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海外ビジネス コラム

市場動向 2013年03月25日

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日本とアジア人材の違いとは? 今後の海外進出を左右する「和僑ネットワーク」

出井 伸之(クオンタムリープ株式会社)

シリコンバレーで見た3000人規模の集会

今回はアジアと日本の「人材」についてお話したいと思います。

3年くらい前でしょうか、シリコンバレーをスピーチのために訪れた時、あることに気が付きました。3000人のインド人が集まって、集会を開いていたんです。このように、華僑やインド系の人々は、毎年、何千人規模の決起大会を行なっているそう。少しずつ立ち上がっているようですが、日本にはそうしたものがありませんでした。

日本人だって多くの人が海外で頑張っているのに、なぜでしょう。それは日本は大企業が海外進出を進めてきたからです。大企業の人たちは、現地で日本人のネットワークを築く必要性があまりありません。しかし、単身乗り込んでいく人が多い国は、そうはいきません。現地で人脈を築く必要があります。

仕事を尋ねられると、企業名を答える人、職種を答える人

そして、日本人とアジアの人材を同じ30歳で比べてみた時、アジアにはとんでもなく優秀な人がいて、驚かされることがあります。アメリカの教育で揉まれた人も多いです。個人で出ていく環境が整っているからこそ、彼らは真の意味で揉まれることができたんです。

昔、ドラッカーに会った際、「仕事を尋ねた時に、日本人でも私は三菱だ、などと言わない人が半分くらいに増えてきたね」と言われたことがあります。日本人は仕事を聞かれると、会社名を答えることが多かった。営業です、企画開発です、ではなかったんです。はっきり言って今でも会社名を答える人は多い気がしますが……。日本人以外はみな、何ができるかを答えます。ここにも日本とアジアの人材の違いを感じることができます。意識が完全に違う。

今こそ「倭僑」のネットワークを海外に築いていくべき

しかし、悪いことばかりではありません。その意識の違いから来ているのかどうかはわかりませんが、日本人のアベレージは圧倒的に高い。モンゴルの高級官僚は確かにすごい。しかし、一般の人との差は激しい。日本人はその差が非常に少ないのです。
そのことも一因になっていると思いますが、日本人は研修や教育で非常に伸びます。一方アジアの人材を企業内で育てるのは難しいです。優秀な人材に育てるのに時間がかかりますし、優秀な人は自分の思うように突然去っていってしまうのです。

日本人でもとびきり優秀な人材が出てくる環境を作ること。それが実現すれば、日本という国の可能性は爆発的に広がります。そういう意味でも、今こそ「倭僑」のネットワークを海外に築いていくべきだと思います。

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出井 伸之

(クオンタムリープ株式会社)

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