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海外ビジネス コラム

市場動向 2015年01月09日

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「中国で、ここ10年値上がりしていないもの」は?

浅野 潤(セールスインチャイナ株式会社)

先日、「物価の上昇が続いている中国でここ10年値上がりしていないもの」という記事を読みました。上海生活13年目の私としては非常に実感できる記事でしたので、ご紹介します。

1.宝くじ 2元(約32円)で500万元(約9,000万円)の夢

買ったことはないけれど、街角に宝くじの売店が沢山あって、結構な割合で買っている人を見かけます。宝くじ自体は値上がりしていないけれど不動産などの物価は確実に値上がりしているので、実現できる夢は小さくなってきているのでしょうね。

2.新聞 1元(約16円)

これも街角や地下鉄の売店で売っています。年々カラー紙面が増え、紙面も増えているようですが、ネット社会に押されてなかなか値上げしにくいようですね。これは日本も同じでしょうか?

3.路線バス 2元~3元(約16円~48円)

これは頻繁に利用しますが、安くて便利です。上海市内では、バス+地下鉄でほとんどの場所に行けます。乗り継ぎ割引などもあって市民の足として大活躍です。うまく路線を把握すればタクシー移動よりストレスなく移動できます。できるだけ値上げしてほしくないですが、10年前に比べてガソリン代が2倍強値上がりしていますので、そろそろ限界かもしれませんね。

4.公園

中国の公園は結構、有料の場所も多かったんですが、最近は無料開放の公園が増えています。子供を育てているような人にとっては非常にありがたい傾向です。また、ペットを散歩する人も居たりしますが、ペットは侵入禁止の所がまだまだ多いですね。

5.袋詰めの醤油、酢

富裕層が食品の安全のため、輸入品や有名ブランドの食料品を買い求める傾向にありますが、一般庶民は袋詰めの醤油や酢、量り売りの塩など従来のものを買っていて、これは値上がりしていないようです。2極化が進んでいますね。

6.電子製品

特にパソコンやデジカメなどは値下げ競争が激しく値上がりしないというよりは、むしろ値下がりしていますね。これは世界的な傾向でしょう。中国も同じです。アイフォンが相変わらず中国でもブランド力を持ちながら、販売数ではアンドロイドに遅れをとっているのもこの値下がりによるものです。

7.電話・ネット接続料金

10年前にADSLが出た時は、会社で申し込むと6000元/月程度の費用がかかりました。今では会社名義で申し込むと1000元/月ほど。個人では100元ほどの料金です。街中のいたるところでネットは無料で接続できますし、非常に安価で便利です。

8.自動車
12年前、ホンダのオデッセイを32万元で購入しました。問い合わせてみると今では23万元で買えるそうです。以前は重要部品は日本やドイツから輸入して、中国で組み立てて販売していたため高額でしたが、中国の生産能力も上がり車の種類が増え、価格が下がってきました。10万元程度だせば、それなりの車が購入できます。

〇まとめ

不動産などの高騰は、国民性に鑑みると仕方のないことかもしれませんが、庶民のインフラはうまく政府がコントロールして現状維持してほしいです。

一概に「消費力や平均収入が上がっている」というだけでは分からない、庶民の生活感がこういったランキングから見えるのが面白いですね。さて、この先の10年はどうなっていくのでしょうか?

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浅野 潤

(セールスインチャイナ株式会社)

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