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海外ビジネス コラム

商習慣 2013年04月02日

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ベトナム進出成功のカギ? 高いといわれるベトナムの教育水準と学生の資質の実情とは?

安藤 昌明(G.A.コンサルタンツ株式会社)

優秀だといわれるベトナム人の実情は?

「ベトナム人は優秀だ」「識字率は95%」と良く言われ、ベトナム人の評価は、何となく高いものとなっている。

実際、低所得国の割には、小学校への就学率はほぼ100%に近い状況、大学への進学率も約15%と高い。ホーチミンやハノイ等の都心では、教育熱は高まるばかりで、小学生の習い事通いも通常の風景となっている。

ベトナムは2020年までの工業国入りを目標に掲げており、ベトナム政府も教育には力を入れていきたいとしている。

では、世界の中でのベトナムの大学の評価はどうか?

ベトナム教育訓練省は2020年までに、世界上位200校入りの目標を掲げたが、現状ではベトナムの大学は上位2,000校にも入っていないのが現状である。

この問題の大きな原因の一つは、やはり「お金」である。

大学教授に支給される研究費は一人当たり平均年間約470ドル。給与も数百ドルレベルに留まっている。
*ちなみに、日本での研究費は理系の教員で約500万円

政府も年間予算の2%程度を科学技術・学術研究に充てることを検討しているようだが、それでも、上位200校入りするための予算にはまだまだ不足している感は否めない

お金が絡む問題はそう簡単には解決できないだろう。

 

素晴らしい資質と夢を持つ将来の金の卵をどう育てていくか?

しかしながら、振り返って、ベトナムの学生のレベルがそこまで低いかと言えば、全くそんなことはない。

例えば、2002年から過去11回開催されている「アジア大洋ロボコン大会」では、ベトナムは3度の優勝を誇っている(日本はたったの1度きり)。

当社が提携している大学も数回出場し、優勝を果たしてしているが、まともなモーターや部品も購入出来ない環境の中、本当に創意工夫をこらしている。

手探りの工夫の中で、日本のような裕福な国の学生と堂々と立ち合い勝っていく姿は本当に頼もしく微笑ましい限りだ。

金はなくとも、素晴らしい資質と夢を持つ将来の金の卵の学生たち。

出来る限りの、チャンスの機会を与えてあげたいと思う今日この頃である。

このコラムの著者

安藤 昌明

安藤 昌明

(G.A.コンサルタンツ株式会社)

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