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海外ビジネス コラム

商習慣 2012年09月21日

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マレーシア進出の決め手は「透明性」!? 賄賂のいらない投資環境が他国との違いだ

鵜子 幸久(桜リクルート社(マレーシア))

今まで全体的なマレーシアの優位性を書いてきましたが、
他のアセアン周辺国とも比較してみた特長・独自性に触れてみましょう。

アジア・中東・アフリカの国に直接投資をする場合、多くの投資家の頭をよぎる問題のひとつが現地の役人の収賄の問題です。
例えば土地購入の認可、工場の建築申請、完成した建物の使用許可、環境設備の認可、税関手続き、製造業ライセンス、小売卸業ライセンス、電力・水道などの利用、港湾の使用、租税公課の減免など、多くの場面で現地政府の役人からの許認可取得が避けられません。
それらの手続きを行う際、担当官に袖の下を払うことで、許認可がスムーズに出たり、多少の不備に目をつぶってもらえることは、半ば「常識」ともされてきました。

そのような中でマレーシアはシンガポールとならんで、外国企業が政府の役人にほとんど賄賂を払わずして事がすすむ透明なシステムが確立しています。
マレーシアには反汚職法という法律のもと、反汚職委員会という警察から独立した司法組織が捜査権・逮捕権を持ち、汚職の撲滅に務めています。
「ほとんど」と書いたのは、残念ながら一部の部局(外国人労働者を扱う内務省、交通違反を取り締まる交通警察など)ではわずかながら今も少額の賄賂が存在している場合もあるという意味です。

賄賂のいらない環境が投資家にもたらす好影響は非常に大きく、まず領収書のない「使途不明金」となってしまう対象が存在しないため、極めて正確な予算立案が出来、監査の際にも矛盾がない報告ができるというメリットがあります。
また、賄賂がないと許認可が下りないかもしれない、という裁量行政の不確実性もないため、投資成功の確実性が増大します。
オーストラリアやニュージーランドとも共通するコモンウエルス(旧植民地)のメンバーである「英国式法治」が今も厳格に踏襲されているマレーシアは非常に優良な投資先だと言えます。

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鵜子 幸久

(桜リクルート社(マレーシア))

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