生活・文化 2014年07月09日
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タイ進出の製造業の方必見!「海外工場・現場の悩み」③
海外工場・現地法人に赴任した社長・工場長・管理職には、多くの悩みがある。このコラムではそれを1つずつ挙げていき、その解決法を経験に基づいて示していきたいと思う。
優秀な経験者がいる会社ほど、指示書が不十分な場合が多い
指示書は、海外業務移管の非常に重要なポイントである。日本の工場の良いところ・強みの一つに、製造ノウハウが優秀な現場の経験者の頭の中にあり、設計者とのアウンの呼吸で品質の良い製品を作り上げることができることにある。マニュアル化の難しい高度な技術の現場ほどその傾向があり、現場に優秀な経験者がいる会社ほど、指示書が不十分な場合が多い。
そのまま海外進出し、その日本語を、タイ語に翻訳すると、不十分な指示と、翻訳でのエラーと、現場の理解力のなさが3重に重なって、全く同じものが作れなくなる。これは、多くの工場が経験する大きな悩みである。十分な内容の指示書をつくり上げることが成功のポイントになる。
多くの工場が経験する離職率の問題
離職率と雇用は、それぞれの国でいろんな事情に左右される悩みの種であり、平穏な時期もあったり、周期的に厳しい時期が訪れたりするし、また、多くの工場進出が進むにつれ、この問題がクローズアップされてくる。
“平均サラリーが低い”
“頑張った社員に対するインセンティブが足りない”
“福利厚生が不十分”
“労働時間が長すぎる・短すぎる”
“昇進のチャンスがない”
等々の内部要因もあれば、国の景気が良くなり、
“他の仕事がすぐ見つかる”
“工業団地に高サラリーの会社が進出した”
“競合他社が、増員の為、類似業務の引き抜きを始めた”
等々の外部要因もある。これらが多くの工場が経験する悩みで、一般的な対策として、優秀なタイ人の人事担当を置くことや、きめ細かな人事施策・福利厚生施策・適切な評価とインセンティブの施策等を日頃から準備しておくことが重要になる。
緻密な社員教育の専門家を育てることが重要
一般教育・業務教育等、各社で資料・OJTを準備して教育担当を配置するが、その内容が非常に重要になる。緻密な教育の専門家を育て、全くの新入社員に対しての親切な教育や、継続的な教育プログラムとしての忘れやすいことを思い出させるきめ細かい教育は、いくらやってもやりすぎるということはない。稼動時間に空きが出たときなどは、すかさず再教育をするチャンスとなる。
安全管理は最初の仕掛けと、継続したチェックが欠かせない
いうまでもなく、安全トラブルは、工場の致命傷になる可能性がある。設備点検・喫煙のルール・ガードマンの教育等、最初の仕掛けと、継続したチェックが欠かせない。
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