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海外ビジネス コラム

法律・制度 2014年08月01日

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円安にも関わらず増え続ける「海外進出」を『体系化』 その4

冨田 和成(株式会社ZUU)

海外進出の6つのステップ

最後に、海外進出の各ステップを具体的にイメージしていただき、それぞれの段階でどのようなことに留意すべきなのか、ご説明したいと思います。

◆ (1)初期検討・調査
今まで述べてきたような『海外進出の5W2H』の大凡の方向付けを行い、事業見当の基礎データとなる調査を行うフェーズです。調査には大きく、進出国での市場環境の調査、進出に関する制度調査(投資環境調査)、パートナー或いは競合相手の企業調査があります。
このフェーズではコンサルタント、或いは調査会社が主に関与します。制度調査については弁護士が、市場調査及び一部企業調査については会計士や銀行でも対応することがあります。

◆ (2)事業検討
(1)調査の結果得られたデータを基に『海外進出の5W2H』の方針確定をします。必要に応じて追加調査を行うこともありますので、(調査と事業検討は可逆的な関係とも言えます。また自社独自の事業計画(Feasibility
Study:FS)作成も行います。FSについては自社作成されないケースも多いですが、製造業で相応の投資になる場合には作成をお勧めしております。
このフェーズでは自社のみで検討を行うか、関与してもコンサルタントのみですが、各種調査の結果がFSに反映されるため、本表では調査から関与する可能性があり、次フェーズ以降も関与する弁護士、会計士、銀行を加えております。

◆ (3)交渉
事業方針が固まれば交渉開始です。海外進出で一番エネルギーを要するのが交渉とすら思います。但し、独資かJV/M&Aかで交渉する相手が異なります。独資であれば進出地の当局と主に優遇条件と土地他インフラ整備について交渉することになります。JV/M&Aであれば提携相手との交渉になります。JV/M&Aについては本稿では現地企業との提携を前提としているため、当局交渉は現地企業が行う、或いはM&Aについては買収許可取得が当局関連のメインイシューになることが多いため、上図チャートでは捨象しております。
交渉フェーズが海外進出の山場であり、関与する専門家も非常に多いです。コンサルタントをはじめ、弁護士、会計士はM&Aとなれば必須、通訳・翻訳会社の出番も多いと思います。銀行、不動産業者については資本金や登録住所に関する対応を睨んで含めております。

◆ (4)申請
無事に交渉が終われば申請になります。JVの場合には提携企業が手続を引き受ける可能性もあり、一部必要書類の提供で終わることもありえます。このフェーズでは申請書類の作成、取りまとめ、当局窓口での提出が行われます。どちらかというと事務作業の側面が強いフェーズです。
関与する専門家も弁護士、行政書士、会計士、翻訳会社、銀行、不動産業者等、幅広いです。製造業の場合は国によって環境アセスメント業者、エンジニアリング会社等も関係してきます。海外進出は『第二の創業』と称するならば、会社を作るのに必要な関係者が一同に勢ぞろいするのが本フェーズといえるでしょう。企業の成立に必要な書類、証明、資金、土地設備等が揃うイメージです。

◆ (5)稼動
実際のビジネスの立上フェーズです。申請フェーズの関係者に加えて人材派遣会社、工事業者(ゼネコン)が関与してきます。逆にコンサルタントが関与する余地は次第に減ってきます。ここではヒト、モノ、カネという事業に必要な要素が揃い、ビジネスが動き始めます。

◆ (6)再編
稼動から再編フェーズまでは相応の年月が経っていることと思います。新規の海外進出をこれから検討される方には遠い未来の話かもしれませんが、既に海外事業をされている方には実は喫緊の課題とも言えます。
先行してアジア地域に進出した日系大手メーカーに現在、国境を跨いだ再編が起きていると言えるでしょう。主だったところでは海外生産体制の見直し(既存工場の売却・清算、現地企業へのM&A)や資本構造の見直し(シンガポールなどでの地域統括会社の設立)等です。グローバル化の進展で絶えず経営環境は変化しており、特に経済成長が続くアジア各国では環境変化のスピードは日本よりも速いと言えるでしょう。海外に既に進出している企業にとっても海外事業再編は『第三の創業』になりうるインパクトがあると思います。

以上、体系的にということで長くなりましたが、今回の内容が、これから海外進出を行う企業様にとって何かしらの参考になり、各社さんのグローバル化に少しでも貢献できたなら本望です。

このコラムの著者

冨田 和成

冨田 和成

(株式会社ZUU)

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