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海外ビジネス コラム

市場動向 2015年11月05日

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急速に発展するMENASA市場の料飲産業(料理と飲食)に迫る!-後編-

堀 明則(Hopewill Group)

世界における新興マーケットの中で、中東(Middle East)、アフリカ(Africa)、南アジア(South Asia)地域において急速に成長する料飲産業(料理と飲食)が注目を集めている。2015年10月27日から29日にドバイで開かれるガルフード・マニュファクチャリング2015 (Gulfood Manufacturing 2015) においては、MENASA地域での展開を試みる料飲関連企業が一同に集う。2回目の後編では、MENASA地域での展開を視野に入れている外資系企業の展望に迫る。

ガルフード・マニュファクチャリングへの出展

過去のガルフード・マニュファクチャリングでは、世界中の様々な料飲産業関係業者からの展示ブースへの応募が殺到し、地域を越えた料飲産業の交流・発展に繋がった。今回の2015年度のガルフード・マニュファクチャリングへ出展する企業も、MENASA地域で展開する足がかりにしようと大きな期待を寄せている。食料の消費量の増加に応じて、サプライチェーンのインフラ、食品包装、冷蔵輸送の為の設備、小売店までの交通・物流等の重要性も高まっている為、料飲関連産業の出展も多く見られる。

・Ingredients Europe 部門
スペシャリティコーヒー協会ヨーロッパ (Speciality Coffee Association of Europe: SCAE) はガルフード・マニュファクチャリングへの初の出展となり、コーヒーの展示とトップレベルのバリスタによるコーヒーの淹れ方のデモンストレーションを行う。

・ProPack Middle East 部門
乳製品や流動食用の容器を手がけるスウェーデンのEcolean AB社は、急速な成長を続けるMENASA地域に焦点を絞り、ガルフード・マニュファクチャリングを自社製品の展開の跳躍台とする方針である。
また、トルコの 食品包装業者であるTeknika Plast社は、 MENASA地域の圧倒的な市場の潜在性に大きく期待している。同社はヨーグルト、チーズ、レブネ用の容器を中心に展開し、近く製造工場もドバイに建設予定である。

・Food Logistics Middle East 部門
アラブ首長国連邦は、急速に発展する食品製造・食品加工産業を有しているだけでなく、世界最大級の再輸出を行う重要な国際的ハブとして機能している。そのため、食品流通に従事する企業の出展も多く見られる。現在、サプライチェーンのインフラ整備においては、経営効率の向上、農業生産高、生産能力、高い品質管理を可能にする技術が注目されている。
環境技術を有するデンマークのJimco A/S社はMENASA地域の気候に着目し、殺菌・消毒技術をもってガルフード・マニュファクチャリングに出展する。Jimco A/S社CEOのJimmy K. Larsen氏は、「高温高湿の環境では、穀物、種子、香辛料の汚染が食品加工の段階で頻繁に発生し、十分に殺菌・消毒された環境が必要とされている。」と語る。

ハラル食品の展示

昨年2014年度のガルフード・マニュファクチャリングには、ハラルワールドフード (Halal World Food) ブースが設置され、50カ国以上の国から数百ものハラル食品の販売に特化した企業が出展し、世界最大規模のハラル食品展示会となった。ハラルワールドフードでは、ハラルに関連する食品や小売り、サービス部門等幅広いハラル商品が展示された。ガルフード・マニュファクチャリングはハラル関連産業の中心であるドバイで開催された為、ハラルワールドフードは、外資系企業からアラブ首長国連邦内の卸売産業や輸送関連産業、貯蔵産業への投資を促した。ハラルワールドフードには異なる基準のハラル認証を持った商品が集まる為、今後政府機関と協力してハラルの認証体制を統一する動きも見られている。

-編集後記-

急速な経済発展を遂げるMENASA地域は、消費が落ち込む先進国市場に代わる市場として、MENASA地域内の企業のみでなく、欧米企業からも大きく注目されてきている。中でも、中東やアフリカ地域には自国の食料供給を輸入食品に頼る国が多い為、料飲産業に投資する外資系企業が多い。

この世界的な注目を集めるMENASA地域は、イスラム教を主流とする国が多く存在している。イスラム教徒は、イスラム教の教えに則ったハラル食品以外の食事を禁じられている。それ故、MENASA地域やガルフード・マニュファクチャリング等の展示会で成功する為には、展開する商品やサービスがハラルに遵守していることが必須である。近年、新興のイスラム市場にいち早く着目した日本企業の間で、ハラル認証の取得が盛んに行われている。既にMENASA市場へ多く乗り出している欧米企業に遅れをとらぬよう、ハラル認証取得などの早急な対策が求められるだろう。

参考文献

http://www.dwtc.com/en/events/Pages/2015/Gulfood-Exhibition.aspx

http://halalfocus.net/uae-gulfood-manufacturing-2015-27-29-october-dubai/

http://www.gulfoodmanufacturing.com/

http://halalfocus.net/uae-global-demand-spurs-new-gulfood-manufacturing-show/

このコラムの著者

堀 明則

堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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