商習慣 2012年12月25日
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インドネシア進出問答集③――「税金で損しないためにはどうすればいいか」
本連載では、インドネシア進出に関する問答集という形で、実際によくいただくご質問をご紹介しています。今回は、進出時には必須の税制や給与面など、労務関係についての問答集となっております。進出形態に応じて、様々な方法があります。
社長:うちには駐在員になれる人間がいないので、自分が現地法人の社長になるとしても、定期的に現地に出張する形で運営することは可能でしょうか?
小野:合弁企業でパートナーがしっかりしていれば、操業に必要となる銀行の決済権限や輸入者登録を任せることで、日常の業務に支障はありません。しかし、独資の場合インドネシア人、あるいは現地採用の日本人を取締役として上記の役割を任せられないので、社長自身が実質的に駐在しないで出張ベースでやっていくとしても、法律上は駐在員と同様の就業許可や滞在許可を取得しなければなりません。
社長:その場合、私の給与を日本で支払うことは可能でしょうか?
小野:支払うことは可能ですが、就業許可や滞在許可を取得している限り、日本での所得税とは別に、インドネシアの国税庁からも所得税を徴収されます。その場合の課税対象額は各国で貰っているであろう「みなし給与」を基に計算されますので、例えば日本企業の社長であれば月100万円などに設定されてしまうことがあります。日本人の場合は最高税率の30%を適用されることがほとんどですから、かなり負担になってきますね。
社長:就業許可や滞在許可を取得しないで、名実ともに出張ベースでの仕事であれば、インドネシアで所得税を取られることはありませんか?
小野:現地法人の招聘状を基に数次の商用ビザを取得して“通う”ことは可能です。しかし、年間のインドネシア滞在日数が183日を超えると、課税対象となり、知らずにいると出国の際に、出入国管理局の個室に連れて行かれて、追求される憂き目にあうので注意が必要です。また、運が悪いと、仮に183日を超えていなくても、個室に呼ばれて色々と追及される可能性があります。
社長:駐在扱いになるとして、日本側で課税されないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?
小野:インドネシア政府から就業許可が下りて正式に赴任する前に、日本の所轄の役所で海外勤務を理由として転出届を出すだけで、所得税と市県民税は免除されます。
いかがでしたでしょうか? 税制や給与面など、労務関係のことは知らないだけで損してしまうことがありますので、みなさん興味を
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