海外ビジネス コラム

時事 2017年12月06日

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海外ビジネスに必要な「ハイブリッドな日本人」とは?

兒嶋 裕貴(株式会社Resorz)

弊社のミッションの一つは「ハイブリッドな日本人の量産」というものです。あまり耳慣れない言葉かと思いますが、ここで言うハイブリッドな日本人とは「グローバル視点」と「日本視点」を持つ日本人という意味です。なぜ、そんな人材が必要なのでしょうか? これには深い(?)理由があります。

日本は高度経済成長期を終えています。しかし、いまだに右肩上がりの成長を期待する亡霊に取り憑かれ、過去の成功モデルや旧態依然とした価値観に捉われたまま。今までのやり方では新しい「何か」は生まれないでしょう。新しい「何か」が生まれなければ「次」も「成長」も生まれません。

日本にイノベーションが必要なのは言うまでもありませんが、果たしてイノベーションを起こせる人材とはいかなる人材なのでしょうか? 私は「全体」と「部分」双方を「身体化=自分事化」できた人間であると考えています。

分かりやすく企業でのイノベーションを例に出してみます。この場合、「全体=経営者」「部分=従業員」になります。経営者にとっての課題と従業員にとっての課題はしばしば対立するでしょう。そのどちらかを解決するだけでは決して社内にイノベーションは起きません。双方の課題や強みを理解し、解決することこそイノベーションなのです。

さて、日本のイノベーションという文脈では「全体=グローバル」と「部分=日本」と理解することが大事になります。日本的なことだけを極めても、グローバリゼーションにのみかぶれても、つまり一方の視点だけでは決してイノベーションは起こせません。グローバルと日本、そのハイブリッドな視点を持つことで日本の強み・改善点を再認識することができ、そして海外の学ぶべきところ、学んではいけない部分を認識できます。結果イノベーションを起こせるのです。ハイブリッドでなければ日本にも世界にも革新を起こせません。

それでは、具体的なビジネスに落とし込んでみましょう。一昔前にアジアで日本のメーカーが日本式の白物家電を売ろうとしていたが見事にうまくいきませんでした。原因は簡単で日本のマーケットで売れるものを売ろうとしていたからです。日本的な視点しかない=マーケットインの発想こそが部分思考。これでは世界で売れるものは作れません。対して韓国や台湾、中国のメーカーはアジアのマーケットを理解した上で、自国の製造業の強みを活かしアジア向けにダウングレード、或いはローカライズした白物家電を販売してマーケットを席巻しました。まさにハイブリッドな視点を持ってビジネスをしたのです。

世界で勝つには、あるいは日本にイノベーションを起こすのは、英語やMBAといったツールや思考の枠組みだけではありません。何よりもハイブリッドな視点を持つことが肝要なのです。

そして、ハイブリッド視点のその先には日本人としてのアイデンティティーの模索、そして日本愛が芽生えるはずです。外からの視点を持つことで初めて「日本」というものを考えるようになるからです。

ハイブリッドな日本人を量産するということは、すなわちどれだけ日本のことを考えられる日本人を量産するかということに繋がります。

一人でも一社でも多くの日本人・日本企業にハイブリッドになっていただく。そこには「海外進出=外貨獲得以」上の意味があります。そう信じ、我々は今後もその一助となる事業を手がけていきたいと思います。

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兒嶋 裕貴

(株式会社Resorz)

海外ビジネス支援プラットフォーム「Digima〜出島〜」主宰者

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