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海外ビジネス コラム

商習慣 2014年05月20日

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「日本流」海外を目指す!

堀 明則(Hopewill Group)

日本のビジネスホテルの海外進出が目立ってきましたね。
長く日本を離れる身としてよく考えていたことは、日本にあって海外(特にアジア)にないものは、「ビジネスホテルチェーン」ということでした。

中国のほうでは一足はやくビジネスホテルのコンセプトは都市部においてかなり浸透をしてきていますが、それでもクオリティはまだまだです。

ものすごくよいホテルか、ものすごく程度の低いホテルか、選択肢が二極化している地域は少なくないのですね。
実はこの両極の間を埋めるコンセプトが「ビジネスホテル」であると思います。

東横インは2015年にカンボジアの首都プノンペンで開業予定とのことでです。
このホテルの規模は320室と、東横インとしては最大規模のものになるようです。
そして、このホテルにはサウナルームもつくそうです。
プノンペンにおける高級ホテルの1室平均宿泊料が1万円であるところ、東横インは5,700円を提供想定にしているということです。
プノンペンに行く際にはぜひ利用してみたいと思います。

共立メンテナンスが運営するドーミーインは、今年9月に韓国の首都ソウルに展開とのことです。
このホテル、客室の3割程度をシングル室にし、他に家族向けの部屋もしつらえるようです。
韓国に行くと、なかなか難しいのがホテル選びでした。
韓国も高級層と低級層の間の中間層がすっぽり抜け、韓国での宿泊においてなかなか満足度が得られなかった、という経験をされた方は多いのではないかと思います。
かくいう私もその一人、アジアの中でも韓国滞在時にはじめて、「日本のビジネスホテルがあればいいのにな」とつよく感じたことをよく覚えています。

他にも、カンデオ・ホスピタリティ・マネジメントは、2016年までにモスクワに、すでにバンコクに出店しているスーパーホテルは、バンコクの1号店の高稼働をうけ2号店出店の検討に入っているようです。

これらビジネスホテルの海外展開に加え、ビジネスホテルが有する温泉浴場、あるいは費用対効果の高い料金設定を好み、訪日外国人による利用が増えてきているとのことです。

余談になりますが、ビジネスホテルの定義をこちらに紹介します。
<定義>
結婚式場などの宴会場を持たないホテル。
シティホテルに比べて施設が絞られている。
行動経済成長以降のビジネスマンによる利用の増加から
「ビジネスホテル」と呼ばれるにいたり、現在はその数が国内に7,000軒程度ある。
2013年のシングル室の料金は平均で6,558円。

海外に展開するビジネスホテルは、
「低料金で清潔、かつ充実の設備」を訴求ポイントにし、これからも大いにその市場を拡大してゆくのではないかと想像します。
現状ビジネスホテル業界において、東横イン、サンルートだけが海外事業に乗り出していました。
日本国内の好立地条件地域における飽和状態もあり、今後は同業界の海外、特にアジア進出が大注目であり、その動向から目が離せませんね。

このトピックから得られる考察ですが、それは、
「ハードを売る」のではなく、「ソフトを売る」がポイントになっていることです。

清潔な部屋、きれいに洗い上げられたリネン、エントランスにおけるチェックイン・アウトの最適サービス、朝食サービス、などなど。

つまり現地で売るものは「日本から来たハード」ではなく、「日本流のソフト・サービス」であるということです。

中国で大繁盛している「日本流洗車サービス」なども同類の例かもしれません。

このような視点で海外市場を見つめ、そして翻って日本市場を再考するとき、まだまだ輸出可能な、外貨を稼ぐ力をもった業態、業種はたくさん存在するはずです。
そういうものをいはやく輸出し、新市場を開発してゆきたいものですね。

観光需要にも、ビジネス需要にも、双方の需要に耐えられる日本流ホテル事業、日本国内におけるインバウンド市場における重要なインフラとなり、また広く日本国外市場にも浸透してゆくことを願ってやみません。

このコラムの著者

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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