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商習慣 2012年07月23日

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期待される日本、判断の遅い日本

堀 明則(Hopewill Group)

中国、インドといった先行新興市場の経済成長のスローダウンが懸念されています。
欧米各国の財政問題は世界に飛び火しています。
しかし後発新興市場で、先進経済地域の影響の少ない地域の成長は活発です。
東南アジアにおきてミャンマーは今注目の的ですが、ミャンマーは後発新興市場の魅力を世界に発信していますね。

以下、2012年7月11日の日本経済新聞記事の見出しです。

「ミャンマー担当相に聞く」
「電力・通信 外資を歓迎」
「日系の慎重さには不満」

記事の内容は以下の通り

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ミャンマーのティン・ナイン・テイン国家計画・経済開発相は、首都ネピドーで日本経済新聞の取材に応じ、電力、通信など基幹産業の民間開放について「外資参入を歓迎する」と表明した。

2015年までに年率7.7%の経済成長を掲げた政府目標について「達成できるかは日本次第」と日系企業の進出に期待を示す一方、投資判断の遅さに不満も漏らした。

ミャンマーのテイン・セイン大統領は6月、民主化に続く改革の第2段階として「経済発展と国民生活の向上に取り組む」と表明。
国営企業が独占し、今後の経済成長の礎となる分野への外資導入を打ち出した。

国家計画・経済開発相は
「例えば国営企業が地元企業と共同生産した製品を、国民は買わないだろう」
と指摘。

外資からの先進技術導入が不可欠とし、国営企業との合弁やBOT(建設・運営・譲渡)などの形態を検討していくと述べた。

中でも急務なのが電力供給能力の増強だ。
国内の電力普及率を現在の25%から75%へ高めるため
「今後20年で200億~300億ドル(約1兆6千億~2兆4千億円)の投資が必要」
と語った。
太陽光や石炭火力などあらゆる電源を開発、近隣国と送電網を接続して輸入も検討するが、原子力発電は「我々の能力を超えている」として導入計画がないと言明した。

外資誘致に向けた環境整備も進める。
政府は4日に再開した国会で「外国投資法」を24年ぶりに改正する。
外資の法人税免除期間の延長や、従来禁じてきた民間からの土地利用権取得などを認める。
外資はミャンマーでの製品販売を原則禁じられてきたが、法改正に合わせて国内販売を解禁する方針も明らかにした。

先月の演説でテイン・セイン大統領は15年度までに国民1人当たり国内総生産(GDP)を3倍に引き上げる計画も示したが、同相は「我々が国会に提示した計画は1.7倍。
3倍という数字は大統領の強い意向だ」と話した。

高い目標の達成でカギを握るのが日本勢だ。
大都市ヤンゴン近郊のティラワ地区の経済特区開発には、日本の官民が事業主体に名乗りを上げている。
同相は「15年までに開発が間に合えば、目標は達成できるし、15年以降ならば達成できない」とその重要性を強調した。

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ミャンマー政府は、日本企業のミャンマーでの活躍に強い期待をよせています。
ミャンマーの経済成長は日本企業の活躍次第というほど、日本に強い強い関心を寄せてくれています。

今後成長が期待される成長市場として、日本企業もその市場参入、市場開発に躍起になっています。

しかし、開放されたてのミャンマーには高い参入障壁や、事業運営面における制度不具合もあるため、困難も付きまとうわけです。

シンガポールにいると、ミャンマービジネスをシンガポールからオペレーションされるケースをよく耳にします。
特に企業経営の血液となる財務面などは、その機能をシンガポールに求め、ミャンマーから持ち出しが困難な利益を、事業モデル上シンガポールにも分散させ、うまくミャンマーの経済成長を取り込んでゆこうという工夫などが見てとれます。

上記の記事からはそのような制度面の改正も進み、外資の参入もより容易になるような期待が感じられますね。

15年ほど前の中国を思い出します。
どの新興市場もスピードの違いこそあれ、概ね同様の変遷系譜をたどってゆくことになるようです。

同時にミャンマー政府はこぼしています。
「日本企業に期待しているんだから、もっと判断を早く、行動を早くしてほしい」

これはアジアのいたるところで聞かれる声です。
期待される日本、判断の遅い日本、です。

先だって香港で現地企業と打合せしている際に、こちらの企業の社長が日本企業の判断の遅さを指摘してこういわれました。

「日本の経営判断はベイビー・ウォーク(赤ちゃんの歩み)だ」と。

皆さんはいかが感じられますか。

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堀 明則ほり あきのり

(Hopewill Group)

幅広い事業範囲を武器に

日本企業、個人に対し、香港・シンガポールをハブとした、『日本からア

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