海外進出事例集

彩ファクトリー提供

コンサルタント業

国際交流体験を提供する「コンセプト特化型のシェアハウス」事業

株式会社 彩ファクトリー

今回は、コンセプトシェアハウス事業を手がける『株式会社彩ファクトリー』の海外進出(インバウンド事業)成功事例をご紹介します。

“体験を提供する不動産”をテーマに、「英会話シェアハウス」「起業家シェアハウス」「子育て支援シェアハウス」といった、独自のコンセプト特化型のシェアハウスを企画・運営している同社。

代表の内野匡裕氏に、「国際交流を促進させるインバウンド事業」としての「コンセプトシェアハウスの企画・運営」について、お話をうかがいました。

2018年6月26日

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今回は、コンセプトシェアハウス事業を手がける『株式会社彩ファクトリー』の海外進出(インバウンド事業)成功事例をご紹介します。

“体験を提供する不動産”をテーマに、「英会話シェアハウス」「起業家シェアハウス」「子育て支援シェアハウス」といった、独自のコンセプト特化型のシェアハウスを企画・運営している同社。

代表の内野匡裕氏に、「国際交流を促進させるインバウンド事業」としての「コンセプトシェアハウスの企画・運営」について、お話をうかがいました。

体験を提供する「コンセプト特化型のシェアハウス」とは?

私たち『株式会社 彩ファクトリー』は、“体験を提供する不動産”をテーマとした、“コンセプト特化型のシェアハウスを企画・運営しております。

「日本にいながら留学生活を体験して英語を上達できる“英会話シェアハウス”」や「130名の起業家コミュニティに相談しながら起業の成功確率を上げる“起業家シェアハウス”」といった、明確なコンセプトを掲げたシェアハウスを、東京・横浜・京都・福岡にて展開しています(18棟460室)。

例えば「英会話シェアハウス」であれば、
「不動産+ソフトサービス+コミュニティ」というテーマを元に…

・外国人英会話講師による週2回の英会話レッスン
・外国人比率30%以上にコントロール
・共用ラウンジでは英語で話すルール
・毎月国際交流パーティーを開催
・英会話習得に熱心な方のみ入居を許可

…などの要素で、居住者の方々に「実践的な英会話を短期間で習得」という体験を提供できるように最適化しています。

ご利用いただいているユーザー様としては、将来的に英語が必要なビジネスパーソンや、就職活動を有利にしたい学生さんなどがいらっしゃいます。

「英会話スクールに通っても身につかなかったが、ここなら毎日2時間英語で話すと決めれば月60時間トレーニングできる」「ネイティブだけでなく様々な国籍の人がいる海外の仕事の現場に近い環境で、とにかく場慣れしたい」…といった理由で入居を決める方々が数多くいらっしゃいます。

海外に関心のある日本人と、日本に興味のある外国人をマッチング

弊社以外でも、「外国人と日本人が入居しているシェアハウス」は数多く存在します。しかし、双方とも“入居費の安さ”が目的の場合、お互いの交流は求めていないケースが多々あります。

例えば、英会話に関心がない日本人入居者が、異文化交流をしたい外国人から話しかけられても、良質なコミュニケーションは成立しません。

しかし、私たちが企画・運営するシェアハウスは、「交流を求める者同士を適切にマッチングする」ことで、「双方にとって良い体験を提供できる」ことを可能にしています。

そもそも、私たちが提供する「英会話シェアハウス」には、日本人だけでなく、外国人にとっても、「初期費用なし、保証人なし、家具付き、短期入居可能、来日と同時に入居可能、英語の堪能なハウスマネージャーが不慣れな日本での生活を支援」といった実利的なメリットが複数存在します。

それらに加えて、「日本人と友達になりたい。深く文化体験したい。日本語を学びたい」といった、日本人と濃密な交流を求める外国人にとって、彼らが求める体験を得やすい環境作りを心がけています。

シェアハウスのイメージを変えて、誰もがこの体験を得られる社会をつくりたい

約11年前、私自身が英語を身につけたいという理由で外国人の多いシェアハウスに住み始めたのが、この事業を起ち上げるきっかけでした。

国籍、年齢、職業、価値観が異なる存在に触れて、様々な出来事から考えさせられ、新たな気づきを得る機会を経て、自らの人生の視野が拡がる体験をすることができました。

ただ、当時のシェアハウスのイメージは、いわゆる“安宿”と呼ばれる存在で、実際にその多くが、見た目もボロボロで、家賃が格安であることがユーザーのおもな入居動機とされていました。また、社会的にもあまり良いイメージはなく、周囲に話すと「お金に困ってるの?」と言われてしまうようなありさまでした。

そのような状況のなかで、「シェアハウスだからこそ生み出せる良い体験を、多くの若者に適切に届けたい」と思い立ち、ハードとソフトの両方の面で事業構想に改良を加えていきました。

ハード面では、見た目をデザイナーズ(デザイン性・芸術性を重視した住宅)の造りにしたり、ソフト面では「安さのためではなく、自己成長のため」という明確なコンセプトを確立させるなどして、それらを多くのマスメディアに採り上げていただけるよう努力を重ねました。

シェアハウスの社会的イメージを変えて、誰もが当たり前のようにこの体験を得られる社会をつくりたい一心で、今日まで事業に取り組んでまいりました。

まずは「自らの存在を知ってもらうこと」が最初のステップ

起業時を振り返ると、この事業を手がけると決めてからは、新しい要素を備えたシェアハウスを見つける度に、研究目的で入居。3年間で8件程渡り住みました。見学は200件以上を回ったと思います。

規模によって、入居者の属性によって、家賃帯によって、あるいは入居者間のファシリテーションやルールによって、コミュニティはどのように形成されていくのか? 経営していく上でのキーポイントは何なのか? 自分が考えている差別化ポイントがきちんと成立するものなのか? …など様々な視点で研究を重ねてきました。

そのような中で思い知ったのは、やはりどんなに価値がある商品でも「最初は誰も知らない。誰も知らないものは発想もできないので、ネットで検索もされない…」という現実でした。

一度その存在を知ってもらえれば、多くの方々に「素晴らしい! ぜひ住みたい!」と言っていただけるものの、まずは多くの方々に、その存在を知ってもらうことが、最初のステップでした。

いろいろと試行錯誤した結果、TV、新聞、雑誌、WEBメディアに取り上げてもらえるように、新規性と独自性、さらには、いかにして非日常体験が生まれるのかをマスに向けてアピールすることを意識しました。

努力を重ねる中で、テレビ朝日、日経新聞、英会話習得系のメディアなどに採り上げていただくことで、最初の物件30室がアっと言う間に満室となって以降は、おかげさまでユーザー様からは、「他にはないシェアハウスなので、退去が出るまで待ってます」とおっしゃっていただけるような“入居待ち”が発生する程となっております。

これまではシェアハウスというと「若者の住むところ」というイメージが強かったのですが、今では単身赴任の40代男性が「どうせ1人暮らしするなら英語を学びながら単身赴任したい」という理由で入居されたり、65歳の女性が「伴侶と死別して1人暮らしとなったが張り合いがなくて、人生の新しい生きがいとしたい」と入居されたり、海外赴任が決まった20代の方が「3ヵ月後の海外赴任までに英語を特訓したい」と入居されたり、大変幅広い年代の方々にご利用いただいております。

また、インバウンド型のコンセプトシェアハウスにとっては、外国人の集客も重要なキーポイントです。当初は、外国人向けのメディアに広告を出すなどして、試行錯誤を重ねました。

やがて、次第に日本語学校や留学斡旋会社から「(日本に留学に来た外国人に)良い体験の得られる住まいを紹介することで、留学の満足度が上がった」といった評価をいただけるようになり、定期的に日本に来日する留学生を紹介していただけるようになりました。

大手英会話スクールからも、「来日する英会話講師が日本に来ると同時に入居可能で、生活の困りごとを英語でサポートしてもらえるのは大変助かる」という理由から、紹介をいただけるようになりました。

異文化ならではの“すれ違い”を楽しむ

そもそも、日本人と外国人が混在する環境ですので、当然文化の違いを発端とした何らかの出来事は発生します。しかし私自身、起業前に多くのシェアハウスでそういったことを体験しており、入居時のオリエンテーションで念押しして説明をしたり、住居内に貼紙をするなどして、起きたら困ることを未然に防げるような配慮をしております。

むしろ、「そういった文化のすれ違いこそを楽しんでください」と、ユーザー様には積極的にアナウンスしています。

多くのケースではお互いに悪気はないことがほとんどです。互いの常識が違うだけで、恐れずにコミュニケーションをすれば、たくさんの発見を楽しむことができます。実際に海外で仕事や生活をするようになれば、こういった異文化間の誤解は連続して起こるものなので、ここでのコミュニケーションによって、それを楽しむ訓練をしていただければと、入居者様にはポジティブなご案内をしています。

日本独自の「コンセプトシェアハウス」を世界に広める

「安さのためにシェアして暮らす」というライフスタイルは海外から日本に入ってきたものですが、「貴重な体験を得るために高くてもシェアする」というコンセプトシェアハウスは、日本で独自に生まれたもので、さらに発展し続けています。

今後はアウトバウンド事業として、この日本独自の「シェアハウス環境」を海外に展開していきたいと考えています。

ここ数年、海外進出に向けて、様々な国へ視察に出ていますが、やはり国自体の成長の勢いが日本と段違いであることを痛感している次第です。経営者としては、マーケットを選ぶことは非常に重要であり、やはり伸びている国を見極めて海外進出していかねばと肝に銘じています。

これまで国内において、日本人と外国人の双方の立場になって、「彼らが本当に困っていること、得られたら嬉しいことは何なのか?」にこだわり抜き、双方に向けて真摯にサービスを提供してまいりました。

その結果、多くの入居者の方々から「ここに住んで本当によかった。人生が変わった」と評価をいただくことができました。

今後は、このような「コンセプトシェアハウス」ならではの新しいライフスタイルを、世界中に伝えることで、より多様性のある方々に入居していただけるよう、更なる努力を重ねていきたいと思っております。

企業名株式会社 彩ファクトリー
業種・業態コンサルタント業
進出国
事業内容

コンセプトシェアハウス・コンセプトホテルの企画、運営、コンサルティング

法人設立年2009年
日本法人所在地京都府向日市寺戸町乾垣内5-2 Fespa京都102
代表者内野匡裕
資本金1,000,000円
電話番号09040077893
URLhttps://irodorifactory.com/
依頼したサポート内容

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