私たち「itty selection（アイティセレクション）」は、企業や人びとの「セレクト」＝「価値のある選択」をサポートする会社です。

テレビや雑誌で採り上げられればサービスやモノが売れていた時代から、インターネットでの情報収集が中心となったことでPR手法は多様化しました。ネットサービスのみならず、コミュニケーションの方法も多岐に渡り、「どこで・どのように・どんな情報発信をすればいいのか」悩む企業が増えています。

そのような状況のなか、2009年に単身ニューヨークへ渡米した私は、現地で最先端のPRを学びました。さらに帰国後に勤めた東京のIT系PR会社での経験を活かし、2016年に「itty selection」を立ち上げました。

事業領域としては、東京・ニューヨーク・ハワイの日系企業やブランドを対象とした「PR・マーケティング支援」を始め、ニューヨーク在住中にたずさわった日系留学エージェントでのインターン経験を活かした「キャリアプロデュース（フリーランス支援・ニューヨークやハワイを介したキャリアアップサービス）」や「留学支援」も展開しています。

海外ビジネスにおいては、「ニューヨーク・ハワイを介したキャリアアップ＆留学支援」「ニューヨーク・ハワイでのPR支援」「ニューヨーク・ハワイ現地日系企業の日本でのPR支援」という3つの軸で事業を展開しています。

「ニューヨーク・ハワイを介したキャリアアップ＆留学支援」では、2週間〜3ヵ月の短期滞在をメインに、帰国後のキャリアで活きる現地での体験を提案しています。具体的には、現地でのインターンやボランティア活動、現地経営者とのミーティング機会の創出といった、海外での滞在を"旅行"で終わらせることなく、その後の転職や独立に役立てる仕組みを提供することを心がけています。

「ニューヨーク・ハワイでのPR支援」では、おもに東京の企業またはブランド、さらには個人（アーティスト・クリエイター）が、ニューヨーク・ハワイでPR活動を行う際の支援をしています。たとえば、イベント開催や展示会への出展サポートを始め、クリエイターやアーティストとしての活動の場を提供しています。

「ニューヨーク・ハワイ現地日系企業の日本でのPR支援」では、ニューヨーク・ハワイ現地日系企業の、日本での認知向上などを目的とした、PR施策のプランニングおよび運営などを行っています。

先述のように、私が「itty selection」を設立する以前、最初にPRや留学支援の仕事を始めたのが、ニューヨークでした。しかし、ニューヨークのPRトレンドと日本のそれとでは、PRへの理解・解釈のされ方・認知・手法などが大きく違っていました。さらに留学に対するイメージやハードルも大きく異なるものでした。

そこで、帰国後に東京のPRカンパニーで日本のPRを学び、さらにニューヨークでつちかったPRの知識や経験を融合させることで、「itty selection」ならではのPR事業を確立させることを心がけてきました。

また、ニューヨーク滞在中から「留学＝1年以上行かなければ意味がない」「留学＝英語が得意でないと意味がない」というイメージを払拭したいと考えていました。

そのような思いから、「itty selection」の留学支援として、留学の先にある目的である「キャリアアップ」や「理想の働き方の実現」、さらには「生きたい生き方の実現」といったテーマにフォーカスしたカウンセリングや滞在プランの提案を行っています。

さらに、多くの日本人にとってのニューヨークが、距離的にも遠く心理的にもハードルが高い印象があることから、2017年からは、自らハワイへ短期移住することで、ハワイ現地にてニューヨークと同じ「PRおよび留学支援」事業をスタートさせました。

現事業を立ち上げるにあたって、ニューヨーク滞在中の約2年間、現地で活躍する日本人経営者たちの元での勉強会に継続的に参加。さらに、様々なPR手法について学ぶため、ファッションPRのほか、クリエイターチームや日系NPO法人、出版社でのPRなども経験しました。

それと同時に、留学エージェントでのインターンを通して、留学生の声を聞く機会を設け、ニューヨークでの留学や短期滞在を、帰国後のキャリアアップに確実に活かすための方法も探りました。

さらに、不動産マネジメントを手伝いながら、マンハッタン・ブルックリン・クイーンズなど、ニューヨーク中のアパートを13回ほど住み替え、ニューヨークの街を隅々まで知るための機会も自ら作り出しました。

また、2017年に短期移住したハワイにおいては、ニューヨーク時代のネットワークを活かし、現地に長く住む日本人経営者やクリエイターへのヒアリングを中心に、新たな事業展開へ向けての準備を重ねました。

PR支援を進めていくにあたって、特に大きな苦労は感じたことはありません。あえて申し上げますと、時差によるオンラインミーティングの時間設定などは、少し大変ですね（苦笑）

ただ、キャリアアップ支援においては、多少の苦労は感じるかもしれません。現地に渡った学生さんや休職中の社会人の方々から、緊急の電話相談などが入った場合など、文化の違いや、なりたい自分と現実とのギャップ、滞在期間が決まっているなかで思うように動けない…といった様々な不安要素がある中で、「落ち着かせる」「励ます」といった、ある種のカウンセラー的なコミュニケーションスキルが必要となるケースが多々あります。

そのため、専門ではないものの、コーチングや心理学やカウンセリングについても、一通り勉強する必要がありました。

海外進出を志す方々へのアドバイスとしましては、“とにかく現地へ行く”のではなく、すでに現地に進出している経営者やクリエイターなど、海外で事業を成功させている人たちに、まずはコンタクトをとってみてほしいと思っています。

弊社では、そのような「ヒアリング」および「ミーティング」を、現地の経営者にオンラインで行えるサービスも展開しています（2018年6月現在 試作運用中）。

具体的には、コンサルティング会社に相談・依頼するのではなく、実際に成功された方の知見をうかがうことに料金を支払うことで完結するサービスです。「進出支援の契約を結ぶ」というゴールがないことから、その先の利害関係を度外視した、フラットで実直な意見と生きた情報を得ることができます。
　
とにかく"成功者に直接聞く"ことを、強くオススメします。

将来的には、現在の事業を通して、日本と海外との垣根を低くすることで、もっと気軽に海外に行ける人たちを増やしたいと思っています。

多くの人にとっての海外での経験は、「自立心」や「自分はどう生きたいのか？ どう働きたいのか？」といったことを考える、とても貴重な機会になるからです。

特にニューヨークのような大都市には、世界中から色々なバックグラウンドを抱えた、様々な人種の方々が集まります。そこには「常識」というものがありません。自らが日本で囚われていた「こうあるべき」が、いかに小さかったかを気づく、自分の視野を大きく広げることができる場所とも言えます。

海外での体験を、これからの人生やキャリアに変革をもたらすような機会にするには、“長さ”ではなく、それこそ1週間でもいいので、"質"にこだわることが大切です。

自分の人生とキャリアを真剣に考え、自らの選択に誇りを持ち、自信に満ち溢れて生きる。そんな日本人の方々をひとりでも多くサポートできれば、とても嬉しく思います。