海外進出事例集

図1

サービス業

ASEAN攻略のカギは「柔軟性」と12ジャンルの「支援活用」、日本品質の商空間を提供

株式会社ラックランド

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

事業概要

1970年、業務用冷凍・冷蔵庫の卸販売とメンテナンスからスタートしました。その後、商空間の「健康」を司る建築設備の設計・施工・メンテナンス会社としての基盤を固め、現在ではメインの小売・飲食店舗の企画・制作だけではなく、ホテル、アミューズメント、医療施設、大型倉庫・工場、物流センターなど事業分野を拡大しています。グループ会社は16社となり、各分野のスペシャリストを増やしております。「設備」、「建築」、「内装」、「冷蔵」、「厨房技術」を組み合わせた独自のサービスを手掛け、商空間創りを通じ、皆様を笑顔にしていく「オンリー1」企業を目指しています。

海外ビジネス概要

2013年にシンガポールに現地法人を設立して以来、現在ではASEAN6ヶ国に営業拠点を置き、本格的なグローバル展開に乗り出しています。国内で培った実績と技術力を武器に、海外出店を目指すお客様のお手伝いを致します。
「現場を大切にすること」、「いざという時にすぐ対応できること」、「日本と同じ品質と最高のおもてなしをお客様に提供すること」をモットーに、企画から施工まですべての工程を手掛け、またその後の保守・メンテナンスサービスも提供致します。

最近の事例と致しましては、経済産業省が進めている「クールジャパン政策」の一環として、2016年7月にシンガポール伊勢丹オーチャード店の4階にオープンしました「JAPAN FOOD TOWN」内の全16店舗のうち、6店舗の施工を担当させていただきました。

進出理由と背景

当社は、2016年から10年間のスローガンを「世界でも期待される企業に成る」と設定致しました。
国内市場だけでは将来の成長には限りがあり、成長途上で勢いのあるASEAN地域で事業展開することにより、更なる業績拡大を狙います。また、国内景気の低迷に伴い、業績が落ち込んだ場合でも、経済環境が異なる海外地域において事業を発展させておくことでリスクを抑えることも可能になります。何より、当社のお客様の海外出店のお手伝いをさせていただくということが、海外進出の一番の理由です。

ASEAN地域ではタイを中心に2000年代から日本食ブームが続いておりまして、日本食を提供する飲食店が加速度的に増加しています。日本食は「味付けの繊細さ、新鮮、ヘルシー、盛り付けの美しさ、おしゃれ」といった理由から各国料理と比較しても人気が高く、日本式サービスも評価されています。日本製品につきましても世界的に高品質であるという評価がすでに浸透しております。2013年11月には日本食が世界無形文化遺産に登録され、「クールジャパン」と称する日本文化振興策や、農林水産省の「FBI戦略(日本食文化の普及)」も、日本からの飲食店・小売店の海外進出を後押しする要因となっています。

現在のASEAN地域は約40年前の日本の似た状況にあると言われております。日本の40年前と申しますと1970年代後半で、高度経済成長期を経て国民全体の生活水準や食文化が向上した時期でした。前述しましたように、当社は創業初期で、冷凍・冷蔵庫の卸販売やメンテナンス業務だけではなく、食文化の向上に貢献する飲食店・小売店の制作へと事業分野を拡大し始めた時期でした。そして、40年後の2010年代のASEAN地域も好調な経済の下で生活水準・食文化は向上しており、当社が本格的に参入する絶好のタイミングだと考えております。

進出までにやったこと

海外進出に関しては未知でしたし、当社より先んじて海外進出を果たしている競合他社も多く、市場調査等も十分ではございませんでしたが、磐石な体制が整うまで待っていてはお客様の期待に応えられず、商機を逃してしまいます。そのため、問題が起きたらその都度対処していくという覚悟でASEAN進出を決めました。

現地法人の設立につきましてはゼロからのスタートでしたが、30代の中堅社員を中心に手探りで情報収集や各種手続きなどを進め、ASEAN地域にすでに現地法人を立ち上げている方々にもご協力いただきましたおかげで、ようやく2013年1月に当社初の海外拠点である「ラックランド アジア」をシンガポールに設立することができました。

日本国内での準備と致しましては、間接的ではございますが、ソフト面では海外事業に携わる社員に対して英語研修を実施しました(現在も継続中)。日常会話のみならず、建築関連の専門用語等も取り入れたプログラムです。研修を受けた社員の感想を聞きますと、ASEAN地域は英語がメインではありませんが、海外や外国人に対するハードルが下がると同時に、コミュニケーション力がつくので、海外で仕事をするにあたって役立っているという意見がありました。

ハード面では、海外拠点と密に連絡が取れるようテレビ会議システムの整備を行いました。海外駐在員だけではなく、基本的には全社員に携帯電話、タブレット等のモバイル通信デバイスを支給し、滞りなく連絡が取れる体制を敷いておりますが、遠隔地同士で綿密な打ち合わせをするためには電話やメールだけでは限界があります。関係者が一同に会し、顔を突き合わせて話すことで、細かなニュアンスも伝わり、時間的ロスも削減できました。

また、数年前よりベトナム、インドネシアからの海外研修生の受け入れも開始しております。将来的には、祖国に戻って活躍してくれることを期待しております。

苦労したこと

やはり、日本との文化・価値観・技術レベル等の違いがありますので、施工現場で通訳を介していてもコミュニケーションがうまく取れなかったり、指示がしっかり伝わらなかったりと、作業が想定どおりに進まないことも多々あります。

海外の施工現場での一例を挙げますと、その現場は施工管理のみが当社社員(日本人)で、他は現地の職人という状況でしたが、まず時間通りに出勤してこないというところから始まり、作業や納期に対する意欲、安全衛生に対する意識など日本なら当たり前というレベルに達していないという問題がありました。しかし、我々の主張ややり方を押し付けるだけでは現場はうまく回りませんので、彼らの意見を聞いた上で、なぜこのようなやり方をするのかといった理由を、彼らが納得し、体得するまで何度も説明しました。言葉だけで足りない時には、イラストやボディランゲージなども駆使して伝えるよう努めました。

また、制作環境につきましては、資材調達が日本ほど容易にできませんので、調達できないものは自ら作ったり、それでも調達できないものは日本から取り寄せるなど臨機応変に対処しなければなりません。

このように、これからいくつもの難関が待ち構えていて、時には逆風が吹く時もあると思いますが、すぐに結果が出ないということは覚悟しております。当社の2017年のスローガンは「石の上にも三年」です。失敗を繰り返しながらも、辛抱強く乗り越え、柔軟に対応し、その失敗を次に生かして、ASEAN地域でも利益基盤を着実に構築していきたいと考えております。

支援を依頼したジャンル

海外進出において12ジャンルで支援依頼をしました(海外進出コンサルティング、海外法務、海外税務・会計、海外視察、翻訳・通訳、輸出・貿易・通関サービス/ビザ申請代行/海外決済・送金サポート/海外不動産・レンタルオフィス/多言語サイト制作、海外決済・送金サポート、海外人材採用・紹介、海外労務サポート)。

海外進出において盤石な体制が整わなかった中でも、お客様の期待に応え勝機をつかむために、内部でノウハウのなかった部分は外部の支援サポートに依頼して進出を実現させました。

今後の展開

当社が創業以来、長い時間をかけて培ってきた経験や知識を、今度はASEAN地域で根付かせ、花を咲かせたいと考えております。この2、3年で店舗の設計・制作という事業分野で実績を重ねてまいりましたが、これからは暑さが厳しい熱帯地域でも食の安心・安全を提供すべく、物流および冷凍倉庫といった事業分野の拡大も目指しております。

現在、ASEAN6ヶ国で事業展開をしておりますが、北3ヶ国(カンボジア、タイ、ベトナム)と南3ヶ国(シンガポール、マレーシア、インドネシア)の2つのグループに分け、より機動的に仕事を進められる体制に変更しました。日本国内から引き続きお取引させていただいているお客様だけではなく、新規顧客の開拓を進めてまいります。

また、現地に日本の高い技術を持った職人(社員)を送り込み、その技術を伝承することで、現地の職人の技術力向上に貢献していきたいと考えております。

海外展開成功のためのアドバイス

海外現地においてもお客様を大事にするということが一番大事だと思っています。私どもも「商空間創りを通じて、街中に潤いを与え、お客様を笑顔にする」という姿勢を貫くことで、国の違いにかかわらず、自ずと結果がついてくるのではないかと思っております。

企業名株式会社ラックランド
業種・業態サービス業
進出国
事業内容

「店舗施設の企画制作事業」、「商業施設の企画制作事業」、「食品工場・物流倉庫の企画制作事業」、「店舗メンテナンス事業」、「省エネ・CO2削減事業」、「建築事業/建築設備事業/冷凍冷蔵庫設備事業」

法人設立年1970年
海外進出時期2013年1月 シンガポール、2013年9月 カンボジア、2014年4月 マレーシア、 2014年11月 タイ、2014年12月 ベトナム、2015年2月 インドネシア
日本法人所在地本社:〒160-0023 東京都新宿区西新宿3-18-20  (その他 支店 2、営業所 10、メンテナンスステーション 5)
海外所在地

 シンガポール
21 Bukit Batok Crescent, #08-74 WCEGA Tower, Singapore 658065
 カンボジア
No.168, Sotheros Street Sangkat Tunle Bassac, Chamkamorn, Phnom Penh, Cambodia
 マレーシア
B-13A-2, Scott Soho, 289 Jalan Kelang Lama, 58000 Kuala Lumpur, Malaysia
 タイ
952 Ramaland Building 13F, Rama 4 Rd., Surigawongse, Bangrak Bangkok 10500 Thailand
 ベトナム
121-123 Bach Dang Street, Ward 2, Tan Binh Dist, HCM City
 インドネシア
Jl. Kemang Timur Raya No.72A, Kemang, Jakarta Selatan 12730, Indonesia

代表者望月 圭一郎 代表取締役社長
資本金15億2,449万円
電話番号03-3377-9331(代表)
URLhttp://www.luckland.co.jp/
依頼したサポート内容

この事例が役に立つ!と思った方はシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
海外進出無料相談サービス