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海外ビジネス コラム

時事 2014年03月19日

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【海外進出白書2013年版 解説】タイの進出案件は確かに倍増中

但野 和博(Accounting Porter Co., Ltd.)

タイにおける2013年の日系企業進出の動向とは

今回は特集記事としてDigima海外進出白書について解説します。タイ現地でのサービスに注力してきた当社での2013年の一連の進出対応を交えながら、日系企業の進出状況をご案内します。

まず白書におけるタイ全体の概況ですが、2012年度と比べると問い合わせ数自体が絶対数として多くなったことが明らかです。もちろん、白書で概況がコメントされている通り、中国以外のアセアン諸国の問い合わせ数が伸びてきており、国ごとの問い合わせ数も拮抗してきている様子も見られ、その勢いの中でタイも伸びてきているということも事実です。

ここからは個別状況ですが、タイにおいては2012年度版白書では、多くて月に20件が1回でその他はほとんど10件以下でしたが、直近の2013年度版においては10件を下回る月はわずかで、最高で35件以上、残りのほとんども20件前後で推移するという結果となっております。この結果から倍の水準になったことは明らかです。

当社でのタイでのサービス展開はちょうど2012年の夏頃からなのですが、倍の水準というのは肌感覚とも符合していると実感しております。

当社のように独立系で進出支援サービス、経理サービスをしている会社宛に問い合わせをいただくルートとしては正にこちらのDigima〜出島〜であったり、既存のお客様の紹介であったり、チラシからの問い合わせだったりするわけですが、規模の大きな支援会社様であれば、これまでは日本での取引銀行の紹介であったり、監査法人経由での紹介や、政府機関系の紹介であったりしたかと推測できます。

ところが2013年に入ってからはどうやら取引銀行のほうでも経理委託先が受け入れ過剰状況になりつつあるとも耳にしますし、実際地方銀行の中にはお客様に紹介する選択肢の一つとして当社のほうに受け入れ可能かどうか問い合わせをいただくようにもなってきております。

また、全てがそうとは言い切れませんが、上記のような取引銀行などかからの紹介だけに頼らずにDigima〜出島〜のようなポータルサイトを利用したり、ネットで検索して問い合わせをしたり、既に進出している同業の方から評判を聞くなど、最初から自力で探されている会社様も増えてきております。

何より、当社に問い合わせに来られるお客様自体がほぼ自力で探されたか、取引銀行より紹介を受けたが何らかの理由で当社を探し当て問い合わせいただいたことがきっかけになっていることがほとんどなので、当社への問い合わせ数の増加そのものが、そういった会社様の進出の増加を証明しているのではないでしょうか。

進出方法もバラエティに富んできた

ただその一方で投下資本の規模ということでスモールスタートの会社様の問い合わせなども増えてきております。それ自体は全く否定するつもりはないものの、周囲が出ていくからという流れだけですと、今のタイは既に日系企業全体をひとつの産業クラスターと考えても機能十分なものになってきており、それぞれのカテゴリーの中での競争が厳しくなってきていることも事実なので、どの領域で自社の強みを発揮して展開していくのかを相当程度リサーチする必要があります。

領域ということで言うと、業種としては他国も同様かとは思いますが、ITサービス業、小売業など製造業以外にもバランスよくなってきていることは確実です。
製造業についてはむしろ今後M&Aなどで現地法人と提携するなどの段階に入っているくらい日系以外の現地法人でも検討に資するほどクオリティは向上してきていると思います。むしろタイプラスワンということを考えると日系以外の現地法人のほうに歩があるとも言えます。

事実、昨年後半から現在にかけて、サービス業も含めて日系企業の進出形態としてM&Aを有力な選択肢の一つとして検討する動きもあり、当社もそのような相談もいくつか受けさせていただいたり、実際に関与させていただいたこともあります。

このように進出サポート会社にとっても、ただやみくもに会社を設立するだけでなく、進出時の状況やお客様の進出後の展望に合った進出形態のサポートなど運用面でのサポートを含めると、それこそ日本における以上に多岐に渡る対応をする必要があると強く実感しております。

当社でも対応実例のレパートリーが増えてきておりますが、このこと自体がタイの進出企業のバラエティーを表す証左だと思います。
今後は日系企業の進出数も引き続き増えると感じているものの、その一方で撤退数も増えていくのではないでしょうか。
これから進出される皆様には勢いに加えタイを基軸に版図を広げていくくらいの展望を掲げていただけることを期待しております。

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但野 和博

(Accounting Porter Co., Ltd.)

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