商習慣 2022年04月05日
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【商談前必見!】海外商談で、多くの日本企業が陥る失敗とは?成功のポイント3選
今回の記事では、100社以上にわたる日本企業の海外進出を支援している筆者が、海外商談成功のためのポイント3選をお伝えします。
海外商談では、言語や文化慣習が異なる相手との間で、コミュニケーションをとり、自社の魅力を伝えないといけません。
「そもそも言葉・意味が通じるか不安だ」
「現地の商談におけるマナーや挨拶がわからず、失礼にならないか不安だ」
このような不安を抱えていらっしゃるご担当者も多いのではないでしょうか。
しかしながら、言語の壁やビジネス慣習の違いは、そこまで心配する必要はなく、一旦忘れても良い! というのが、正直なところです。
筆者は、ジェトロ・コーディネーターとして、また自身の会社を通じて、数多くの日本企業の海外進出を支援し、商談にも同席させていただきましたが、多くの日本企業が海外商談を失敗させる要因は、言語や慣習面などの特別な準備よりも、もっと基本的で、根深いところあると考えています。
それでは、多くの日本企業が陥っている失敗とは何か、そして商談を成功させるためのポイントは何か、について解説していきます!
1.海外商談において、多くの企業が陥る失敗
早速ですが、日本企業が陥りがちな、典型的な失敗例4つをご紹介します。
■失敗例① 初回の打ち合わせで、商談相手より価格を聞かれるが、即答できず、チャンスを逃す
日本A社:「我が社は、このような商品を扱っておりまして!御社にもぜひおすすめです」
海外B社:「それは素晴らしいですね!すごく興味があります。日本での卸価格は分かったのですが、現地で仕入れる場合はお値段はいくらですか?」
日本A社:「そ、それは少しお持ち帰りさせていただきます」
海外B社:「・・・」
■失敗例② 商談相手が乗り気であるにも関わらず、商品購買方法を提示できず、チャンスを逃す
日本A社:「我が社は、このような商品を扱っておりまして!御社にもぜひおすすめです」
海外B社:「それは素晴らしいですね!今すぐ購入します!!」
日本A社:「じ、実はまだ購入いただくための商流が構築されておらず、今すぐ買うことができないのです。商流が構築されたらまたご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」
海外B社:「・・・」
■失敗例③ 会社や商品説明を一方的に話し、商談相手が知りたい情報を伝えられていない
日本A社:「それでは、弊社について簡単にお伝えさせていただきます。我が社は、創業●年で、XXに工場がありまして、AとBとCという商品を取り揃えており・・(20分経過)」
日本A社:「お時間が迫っていますね、我が社の商品いかがでしょうか?」
海外B社:「・・・(自社にとってのメリットがよくわからないな)。結構です、ありがとうございました」
■失敗例④ 事前に調べられるような内容について、商談相手に質問し、ビジネスにつなげるための情報を引き出せない
日本A社:「御社は、どちらのスーパーに商品を卸していますか?」
海外B社:「Aスーパーと、Bスーパーとあと複数社あります。詳細はホームページに載っていますのでご覧ください。」
ここでご紹介した失敗例は、氷山の一角です。
これらの失敗例に対して、事前に準備していくことが重要ですが、それだけでは足りず、商談を成功させるために、根本的に見直さないといけないこと、考えていただきたいことがあります。それについて、ここからお伝えしていきます。
2. 海外商談を成功させるためのポイント3選
① 商談は、情報交換の場ではなく、成約に向けてクロージングする場と捉える
皆さんは、商談に参加するゴールをどのように捉えていますか?
「自社の商品をアピールできたらよい」
「名刺を交換し、情報交換ができたらよい」
「少しでも、成約に繋がるとよい」
このような思いで商談に臨まれる方も多いのではないでしょうか?
まずは、その認識を改めましょう。
個社との商談にせよ、商談会やビジネスマッチングイベントにせよ、商談相手が少しでも時間を割いて話を聞いてくれる状況は、二度と訪れるかわからないビッグチャンスです。
「成約に向けて絶対にクロージングする」そのような心構えで、商談に臨み、確実にチャンスを掴みましょう。
② 相手が知りたいことから逆算して、戦略的にプレゼンする
絶対に商談をクロージングするという心構えを持つと、自然と、「それでは、クロージングするためには、何を満たす必要があるだろうか?」という疑問が湧いてくると思います。
商談を成約につなげるためには、まず、商談相手が知りたい情報を伝えることが重要です。
それでは、相手が知りたいことは何でしょうか?
それは、「取引が、商談相手のビジネスに、大きくかつ確実な利益をもたらすかどうか」という、当たり前だけれども、つい忘れがちな事実です。
それを伝えるためには、「商品が、競合他社商品と違い、どのような付加価値があり、どのようなニーズを満たすのか」「その主張はどのようなデータや調査に基づいているのか」「商品はどのような条件下で、どの程度の価格で提供できるのか」などを伝える必要があります。
このように、商談相手が知りたい情報から逆算して、何を伝えるべきかを考えていきましょう。
その上で、取引を始めるための具体的な話をその場で進めることも重要になってきます。
商談時に、どれほど魅力を伝えられたとしても、時間がたってしまうと、商談相手に忘れられたり、気が変わってしまう可能性があります。乗り気な商談相手には、その場で購買手続きを明示しましょう。
③ 自社が商談相手と契約する上で確認するべきことから逆算して、効果的に質問する
商談相手に、自社の魅力をプレゼンするだけでなく、商談相手との取引が自社にとってメリットがあるのかを見極めることも重要でしょう。
商談相手と取引するにあたり、どういうところに不安な点があるのか、何がクリアになれば、当社としても契約できるのかを明らかにし、それをクリアにするために効果的に質問を投げかけましょう。
様々な商談を拝見しておりますが、インターネットなどで事前にリサーチすればわかるような情報を質問されている方も多く見受けられます。
全ての事実について、事前にリサーチをする必要はないと思いますが、取引を判断するために必要な情報については、事前に入念なリサーチをした上で、質問を投げかけることが重要です。
その際には、漠然とした質問ではなく、仮説をぶつけながら具体的な質問をすることをおすすめします。
具体例:
△「御社がA地域にも店舗を展開されているのは、どういう理由なんですか?」
◎「御社がA地域にも店舗を展開されていますが、近辺の高層ビルで働く富裕層をターゲットにしているのでしょうか?」
事前に入念に準備し、海外商談に備えよう
ここまで、海外商談の失敗例や、成功のための4つのポイントをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
海外商談に向けた準備や打ち合わせを進める際に、今回の記事が役に立てば幸いです。
筆者のYoutubeでは、海外ビジネス全般や、ベトナムにおいて食品ビジネスを成功させるために、有益な情報をたくさん配信しています。商談前の事前準備や、海外展開を検討する上で、参考になる動画がたくさんありますので、よろしければぜひご覧ください。
また、筆者が代表を務める株式会社スター・コンサルティング・ジャパンでは、ベトナムにおいて、食品分野でビジネス展開を希望される企業様のご相談もお受けしています。個別の企業様の商品に合わせて、アドバイスをいたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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