が常駐する タイでの薬局&クリニック事業

ブレズアジア(BLEZ ASIA Co.,Ltd.)

今回は、タイ・バンコクにて、薬局事業およびクリニック事業を行う『ブレズアジア(BLEZ ASIA Co.,Ltd.)』の海外進出成功事例をご紹介します。

日本人常駐の薬局およびクリニックとして運営されている同社の医療サービスは、バンコク在住の日本人はもちろん、地元のローカルユーザーからも高い信頼と評価を得ています。

大学在学中、その場所さえもよく知らないままタイを訪れ(!)タイ商品の輸入代行EC事業を開始。その後タイ現地にて「ブレズ薬局」を開業した、同社代表の飯田直樹氏にお話をうかがいました。

2018年7月26日

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今回は、タイ・バンコクにて、薬局事業およびクリニック事業を行う『ブレズアジア(BLEZ ASIA Co.,Ltd.)』の海外進出成功事例をご紹介します。

日本人常駐の薬局およびクリニックとして運営されている同社の医療サービスは、バンコク在住の日本人はもちろん、地元のローカルユーザーからも高い信頼と評価を得ています。

大学在学中、その場所さえもよく知らないままタイを訪れ(!)タイ商品の輸入代行EC事業を開始。その後タイ現地にて「ブレズ薬局」を開業した、同社代表の飯田直樹氏にお話をうかがいました。

日本人常駐の薬局およびクリニックを運営

タイ・バンコクにて、日本人常駐の薬局およびクリニックを運営しています。

日本にて行っていたECサイトを通じたタイ雑貨等の販売を経て、2012年にバンコク中心地に日本人通訳常駐の「ブレズ薬局」を、続く2015年にローカルのタイ人を対象とした薬局である「未来ファーマシー」を設立しました。

現在は、5店舗の薬局に加えて、診察はもちろん各種保険の対応も全て日本語でサポートする内科総合診療医院である「ブレズクリニック」を運営しています。

窓口に立つ日本人通訳が、症状を薬剤師に通訳し、最適な薬を処方

ここタイでは、言葉の壁に加えて、現地医療の情報が限られていることもあり、日々不安を感じながら医療を受けている日本人の方が多くいらっしゃいます。

日本で販売されている市販薬は、数種類の薬が複合的に配合されているなど、かなり独自の商品が広く使用されていますが、そもそも薬の成分名はその多くが世界共通で、一般的な西洋人であれば、自分の症状に合った成分名を薬局で伝えることができるんです。

けれど、そもそも多くの日本人が自分の症状に即した成分名を認知していない…その要因のひとつに、先述した日本独自の市販薬が発達していることがあるのですが…というような背景から、海外在中の日本人が自分の症状に合った薬を見つけることがなかなか難しい状況があるんですね。

そのようなタイ在住の日本人の方々が持っている、医療に関するお悩みや不安を、もっと身近な形でサポートできないかと考えたことがきっかけで、タイでの薬局およびクリニック事業を展開することとなりました。

店頭では、窓口に立つ日本人通訳が、お客様に代わって症状を薬剤師に通訳し、お客様に最適なお薬を処方させていただいております。

バンコク在住日本人の方々はもちろん、観光でいらっしゃる日本人の方にも、安心してお薬を購入できることから、とても喜んでいただいております。最近は、お薬だけでなく、タイハーブの商品やサプリメントなど、旅行用のお土産を購入されるために来店してくださる方々も増えており、とてもありがたく思っています。

タイ商品の輸入代行サービス事業を経て「ブレズ薬局」を開業

もともと体育会系の野球少年で、大学在学中に起業して、初めてタイを訪れた時は、それこそタイがどこにあるのかもよく分からないまま飛行機に乗ってやってきたんですね(笑)。思ったほど英語も通じないし、もちろんタイ語も喋れませんでしたし…(苦笑)

大学在学中は普通に就職活動もして、それなりに内定もいただいていたのですが、様々な企業の偉い方々とお話をする中で、自分の中で「起業」という選択肢が生まれてきて、そのままインターネットビジネスの代行会社を設立しました。

その後、ECでの輸入代行サービス事業を立ち上げることになりまして、日本でネットショッピングの競合を調査し、売筋商品のマーケティングを実施したんです。やがて世界中の商品をチェックしていく中で浮かび上がってきたのが、日本で売れているものはタイ発の商品が多いという結果でした。

それらを踏まえて、まずは日本向け商品をタイから売るためのECサイトを構築し、販売を始めました。最初は雑貨など様々なものを販売していましたが、時期を見て、一番安定してかつ沢山売れていた薬やサプリメントを販売していくことに決めました。

もともとタイ現地で自ら商品を買い付けていたのですが、次第に売れ筋商品が分かってきて、相場感覚も身に着いてくると、「商流を一段階上げて自分でやったほうがよくないか?」と思うようになりまして(笑)

約10ヵ月をかけて、行く先々でタイ薬局の市場調査をしていく中で、ローカル向けの小売店準備をしていきました。やがてECサイトが軌道に乗ったところで、次の段階として、販売用の商品を安く仕入れるべく、現在の「ブレズ薬局」を開業したんです。

「おまえ(外国人)に薬局は開けない」と拒否され続けた日々

それこそ開業してからも、親族から借りた運営資金が底をつくなど、色々苦労はありましたが(苦笑)、自分の中でもっとも印象深いのが、薬局の開業許可を取得するために、タイの保健省食品医薬品庁(FDA)に辛抱強く通い詰めたことですね。
 
当時はタイ語が全く話せなかったのですが、FDAに行っても英語が通じず、一体何がダメなのか分からないままに追い返されるんです…。「おまえ(外国人)に薬局は開けない」と言われつつ、非常に悔しい思いをしながらも、しつこく交渉を続けました。

ある時、オフィスにいる一番偉そうな人に詰め寄って…その人は英語がちょっと話せた方だったのですが、タイ語で書かれた辞書のようにぶ厚い「薬局開業の手引き」を貰うことができたんです。その手引き書の翻訳を、当時通っていた語学学校のクラスメートにお願いしたら、ありがたいことにそれと同じくらいの量の膨大な英文へと訳してくれたんですね。

早速それを読み込んで、意気揚々と書類を持って、FDAに乗り込みましたが…またも結果は撃沈でした…(苦笑)

そもそも何が足りないのか、何がいけないのかといった押し問答を続けていく中で、薬剤師と開業店舗探しがまずは必要だと知り、物件探しを始めました。

それと並行して、創業メンバーであるスタッフ4人を集めて、会社を設立。店舗に関しては、内装業者を探して「薬局開業の手引き」通りに作ってもらい、FDAに申請するものの…またもダメ出しを貰うことになりました。

それからは、店舗の改修→ダメ出し→改修→ダメ出し…の繰り返しでしたが、なんとか申請が通り書類が受理されました。その後、実際にFDAの職員が店舗に再検査に訪れることで、ようやく免許を取得することができたのです。

「どうにかする」という強い決意の元、ひたすら失敗と改善を繰り返すことで、なんとか開業まで辿り着きましたが、気がつくと6ヵ月という時間が過ぎていました。

すでに借り入れていた店舗家賃だけで300万円の損失を出しており、先行きの見えない辛い時期ではありましたが、今となっては「なんでも来いっ!」と言えるタフさを身につけられたと思います(笑)

現地パートナー企業の見極めと、リマインド確認作業の徹底を

今後、海外進出を検討されている方々へお伝えしたいことは2点ございます。

1点目は、現地パートナー企業を選定する際は、しっかりと見極めること。信頼できるのか? 実績のある会社なのか? お互いに密な連携はとれるのか? …といったことを事前に充分に確認されることが重要です。お互いに利益の生める良好なパートナシップを組めるのか否か、しっかりと両社のビジョンのすり合わせを継続して行うことをオススメいたします。

2点目は、タイに限らず、多くのアジア諸国では、日本の企業のような綿密さや期間厳守というのは稀だと考えておくことです。予定通り物事が運ぶことは…まずありえません。そして注意しないと予想外のトラブルに巻き込まれます。それらを回避するためには、口約束ではなくきちんと書面に残すこと、リマインドなどの確認作業をマメに行うことです。

日本人同士だったら成り立つ「やってくれているだろう…」ということはまったく期待できません。トラブルを避けるためにも、人員、時間、金銭などの猶予を持つことは必須です。

海外事業における日本人サクセスストーリーのサンプルになりたい

将来の個人的な希望としましては…海外事業における日本人サクセスストーリーのサンプル(一例)になりたいです。

それこそ「コイツがここまでできるなら、自分にだってもできるかもしれない…」と思っていただけるような存在になれれば嬉しいですね。

夢を追って、熱意だけで日本を飛び出したような私のような若者でも(笑)、夢を諦めず、絶えず試行錯誤を続けていけば、一人で海外で起業しても、いつかは自分のチームと夢を形にできることを身をもって示したいです。

例えばですが…タイ企業としてグローバル企業と市場を競り合ったり、海外進出した日本人たちがパフォーマンス力で世界を圧倒したりといった、海外ビジネスに関わる人に影響を与える原動力のひとつになれたらと思っています。

それを実現するためにも、まずは自分が沢山もがいて、たくさんの成功体験を積み重ねていきたいです!

ブレない「ブレズの医療サービス」を世界中に浸透させる

企業としての将来のビジョンは、それこそ「医療に関してはブレズに訊けば大丈夫」と思っていただけるよう、事業範囲の拡張に努めてまいります。

弊社は現在、タイ国内の卸業やマーケティング業務も行っており、日本の商品をタイへ販路拡大するといった事業も執り行っています。おかげさまで、高品質なメイドイン・ジャパンをタイ市場に出すためのご依頼を数多くいただいています。

それらに加えて、将来的には、薬局店舗の展開を続けて、小売り店舗を500~1,000店舗に拡大します。また卸先を増やすことで、益々卸事業も強くしていきます。

そうしますと…次は製薬会社を作らないといけませんよね(笑)。まずは、より多くの人たちに医療を届けられるように、医療が必要とされる世界のあらゆる地域で、自分たちの総合病院を設立したいと思っています。

私たち「ブレズブランド」を世界中に浸透させるためにも、今後も1本筋が通っているブレない「ブレズサービス」を作ってまいります(笑)。このインタビューをご覧になっていただいた皆様、今後とも「ブレズアジア」をよろしくお願いいたします!

企業名ブレズアジア(BLEZ ASIA Co.,Ltd.)
業種・業態医療・福祉業
進出国
事業内容

・薬局事業
・クリニック事業
・輸出入事業

法人設立年2012年1月10日
海外進出時期2012年1月10日
海外所在地

415 Sukhumvit Rd.,Klongtoey Nua, Wattana, Bangkok

代表者飯田 直樹
資本金14,000,000 Baht(バーツ)
電話番号+66-2-258-8283
URLhttp://blez-web.com/ja
依頼したサポート内容

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